2015 rolandgarros

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大変ご無沙汰しております。ブログが移行いたしましたので、心機一転少しづつ日頃の活動報告を再開していこうと思います。

さて、2015全仏オープンも大詰め。車いすテニス部門は一足早く幕を閉じました。

2007年から始まった「車いす部門」も本大会で9回目を数えます。
出場者資格者は開始当初から変わることなく、世界ランキング男女トップ7位+ワイルドカード1名の合計8名の精鋭で争われています。

毎年、観戦してくださるお客様も増え続け、全仏オープンという大きなイベント中に浸透してきたように思えます。

また、今年は特別な年になりました。念願が叶い、WOWOWで放送されるまでに至りました。ここまでの道のりは、今となれば短くも感じますし、振り返れば途轍もなく長くも感じています。

毎年一般の部の優勝賞金が上がっていくことも注目されています。車いす部門は一般の部には遠く及びませんが、少しづつではありますが、同じように賞金が増えてきています。選手達も自分の生活が係っていますのでとても感謝しているのではないでしょうか。

今年の国枝選手の結果は「単複優勝」。常勝「漢」にとっては、多くの方々の期待を背負い、プレッシャーを跳ね除けての勝利でした。そんなに簡単なことではないのですが、過去9回のうち、今回の結果を含めシングルス&ダブルス共に6回の優勝を誇ります。

試合前のプラクティスは、かなりピンと張りつめた練習でした。毎年、決勝の日はこのような張りつめ方をしますが、今年は今まで以上に国枝選手の「感度」が鋭かったです。

もちろん調子が良い時ほど「感度」は鋭いです。準決勝を60/60で勝ちあがり、決勝も61/60でしたので申し分はありません。

振り返れば、この結果に至るまでには相当な準備をしてきました。昨年の年末から沖縄で徹底的な基礎トレーニング。勿論、これは全豪に向けての準備でもあります。

全豪終了後から、全仏制覇に向けての対策として、フィジカル、テクニカル、タクティカルを全て鍛えなおしました。特に2月後半から、4月初頭までは、相当厳しいトレーニングを行ってきました。

「試合で表現できることは、練習で表現できたものしか発揮はされません」

また、グランドスラムともなると、天候や気温でパフォーマンスが変わるのと同じように、会場の雰囲気や観戦くさだる観客が持つ独特の空気感ですべてが変わってきます。経験だけでは済まない問題が山ほどあります。

それに打ち勝つための練習を徹底的に行わなければ結果など出ないのです。

そうした中で、試合の「質」と「結果」を見事に形として表現した、国枝選手はとんでもない化け物だと言わざるを得ません。

改めて、サポートするコーチとして良い意味で「ピーキング」の恐ろしさを感じ取った全仏オープンでした。

これからも更にに進化していくために、多くのチャレンジをしていくとともに、血となり肉となる「徹底力」のあるトレーニングを続けていこうと思います。

コメント

  1. 板越千春 さん : 2015.06.06

    丸山コーチお久しぶりです。
    国枝くん単複優勝おめでとうございます!WOWOWでライブではないけど、国枝くんのプレーが見れて本当に嬉しいです。
    全英も応援してますので、頑張ってくださいね。
    ウデのチェアーにビックリ!映画ベン ハー かと思いました。

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    • 丸山弘道 さん : 2015.06.08

      板越様 コメントありがとうございます。強烈に強い国枝を久しぶりにこの眼で確かめることができまし。引き続き、ウインブルドン、US制覇へと準備をしていきます。引き続き応援のほど、宜しくお願い申し上げます。

      返信

  2. 原田 広美 さん : 2015.07.29

    丸山様
    はじめまして。
    二宮清純さんとの対談「挑戦者たち」を読ませていただきました。
    車いすテニスを指導されて,発見されたことが印象に残りました。
    私は,『千葉教育』という教育機関誌の編集に携わっているものです。
    今度「インクルーシブ教育」について特集をします。
    丸山様にコーチとしての経験や障害者スポーツに携わって感じられていることなどを
    ぜひ提言としてご執筆いただけませんか。
    本来なら別のご連絡先があるのかもしれませんが,こちらのブログしかみつけられず,
    突然のお願いで申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

    返信

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