テニスにおいて股関節(こかんせつ)を柔らかく使うことは非常に大切なことです。ストロークやサーブでの「タメ」は柔らかい股関節の動きから生み出されます。
今回はそんな股関節の動きをトレーニングする「片足スクワット」の応用をご紹介します。

「タメ」ってなんだろう

「タメ」=ねじり込み

テニスにおいて「タメ」とはより鋭くスイングをするために、ある軸を中心に体を捻り込んでいく動作だと考えています。

股関節を使って捻る

一般的に体を「ねじる」というとお腹を中心に上半身を「ねじる」ことをイメージすることが多いのではないでしょうか。これは上半身(骨盤から上)のみのねじりであり、筋肉や脊柱を捻るため腰背部に負担がかかり、あまりよい動作とは言えません。
テニスは全身スポーツです。「タメ」を作るためのねじりは上半身のみを意識するよりも全身(特に股関節)を使った方が力強い動作ができるはずです。
ストロークでの体の使い方について詳しく知りたい方は→ストロークでの体の使い方

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股関節を柔らかく使う

全身を使って上手く体をねじるためには股関節を使うことが重要です。右にねじるのであれば右の股関節を、左にねじるのであれば左の股関節を中心に使うようにします。実際は逆の股関節の動きも関与しますが、今回は中心になる股関節の動きのみをトレーニングして行きます。

基本は片足スクワット

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まずは基本となる片足スクワットをしっかりできるようにしましょう。
片足スクワットについて詳しく知りたい方は→片足スクワット
では、実際のトレーニングに移って行きましょう。

オープンスタンスでの「タメ」の基本

今回は右利きのバックハンドでのタメをイメージしてご紹介します。

■ 片足(左足)で立ち、まっすぐな正しい姿勢であることを確認します。 twistsq1.jpg
■ 片足スクワットのトレーニングと同様に、お辞儀(おじぎ)をするように上半身を前傾させながら両肩を左側に回して行きます。 twistsq2.jpg
■ 上半身の前傾にあわせて少しずつ股関節を屈曲して行きます。

※このとき回旋(かいせん)にあわせて左膝が外を向かずに真直ぐでいられるようにコントロールします。膝が外をむくと、外側荷重になり外側にバランスを崩しやすくなります。
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■ 両肩の回旋が一番大きくなったところで止め、ゆっくり元の位置に戻して行きます。 twistsq4.jpg
ポイントは「連動」

このトレーニングでは常に股関節の動きとの「連動」を意識して下さい。骨盤の前傾姿勢をとるのと同時に肩を回して体を捻って行きます。あくまでも股関節を中心にした動作で行うように心がけて下さい。
始めはイメージしにくいかもしれませんが、徐々に感覚をつかめるようになると思います。

「ジャックナイフ」や「エアーK」などで使う特殊な「タメ」

次は一般的には殆ど使うことはない特殊なショットで使う「タメ」をイメージしたトレーニングを行います。実際のプレーではあまり使うことのない動きですが、トレーニングのバリエーションとしてぜひ行ってみて下さい。(↓エアーKの場合)

■ 片足(左足)で立ち、まっすぐな正しい姿勢であることを確認します。 twistsq2-1.jpg
■ お辞儀をするように上半身を前傾させながら、両肩を右に回旋させて行きます。 twistsq2-2.jpg
■ 上半身の前傾にあわせて少しずつ股関節を屈曲して行きます。

※ このとき右の膝を曲げながら左肩に近づけるように引きつけます。
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■ 両肩の回旋が一番大きくなったところで止め、ゆっくり元の位置に戻して行きます。

※ このとき左足を伸ばしながら後に蹴りだすようにしてバランスを取ります。
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やはり「連動」

このパターンでもやはり「連動」が重要になります。しっかりとした「タメ」を作るためには左の股関節から右肩への対角線のラインの「連動」が必要です。左膝を引き寄せずに動作を行ってみて下さい。バランスが取りにくいばかりではなく、体が左側に回りやすくなって上手に力をタメにくくなるのが感じられると思います。
記事:豊田啓