4月5日(金)デ杯日本対韓国戦が行われた。
日本楽勝の前評判だったが、第2試合に登場した添田豪が大苦戦、第1、第2セットを落とし、第3セットも1-3、ストレートで敗れてしまいそうな大ピンチだった。

シングルス第2試合
○添田豪 5-7 2-6 6-4 6-4 6-2 ●趙 (Cho) ミンヒョク

対戦相手、趙の最高ランキングは666位。
666位の趙のプレーが精神的にも、運動量でも、プレーの内容でも最高ランキング47位の添田のプレーを上回っていた。
第1セットはブレーク・バックし、5-5とするが、落とす。
第2セットは韓国のペース、一方的な展開で落とす。
第3セットも先にサーブを落とし、1-3、敗戦も濃くなった。
「自信も奪われ、もやもやしていた」と添田。
このデ杯前にはATPマスターズシーリーズのインディアンウエールズとマイアミで戦ったが、両試合共に1回戦負け、この4週間で1勝もしていない。
「ここ最近、勝ちが無かった。ので、どうしてもここで勝ちたい」と言う気持ちが空回りしていた。

しかし、相手の趙も勝ちを意識し始める。それとこれまでハイペースで攻めまくっていた体力の消耗も見えてきた。
他方添田は「少しでも相手を疲れさせよう、せめて1セットだけでも取ろう」とひたむきなプレーに徹するようになる。

いつもの添田らしい粘りのラリーができるようになってきた。
第3セットは1-3から挽回してどうにか6-4で取る。

第4セット、4-4ではブレークポイントを握られるがここをセーブすると、第10ゲームをブレークし、6-4。
ファイナル・セットは6-2、3時間50分の末に見事にNO.1プレイヤーとしての責任を全うする勝利を掴んだ。

「あの状態から勝てたことにびっくりしている。」と言う添田だが、昨年のワールドグループ1回戦、対クロアチア戦でもドディグに対しても2セットダウンから大逆転勝ちしている。
頼もしい添田豪、デ杯シングルスで21勝目をあげた。添田豪デ杯全成績 シングルス21勝6敗

伊藤竜馬 確実にオープニング試合勝利
第1試合
○伊藤竜馬 61 64 64 ●鄭石英

オープニング試合に登場した伊藤竜馬。
6回のラリー戦後、フォアをネット。続くポイントもフォアをネットで0-30となる。
ちっと攻撃する姿勢が空回りのようだったが、2度のジュースの末にキープする。
このオープニングゲームをキープした事で落ち着きが出てきたのだろう。
第1セットを6-1で取る。

第2セットも先にブレーク、3-1とするが、第6ゲームを落とし、3-4となる。
伊藤と鄭は過去3度対戦。
伊藤は19歳の鄭に負けていないが、2試合はファイナル・セットにもつれている。
競るかと思われたが、第9ゲームをブレークし、6-4で第2セットも取る。

第3セットは第8ゲームで40-0からジュースに持ち込まれ心配させるがそのゲームをキープ、4-4とすると、
第9ゲーム、2度のジュース、4度目のブレーク・ポイントでブレークし、
第10ゲーム、40-15のマッチ・ポイントはフォアの逆クロスをストレートに決めて勝利した。

昨年の10月には自己最高ランキングを60位にした伊藤。
ATPツアー大会を中心に回ったが勝つのは難しく、今週のランキングではトップ100位から落ちた。
ツアーでは体力不足を感じたという。
ランキングが落ちても、今は基礎(体力)づくり、将来を目標に取り組んでいる。と言う伊藤竜馬だ。

デ杯 アジアオセアニアゾーンⅠ
日本対韓国
有明コロシアム
ライブスコア

4月5日(金)シングルス
第1試合 ○伊藤竜馬 61 64 64 ●鄭石英
第2試合 ○添田豪 57 26 64 64 62 ●趙ミンヒョク
4月6日(土)ダブルス
伊藤竜馬/内山靖崇 vs 南智惺/林勇圭

4月7日(日)シングルス
第1試合 添田 豪 vs 鄭石英
第2試合 伊藤竜馬 vs 趙ミンヒョク

日本チーム データー
韓国チーム データー
日本対韓国対戦成績 10勝4敗

これに勝つと9月13日から15日、ワールドグループ・プレー・オフを戦う事になる。

頑張れ日本チーム!

(記事 塚越 亘 写真 鯉沼宣之 テニスジャパン