22日、イスタンブールで開催されている女子テニスツアーのファイナル、WTAチャンピオンシップが大会初日を迎えシングルス3試合が行われた。この日の試合では、世界ランク1位のセリーナ・ウィリアムズ(32歳、米国)がアンゲリク・ケルバー(25歳、ドイツ)を6-3、6-1で一蹴、大会連覇に向けて好発進を決めた。

試合開始からアグレッシブなプレーを貫き通したセリーナ。試合を通して31本のウィナーを叩き込む破壊力に加え、凡ミスはわずか11本と安定感も見せつけた。セリーナは「とても良い気分」と試合後に語ったが、「以前、彼女に負けているから、少し緊張していました」と、試合前の心境をコメントしている。

今シーズンはフェドカップも含めて16大会に出場、そのうち11大会で決勝に進出すると、全仏オープンと全米オープンを含む10大会でタイトルを獲得しているセリーナ。今大会が始まるまでの年間獲得賞金を約994万ドルしており、この日の勝利で10万ドルを獲得したことにより、女子テニス選手として初となる1000万ドルの大台突破となった。

これまでの年間獲得賞金額の最高記録は、昨年のビクトリア・アザレンカ(24歳、ベラルーシ)が記録した約792万ドルだった。そのアザレンカは今大会に第2シードとして出場、この日の試合にも登場しサラ・エラニ(26歳、イタリア)を7-6(4)、6-2で振り切り、初戦を勝利で飾っている。

全米オープン決勝でセリーナにフルセット負けを喫したのち、東京での東レPPOと北京でともに初戦で敗れ3連敗としていたアザレンカ。この日はトップ3から勝利したことがないエラニに対し第1セットこそ苦戦するが、第2セットでは20本のウィナーを決め、文字通りエラニを打ち抜いた。

残る試合では、今年の東レPPOで優勝したペトラ・クビトバ(23歳、チェコ)がアグニエシュカ・ラドワンスカ(24歳、ポーランド)に6-4、6-4で勝利している。

昨年はディフェンディング・チャンピオンとしての今大会に出場したクビトバだったが、初戦でラドンワンスカに敗退すると、ウィルス性疾患を理由に大会を棄権していた。

「彼女には昨年ここで負けているので、あまりいい思い出はなかった」クビトバだったが、6本中3本のブレークチャンスを生かし、8本中7本のブレークピンチを切り抜けるなど、勝負所でラドワンスカに差をつけた。

今大会は女子テニスツアーでの年間上位8名のみが出場でき、その8名が2つのグループに分かれてラウンドロビン(総当たり)方式の予選を行う。各グループ上位2名が決勝トーナメントに進出し、今年最後のビッグタイトルを争う。また、今大会は1勝毎に賞金が加算される方式となっている。

WTAチャンピオンシップ

レッドグループ

セリーナ・ウィリアムズ 1-0
アグニエシュカ・ラドワンスカ 0-1
ペトラ・クビトバ 1-0
アンゲリク・ケルバー 0-1

ホワイトグループ

ビクトリア・アザレンカ 1-0
リー・ナ
サラ・エラニ 0-1
エレナ・ヤンコビッチ