8日、橋本総業全日本テニス選手権の女子シングルス決勝が行われ、第1シードの江口実沙(北日本物産)が第7シードの澤柳璃子(ミキハウス)を2-6、6-1、6-3の逆転で下し、初の全日本タイトルを手に入れた。

お互いに初めてとなる全日本の決勝の大舞台。先手をとったのは昨年のベスト4進出から躍進を続ける江口だった。オープニングゲームをキープした江口は、続く澤柳のサービスゲームをブレーク、2-0とリードを奪う。しかし、ここから試合の流れを掴んだ澤柳が一気に6ゲームを連取。20歳の澤柳が第1セットを先取した。

「もうだめかと思った」というほどの展開でセットを落とした江口だったが、第2セットでは一転して反撃を開始、澤柳にわずか1ゲームしか許さずセットを奪取。タイトルの行方はファイナルセットに委ねられた。

今シーズンは世界ランキングを100位以上もアップさせ、現在では日本女子勢4番手にまで成長した江口。誰よりも全日本のタイトルを渇望している江口はファイナルセットに入っても攻撃の手を緩めず、澤柳から3度のブレークを奪うと、試合開始からちょうど2時間後、両手を天に突き上げ至福の瞬間を迎えた。