8月30日、USオープン3日目

女子では日比野菜緒(ルルルン)、尾崎里紗(江崎グリコ)がグランドスラム大会で初めて初戦を突破した。
奈良くるみ(安藤証券)も勝利、USオープンでは2013以来5年連続の2回戦進出を決めた。

明日、USオープン4日目は、
杉田祐一、ダニエル太郎、大坂なおみ、奈良くるみ、日比野菜緒、尾崎里紗、勝ち残っている日本人プレーヤー全員のシングルス2回戦が予定されている。
穂積絵莉/加藤未唯組、二宮真琴、土居美咲、青山修子などのダブルスも入った。

尾崎里紗vsラオ

尾崎里紗 5本のマッチポイント凌ぎ初戦初突破

〇尾崎里紗 63 67(5) 76(5) ●Q]D.Lao(USA)

ファイナル・セットで尾崎は4-4のサーブを落とした。
5-4ラオのサーブで40-30と最初のマッチポイントを握られる。

2回目のデュース、
ラオのバックのダウン・ザ・ラインを決められる。逆を突かれた尾崎が転んだ。
これで3つ目のマッチポイントを握られた。

それでも粘り逃れ、5つ目のマッチポイントも逃れ5回のデュースの末にブレーク、5-5とする。

6-6のタイブレークに突入。

5-5、20回のラリー戦は尾崎はついに6-5でマッチポイントを握る。

尾崎のスピンサービス、ラオのリターンはロングに。
タイブレーク、7-5で大逆転勝ちだ!

尾崎の目には涙が。
絶体絶命の危機を乗り越え、嬉しいグランドスラム大会初勝利となった。

≪尾崎里紗 インタビュー≫

「第1セットは割りと自分のプレーができていた。1ブレークで取れた。
第2セット、3-5から巻き返して、リードしたところで勝ちが見えてきて、固くなってしまった。反省すべき所。
ファイナル・セットになって、よく切り替えられた。5本のマッチポイントで勝てたのは私らしいプレーだと思う。」

「マッチポイントで足が引っかかって転んでしまった。捻挫はしていないが、変に力が入って一瞬痙攣して立てなかった。
それでもあきらめていなかったが、10%ぐらいはダメかな?と思った。
最後まであきらめないで本当良かった。」

「基本は泥臭く、ベースは重くて深いボール。そこからネットに出ていく。
守りも押す気持ちで思い切ってプレーする。今日は体のケアをします。」

日比野菜緒vsベリス

日比野菜緒 アメリカ期待の18歳、36位のベリスを破る

〇日比野菜緒 63 46 75 ●C.Bellis(USA)

観客の多数はホームのベリスを応援していた。
ファイナル・セットは先にブレークを許す展開3-5から見事逆転勝ち。
日比野の意地をみせた熱い試合だった。

≪日比野インタビュー≫

「相手はシード、強いのはわかっていたので、いかに最後まで集中できるか?と思っていた。
結果集中しきれて試合を運べた。相手がいいプレーするのは想定済み。食らいついていこうと必死にボールを追いかけた。
相手の応援が多いというのも想定済み。うまくハンドリングできたと思う。」

「昨日大坂選手が完璧な試合運び。嫉妬するぐらい。センターコートでしかもケルバーが相手に感情を出さずにすごいと思った。大坂選手からはマイナスのオーラが出ていないのを見習いたい。」

「ダニエル太郎さんとは、前の大会で一緒に練習してもらった。ジムまで行って頑張りましょうと言った。
気軽に話せるようになった。スペイン語でおめでとうと言おうかな?」

奈良くるみvsソリベストルモ

奈良くるみ 凄い!完璧な試合でストレート勝利

〇奈良くるみ 61 62 ●Sorr Tormo(ESP)

3ゲームしか落とさず、ほぼ完璧な試合運びで勝利。1時間2分のストレート勝ちだ。

≪奈良くるみインタビュー≫

「相手のプレーは想定できていた。余裕を持って攻め急がずにプレーができた」

「ここまで何週間も勝てなくて、怪我がなかったので、勝ちたいという気力、エネルギーをもって望めたと思う。
やはり菜緒ちゃん(日比野菜緒)が勝って、初勝利。こっちも頑張ろうという気持ちになった。
里紗(尾崎里紗)はとっくに終わったと思っていたら、私の方が早くて、今終わったの?とロッカールームで話しました。同じ兵庫県同士で勝ってよかったです。
日本人にとって嬉しい日になりました。」

「第8シードのクズネツォワ(ロシア)はお手本にしている選手。重いボールを角度に打ってくる。女子にはあまりいない。足も速い。トータル的にバランスがいい。
まずは自分の力を出すことに集中したい。」

「日本人選手はみな、仲がいい。菜緒ちゃんが毎回いたずらをしてくる。
にこちゃんマークをロッカーに毎回違うのを貼ったり、キットカットをはさんだり、、、
今回は私もバナナにおめでとうと書いて入れておきました。」

奈良くるみvsクズネツォワ 2回戦を読む
大会データー:2017USオープン
優勝賞金(男女同額):$3,700,000(約4億円)
準優勝:$1,825,000(約2億円)
4強:$920,000
8強:$470,000
4回戦:$253,625
3回戦:$144,000
2回戦:$86,000
1回戦:$50,000
本戦8/28-9/10,2017あ
会場:USTA Billie Jean King ナショナルテニスセンター
NY現地時刻(時差-13時間)
オーダー・オブ・プレー
ライブスコア

<<男子2回戦>>
杉田祐一 vs L.Mayer(ARG,59位,30歳)
ダニエル太郎 vs 1]R.Nadal(ESP,1位,31歳)

<<男子1回戦>>
〇杉田祐一 62 62 60 ●G.Blancaneaux(FRA)
〇ダニエル太郎 61 46 46 62 62 ●T.Paul(USA)
男子本戦ドローPDF

<<女子2回戦>>
大坂なおみ vs D.Allertova(CZE,90位,24歳)
日比野菜緒 vs L.Safarova(CZE,37位,30歳)
尾崎里紗 vs 27]S.Zhang(CHN,26位,28歳)
奈良くるみ vs 8]S.Kuznetsova(RUS,8位,32歳)

<<女子1回戦>>
〇大坂なおみ 63 61 ●A.Kerber(GER)
〇日比野菜緒 63 46 75 ●C.Bellis(USA)
〇尾崎里紗 63 67(5) 76(5) ●Q]D.Lao(USA)
〇奈良くるみ 61 62 ●Sorr Tormo(ESP)

〇23]B.Strycova(CZE) 61 63 ●土居美咲
〇K.Pliskova(CZE) 62 62 ●江口実沙
女子本戦ドローPDF

予選には男子が添田豪、伊藤竜馬、内山靖崇、守屋宏紀、
女子は穂積絵莉、加藤未唯、日比万葉、澤柳璃子、波形純理が挑戦したが。
男子予選ドロー
女子予選ドロー
USオープンドロー

記事:塚越亘 塚越景子 森下泰 西谷明美 写真佐藤ひろし/TennisJapan