kei_nishikori_20100524.jpgフランスのパリで開催されている4大大会、全仏オープン Roland Garros(賞金総額16,807,400ユーロ, レッドクレー)は大会2日目の24日、男子シングルスの1回戦に、注目の錦織圭(20歳)が登場。最新世界ランク58位のサンチアゴ・ヒラルド(22歳、コロンビア)と対戦し、2-6 4-6 の2セットダウンから、続くセットを7-6(3) 6-2 6-4で奪い返す大逆転で勝利し、2回戦進出を決めた。


錦織は、2008年USオープンの3回戦でダビド・フェレール(28歳、スペイン)を下して以来の4大大会での勝利。また自身、全仏オープンでは初勝利となった。
この試合、序盤は、クレーコートを得意とするヒラルドに苦しめられた。立ち上がりの第1セットは、ゆったりとした大きなフォームから力強いショットを連発するヒラルドに対し、錦織はミスが目立った。ヒラルドに2つのサービス・ブレークを許すと、僅か23分でセットを失った。アンフォースド・エラー(凡ミス)はヒラルドの3本に対し9本を数えた。
第2セットに入ると、両者サービス・キープが続き4-4で迎えた第9ゲーム、錦織のサービス・ゲームをヒラルドがブレークに成功すると、そのまま6-4でセットを連取した。
後の無くなった錦織、続く第3セットは再び、両者サービス・キープが続き、6-6のままタイブレークに突入、タイブレークでは重要な局面でのドロップショットも決まり、錦織が7-3で制し、このセットを奪った。
続く第4セットは、第3ゲームでこの試合、初めてヒラルドのサービスをブレークすることに成功すると、続く第5ゲームでも再びブレークに成功、一気に流れを変えた。そして、錦織が4-1でリードした所で、ヒラルドは、右足付け根の不調から、メディカル・タイムアウト(怪我の治療のための中断)を取得。再開後は、お互いにサービス・キープで、錦織が6-2でセットを奪うと、セットカウントは2-2のイーブンとなった。
序盤はヒラルドの流れから、後半は錦織の流れに変わって行った。
勝負を決する最終第5セットも流れは変わらず、錦織は第3ゲームに先にサービス・ブレークに成功すると、そのリードを保ったまま、6-4でセットをものにし、3時間25分のロングマッチに終止符を打った。
お互いに3個ずつのサービス・ブレークを奪った試合、トータルポイントでは、158対151で僅かに錦織がリードした接戦だった。
勝った錦織は、2回戦では、この日同じく1回戦を突破した、第3シードで世界ランク3位のノバク・ジョコビッチ(23歳、セルビア)と対戦する。両者は初対戦。トップ選手との戦いに注目が集まる。
写真提供:Hiroshi Sato、一回戦を突破した錦織圭、クリックで拡大

試合経過
第1セット 10 11 12 TB  
錦織                      
ヒラルド              

セット時間:23分

第2セット 10 11 12 TB  
錦織                  
ヒラルド              

セット時間:45分

第3セット 10 11 12 TB  
錦織            
ヒラルド            

セット時間:59分

第4セット 10 11 12 TB  
錦織              
ヒラルド                      

セット時間:38分

第5セット 10 11 12 TB  
錦織              
ヒラルド                  

セット時間:51分
試合時間:3時間25分
※表の見方
 ○:サービスキープ
 ◎:サービスブレーク