★ATP男子テニスツアー(ATP500)
■Rakuten Japan Open Tennis Championships 2011, Tokyo, Japan (Hard/Outdoors)
5日、東京都有明テニスの森で開催されている男子世界ツアーATP500楽天ジャパンオープン・テニス・チャンピオンシップス(ハード)は大会3日目を迎えたが、雨天のためセンターコートの試合を中心に行われた。
シングルスの2回戦では、世界ランク130位でワイルドカード(主催者推薦)出場の伊藤竜馬(23歳)が、同58位のバーナード・トミック(18歳、オーストラリア)と対戦、7-6(7-4) 1-6 5-7 のフルセットの末に惜しくも敗れた。


鈴木貴男以来のベスト8を狙う伊藤の対戦相手はトミック。サーブの精度が高く、粘り強く独特のストロークを持つオーストラリア期待の若手。トミックはウィンブルドンで予選を勝ち上がり8強入りしている。
第1セットは、好調な伊藤の積極的なプレーが成功しタイブレークで先制した。しかし、第2セットは一転、序盤から精鋭を欠いた。「第1セット途中から肘が痛くなり、第2セットでは特にフォアとサービスでグリップが握れない感覚があった。朝起きたときから感じていて、第2セットは回復に努めた」と試合後に語った伊藤は、1-6でセットを失った。
勝負の懸かった第3セット、伊藤4-3リードで迎えた第8ゲーム。このゲームを伊藤は、ダブルフォルトを絡めた形でブレークバックを許すと、要所で凡ミスが増えていった。第3セット途中から、トミックが足を痙攣するアクシデントもあり、ワンプレーを長引かせない早い展開が多くなったが、そこから伊藤のアグレッシブさが出せない場面が少し増え、センターにボールが集まることが多くなった。結果的に最後は、5-6からサービスブレークを許し試合終了となった。試合時間は2時間23分だった。
大きな舞台で2日連続でのフルセット、肘の痛みもあるなかで体力的には相手を上回っていたが、集中力が欠けてミスを連続する場面がゲームを失うことにつながり、勝敗を左右した。
「肘の痛みは、ここ最近もあったことで、リキみ過ぎからの疲労だと感じている。マッサージでよくなるので大きな問題ではないはず。今までは世界の100位以内を目指してここまで来た。今後は50位以内を目指したい。大切なのは、自分を信じることだ」と語った。
シングルスの1回戦では、第2シードで世界ランク4位のアンディ・マリー(24歳、英国)が、7-6(7-4) 2-6 6-4 のフルセットで、マルコス・バグダティス(26歳、キプロス)を下し2回戦に駒を進めた。
大会4日目となる木曜日は、シングルス2回戦5試合が行われる。注目は、第1シードのラファエル・ナダル(25歳、スペイン)と、高速サービスをもつミロス・ラオニック(20歳、カナダ)との対戦。昨年も2回戦で対戦しており、ストレートでナダルが勝利しているが、ラオニックは14個のサービスエースを奪ってみせた。ラオニックもランキングを30位まで上げてきており、好試合が予想される。
また、ダブルスの準々決勝では、伊藤/錦織圭(21歳)組が、兄弟でペアを組んでいるマリー組と対戦する。
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シングルスドロー
試合予定
ライブスコア

ATP500:Rakuten Japan Open Tennis Championships 2011

シングルス ※印が木曜日予定試合
2回戦

ラファエル・ナダル(スペイン)[1] vs ミロス・ラオニック(カナダ)
サンチアゴ・ジラルド(コロンビア) vs ドミトリー・トゥルスノフ(ロシア)
マーディ・フィッシュ(米国)[4] 6-2 6-4 ●エルネスツ・ガルビス(ラトビア)
バーナード・トミック(オーストラリア) 6-7(4) 6-1 7-5 ●伊藤竜馬(W)
ラデク・ステパネク(チェコ)[7] 75 67(5) 61 ●マルコ・キウディネッリ(スイス)(Q)
※マシュー・エブデン(オーストラリア)(Q) vs ダビド・フェレール(スペイン)[3]
※イワン・ドディグ(クロアチア) vs ダビド・ナルバンディアン(アルゼンチン)
※BOGOMOLOV JR., Alex(米国) vs アンディ・マリー(英国)[2]

1回戦

ラファエル・ナダル(スペイン)[1] 6-3 6-2 ●添田豪(W)
ミロス・ラオニック(カナダ) 6-7(4) 6-3 7-6(1) ●杉田祐一(W)
サンチアゴ・ジラルド(コロンビア) 6-3 7-6(5) ●ロビン・ハース(オランダ)
ドミトリー・トゥルスノフ(ロシア) 7-6(6) 6-7(3) 7-5 ●ヤンコ・ティプサレビッチ(セルビア)[6]
マーディ・フィッシュ(米国)[4] 6-4 3-6 7-5 ●ライアン・ハリソン(米国)(Q)
エルネスツ・ガルビス(ラトビア) 6-3 3-6 7-5 ●ルカシュ・クボット(ポーランド)
伊藤竜馬(W) 6-4 3-6 6-3 ●デュディ・セラ(イスラエル)(Q)
バーナード・トミック(オーストラリア) 7-6(6) 7-6(1) ●ビクトル・トロイツキ(セルビア)[5]
ラデク・ステパネク(チェコ)[7] 6-4 6-3 ●ソムデブ・デバーマン(インド)
マルコ・キウディネッリ(スイス)(Q) 6-1 4-6 6-4 ●ギリェルモ・ガルシアロペス(スペイン)
○マシュー・エブデン(オーストラリア)(Q) 6-7(4) 6-4 6-4 ●パブロ・アンデュジャー(スペイン)
ダビド・フェレール(スペイン)[3] 6-4 6-3 ●錦織圭
○イワン・ドディグ(クロアチア) 6-2 2-6 7-6(1) ●フアン・モナコ(アルゼンチン)[8]
ダビド・ナルバンディアン(アルゼンチン) 6-1 6-1 ●ROSOL, Lukas(チェコ)
○BOGOMOLOV JR., Alex(米国) 6-4 6-4 ●ヤルコ・ニエミネン(フィンランド)
アンディ・マリー(英国)[2] 7-6(4) 2-6 6-4 ●マルコス・バグダティス(キプロス)

ダブルス ※日本選手のみ抜粋
準々決勝

伊藤竜馬/錦織圭(W) vs アンディ・マリー(英国)/ジェイミー・マリー(英国)

1回戦

○CERMAK, Frantisek(チェコ)/POLASEK, Filip(スロバキア)[4] 6-4 6-1 ●内山靖崇/ドナルド・ヤング(米国)(W)
伊藤竜馬/錦織圭(W) 4-6 6-4 10-4 ●クリストファー・カス(ドイツ)/アレクサンダー・ペア(オーストリア)[3]

シングルス予選
予選1回戦

○HARRISON, Ryan(米国)[4] 6-7(1) 6-2 6-4 ●内山靖崇(W)
○マシュー・エブデン(オーストラリア)[8] 6-2 7-6(6) ●江原弘泰(W)
○ライナー・シュットラー(ドイツ)[7] 6-3 7-6(1) ●守屋宏紀(W)
※カッコ[ ]内数字はシード順位、W:主催者推薦出場、Q:予選通過者