すぐに始めれる「ジュニア選手上達の近道」とは

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私がバンコクのAPF ACADEMIESで選手育成に携わって早いもので10年です。

沢山の選手を指導させて頂いた中で、ジュニア選手の取り組みとして大切な事を、これまでの結果から検証し考えたいと思います。

バンコクにいる子供達の背景はと言いますと、

親御さんのお仕事でバンコクに一時的に住んでいるケースが殆どで、大体3年を目安に、日本に本帰国しています。
ですので、私達が選手と関わる事の出来るのは(帰国がある日本人の場合)、約2年?5年程度になります。

プレイヤーズクラスに所属している選手の年齢は、基本的に小学校4年生?中学3年生になり、最初からプレイヤーズクラスに入る生徒もいれば、週1回のジュニアクラスから段々とレベルアップをしてプレイヤーズクラスに到達する生徒もいます。
この辺りは、日本のテニスクラブと一緒でしょうか。

アカデミーがスタートした2005年から3年毎に、プレイヤーズクラスのメンバーを第1期、第2期、第3期と分け、現在の活躍の様子を羅列してみます。

第1期生(2005-2007)
・インカレダブルス準優勝、関東学生ダブルス優勝
・JOP、フューチャーズ大会出場
・インターハイ出場
・インカレ出場

第2期生(2008-2010)
・ITFジュニアポイント獲得(15歳時)
・インターハイ団体3位、選抜団体優勝、全日本ジュニアシングルスベスト8
・インターハイ出場

第3期生(2011-現在)
・12歳以下ランキング第1位
・12歳、14歳のバンコクの各ローカルトーナメント優勝
・14歳以下男子タイナショナルランキング10位以内(2名)
・14歳以下ATFトーナメント優勝

プレイヤーズクラスの生徒への指導が、戦術を中心とした物に本格的に移行したのが、第2期生の時からで、それに伴い、以前よりも、より多くの選手が結果を出せる様になってきました。
この件に関して言えば、指導方法の変更が大きな影響を与えていると思われます。



第1期生、第2期生で、日本に帰国してから、結果を出している選手が、バンコクでテニスをしていた時の共通の5つの印象としては、

1.時間をかけて、我慢強く取り組んでいたこと
2.テニスが好きであったこと
3.親御さんがとても協力的であったこと
4.勉学にも励んでいたこと
5.質の高いテニスを目指していた事

が挙げられます。

現在、プレイヤーズクラスの生徒達は練習量も増え、プライベートレッスンも定期的に受ける等、意識がとても高くなり、多くの選手が、上記の1はクリアーしています。

では、今以上の結果を出していくには、何が必要か、それは上記2にも繋がるのですが、【イメージ】です。

これは断言出来るのですが、どんなコーチング、戦術的な指導をしても、その選手に【イメージ】が無い場合、上達は中々見込めません。

上達する為の近道は?と聞かれたら、

1.沢山のプロ選手の動画を見て、【イメージ】を作る事
2.その動画を見ながら考える事。
具体的には、なぜそのショットを打ったのか、ポジショニングは、どうしてエースになったのか、どのようにして相手のバランスを崩しているのか等。

上記の2つを挙げます。

ジュニア選手は、体を動かして汗をかき、オンコートで鍛えるだけが上達の近道ではないという事を、理解して欲しいと思います。

ジュニア選手の取り組みとして大切な事は、質の高いテニスをする為に、【イメージ】を作り、
積極的に「脳の汗」をかき、時間を掛ける事です。

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