テニスの動きの中で、片足でバランスを保つ必要を迫られる局面があります。実際、どの動きでもほんの短い時間ですが片足で体重を支持しています。両足ではもちろんのこと、片足でも確実にバランスを取り、体をコントロールできるようにしたいものですね。
この時の一歩一歩でのバランスは大変重要。バランスを崩し、時間をロスしているとしたらもったいない!ぜひ正しい、「片足スクワット」を理解してテニスにお役立て下さいね。
片足スクワットの要素:バランス感覚と筋力、柔軟性の要素を持つ
まずは基礎知識として、片足バランスの要素を押さえましょう。
- バランス感覚(平衡感覚)
- 筋力
- 柔軟性
それぞれの関係は密接です。短い時間バランスを取るだけならバランス感覚が良ければいいのですが、長時間続けるとなると筋力や柔軟性は非常に重要な要素になって来ます。テニスにおいても長時間の試合になり、筋肉が疲労してくると負荷に耐えきれずにバランスを保ちにくくなることもありますね。
レッスン:片足での静的バランスを作ろう
バランス感覚のチェック
レッスン1:単純な片足立ちで左右のバランスや現状を把握
動いている中でバランスを取り、素早い動作を可能にすることが目標です。その第一歩として、静的バランス(止っている中でのバランス)の要素を学ぶことは必須。
両手を腰に当て、片足で立ちます。比較的難しいものではありません。
ですが、バランスを取るのが難しい方もいます。右足と左足でバランスの取りやすさが違う方も多いはずです。この左右差はほとんどの方が体感することができます。
レッスン2:目をつぶって60秒
レッスン1が簡単にできた方は、同じく腰に手を当てて片足立ちになり、目をつぶります。視覚からの情報がなくなり、完全に筋感覚だけでバランスを取らなければなりません。
60秒以上崩れずに立っていられた方は十分なバランス感覚があると言えます。
片足スクワット
レッスン3
手を腰に当てて正しい姿勢でまっすぐに立ちます。(肘を背中側に引き、背筋を真直ぐに伸ばす) | ![]() |
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背中をフラットにキープしながらゆっくり股関節を折ります(上体はやや前傾、臀部を後ろへ引く感じで)。そして膝を適度に曲げていき、最も安定するポジションで止まります。
◆前から見たときの注意点
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◆横から見たときの注意点
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- 正しくポジションが取れない方は、体幹(特に股関節周り)の筋肉群が弱いか筋力のバランスが悪い、または体幹の柔軟性が低い(臀部、腿裏、腰背部など)ことが考えられます。
これらを解決することでランニングでの片足支持期で正しい接地ができるなど運動効率の改善にもなるはずです。
ぜひチャレンジしてみて下さい。
応用
・動的な要素を取れたトレーニング⇒アレーラン
記事:豊田啓
モデル:刈込沙織