打点までのスイング軌道の違いが、球種の違いを生む

serve_flat_pic_200.jpg◆サーブの球種は大きく分けて3種類あります。ボールをラケット面で直接叩くイメージの「フラット」、ボールに対してナナメ横の回転を与え、滑って落ちるように飛ばす「スライス」、タテの回転を与えて鋭く落として弾ませる「スピン」です。
 回転をかける、というイメージが先行しすぎると、インパクト付近で手首やヒジを使って打つ、いわゆる手打ちのスイングになりやすくなりますが、回転をかけるのは、ボールに対する「当て方」の違いだと認識してもらった方がいいと思います。
 この後の各サーブの動画を見ていただければ、その意味がご理解いただけると思います。回転がかかるのは、インパクト付近で何か特別な操作をするからではなく、そこまでのスイングの向きと、ボールへの当たり方によって回転がかかり、それぞれの球種になるのです。


前後に大きく、左右には狭い軌道なのが「フラット」

「フラット」はその言葉通り、まっすぐに当てるイメージのサーブです。厳密に言うと、多少の回転はかかるのですが、イメージとしては打ちたい方向に対して、ラケットが真後ろから当たって行く形になります。後ろからの写真では、全体の幅(テイクバックの青ラインと、フォロースルーの赤ライン)が狭く、ラケットが直線的にボールに向かっていて、横から見た時には、スイングの前後の幅が大きいのがわかると思います。

後ろから見た「フラット」

▼ラケットは直線的にボールに向っていく

※撮影は、CASIO HIGH SPEED EXILIM
※パソコンに取り込んだ画像にライン表示はされません。

横から見た「フラット」

▼フォロースルーは大きく前方向に

※撮影は、CASIO HIGH SPEED EXILIM
※パソコンに取り込んだ画像にライン表示はされません。

フラットに近い軌道のスイングだが、前後の幅がやや短く、ナナメに抜いて行くのが「スライス」

「スライス」と一口に言っても実は回転の種類や、当て方によって、色々と使い分けられますが、「フラット」では打ちたい方向に対して真後ろから当てていたのを、少しズラして打ち、叩ききらずにフェースを抜いていくのが「スライス」の特徴です。打点をボールの上側にズラせばタテ回転系の「トップスライス」になり、より横にズラせば横滑りする「チョップスライス」になるわけです。
横からの写真で見た時に、フラットとほぼ同じ分だけラケットが前に出ていますが、プロの場合、回転をかけて確実にコートに落とすことと同時に、スピードによる切れも求めますから、前後のスイング軌道そのものは、「フラット」と大きな差が出ない場合も多くあります。

後ろから見た「スライス」

▼フラットよりも多少、右方向にフォロースルー(赤ライン)

※撮影は、CASIO HIGH SPEED EXILIM
※パソコンに取り込んだ画像にライン表示はされません。

横から見た「スライス」

▼スピードより回転を重視するほど、スイングの幅(2本の青ライン間)は小さくなる

※撮影は、CASIO HIGH SPEED EXILIM
※パソコンに取り込んだ画像にライン表示はされません。

タテ回転の「スピン」は、ラケットを横に振り出すことで、タテの軌道を作る

「スピン」はタテ回転をボールに与えることでボールに落ちる軌道を与え、その分だけ鋭く弾ませる狙いがあるサーブです。ただし、ボールにタテの回転を与えるには、人間の腕とラケットの関係性で、ラケットをナナメ前に振り出していく途中にタテの軌道を作り出し、そこに打点を持って行くことになります。俗に「ボールを持ち上げるように打つ」と言われるのは、タテの軌道の途中でインパクトを迎えるから。トスの位置が身体に近くなるのもそのためです。
 また、横から見た時に、スイングの前後の幅(2本の青ラインの幅)が狭くなるほど回転量は増えますが速度が落ち、前後の幅が大きくなれば、回転量は減っても厚く当てる分だけ速度は上がります。自分の欲しいスピンサーブはどの程度のバランスなのかは、練習しながら見つけていくことになります。
 後ろから見た動画を見れば、ラケットが大きく横に出されて行く(赤ライン)のがわかるはず。また、このスイング軌道でないと、タテの要素が出しにくいのがわかると思います。

後ろから見た「スピン」

▼赤ライン(フォロースルー)は大きく右方向へ

※撮影は、CASIO HIGH SPEED EXILIM
※パソコンに取り込んだ画像にライン表示はされません。

横から見た「スピン」

▼2本の青ラインの幅(インパクト~フォロースルー)が狭くなる

casio_exilim
※パソコンに取り込んだ画像にライン表示はされません。