スウィングウエイトを考える

★スウィングウェイトとは何か?

★スウィングウエイトの落とし穴とは?

★ラケット選びにどういかすのか?



ポイントを抑えて、おきたいところだ。

スウィングウエイトの考え方

スウィングウエイトこそが、ラケット選びで注意するべき重さ

はじめに、ずばり…
ラケットを振っている時の「重さ感」こそ、ラケットの実質的な重量である。
ボールを打つときは、ラケットを振っている時である。だからラケットが静止時に何グラムであるかより、振った時にどれくらい重く感じるかの方がずっと重要である。

昔からスウィングウエイトは重要だった

スウィングウエイトという概念が定着する以前から、上級者の方がテニスショップでラケットを選ぶ時に、数本のフレームを手にとって、重さやバランスを確かめるように、軽くスウィングしているのを見かけていた。
勿論今でもそうやって選ぶことをお勧めしているのだが、正に「スウィングウエイト」を野生の勘で確認している作業であったと思う。

静止時の数値は参考程度に見る

最近のラケットには、フレームのどこかに重量が「***g±5g」とか、バランスポイントが「315㎜」などと表記されているものが増えた。
重量も、バランスポイントもいわば静止時の重さ。だから、これらは、ラケットを選ぶ時の目安程度にしておこう。

「重さ感」=スウィングウエイトは数値になる

racket_rdc.jpg(画像は、スイングウエイトを測る機械⇒)
"スウィングウェイト"は現在、計器で数値に表すことができる。機械にはさんだグリップを支点に、水平方向に振り子のように振って計測するのだ。
単純に言えば、トップ(ヘッド側)が重いとスウィングウエイトは重くなる。
尚、この「数値」も水平に振ったときの重さの感じ方を数値にしたものであって、3次元でテニスをしている我々の感じ方を正確に表せているかというと、ちょっと違うのかもしれない。

初心者は、スウィングウエイトを基準に重さを決めるといい!

スウィングウエイトは、実際にラケットを振った時の感じ方を数値化しようとしたもの。だから、どのラケットに決めかねている初心者は、自身の運動経験などを参考にして、この数値を基準に決めるのも1つの方法だ。

スウィングウエイトの落とし穴

組み込まれらないグリップエンドの重さ

スウィングウエイトを測定する機械(メーカーによって)によって、その数値は若干かわる。固定する位置が違う場合もあり、それも大きな要因だ。グリップエンドから10㎝の位置を固定するのが一般的。
したがって、ラケット重量が15g違っていたとしてもその15gがグリップエンドから10㎝以内の距離で重かった場合、スウィングウエイトは計算上同じになる。固定されたところからグリップエンド側にかけての重さは数値に組み込まれていないからだ。
結構ビックリしませんか?

工場出荷時の裏技がある??

ご自分でリプレースメント(巻き替え用)グリップを巻きかえるために、レザーやシンセティックのグリップを剥がしたことある方もいると思う。機種により見えないものもあるのだが、グリップの下にシート状になった鉛の重りが貼ってあるのを見たことがあるだろうか。
ラケットやカタログに表示されている重量にそのフレームをあわせるために、工場では手作業でグリップ内に重りを貼って重量調節をしていることがある。「グリップエンドの重量が違ってもスウィングウエイトが変わらない」ことを利用して数値を合わせているのだ。
もし重りが貼ってあるモデルならば、この重りを剥がすと、機械で測った数値上はスウィングウエイトはほぼ変わらず、軽量のトップヘビーフレームが出来上がる。

ラケット選びにどう活かすか

大切なのはデータでなく、考え方

「スウィングウエイト」の数値は、ラケットフレームを選ぶ時に大変参考になるデータであることは間違いない。だが、今まで見てきたようにあくまで目安の域を出ないということ。
大切なのは、スウィングウエイトという考え方をよく理解しておくこと。そうすれば重さ、バランス、データ上のスウィングウエイトに惑わされること無くラケット選びを行うことができる。

だから最後は自分の感覚を大切にしよう

では、最後に何を信じるか。やはり、「自分の感覚」であろう。人間は、かなり正確なセンサー(感覚)を持っている。数十万円の機械ごときが出した目安の「数字」に惑わされないことが大事。
もともとは、実際にスウィングしながら、重さやバランスを確かめていた。そしてそれは今でも大切にしてほしい。
記事:村上功