京都・全日本室内選手権

今日は朝に甲府を出発して新横浜で宏紀と合流し京都に来ました。

京都にでは選手時代にも色々な思い出がありましたが一番思い出に残っているのは97年に神尾米ちゃんのコーチとして帯同した時です。米ちゃんとは同級生ですが、私の方が少しだけ引退が早かったので選手とコーチという立場で一緒に練習するようになりました。
米ちゃんはご存知の通り世界の20番台まで登り詰めた世界的なトッププレイヤーでしたが、この時にはケガなどで、ここ京都での全日本室内を最後に引退を表明していました。しかし、ケガはあったものの本来の実力からみれば優勝の本命ではありました。ただ、引退がかかった最後の試合で周りが期待するような結果を残すことは簡単なことではなかったと思います。
1試合勝ち上がるにつれメディアも注目し、インタビューやテレビ出演などプレーだけに集中出来ない状況の中、周りの雑音に惑わされず勝ち進む姿はさすが世界のトッププレイヤーでした。
決勝には長年米ちゃんを指導してきた伊良子コーチを始め、家族、友人も東京から駆けつけラストマッチを見守りました。
その中で、米ちゃんは普段通り、そして最高の集中力で最後の試合を優勝で飾りました。引退試合を優勝で終わるなんてカッコ良すぎます。出来すぎた話に聞こえますが、引退を考えるということは選手としてのピークを過ぎたと自分自身が感じる中、最後の試合に向けて辛い練習をするのは並大抵のことではありません。
それをやり遂げた米ちゃんの意思の強さは尊敬するばかりです。コーチを始めたばかりの私には教えることよりも学ぶことのが多く、そこでの経験は今でも活きています。そんな感動的な場面にいられたことは本当に私の財産です。

そして今年は宏紀とここに来るとは想像も出来なかったことですが、米ちゃんの時と同様に出来るだけのサポートをして彼の力になれるように頑張りたいと思います。


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