これまで毎日のように報道され、ズバズバと予算を切り裂いてきた事業仕分けですが、ついにスポーツ関連の事業にもメスが入りました。これまでは「無駄なものは削ればよい」という感じでテレビを見ていましたが、いざ、自分が関わっているものが「縮減」されると緊張感が一気に上がります。
私が関わっている日本テニス協会での強化事業は多くの部分で国からの補助金を受けているものばかりで、特にジュニアの遠征などは完全にこれに当てはまります。逆に言うと国からの補助があるから遠征が出来ているのです。今回の縮減が現実のものとなればテニス界だけでなくスポーツの現場において大きな景況が出てくるでしょう。
どうみても経費の無駄使いをしてるのであれば見直されなければいけませんが、我々は数百円の経費でも領収書をもらい、遠征が終わる度に山のような精算書、報告書を提出しています。しかし、我々はそれを国の予算を使っているから当然だと思っていますし、出来るだけ無駄使いはしないように心がけています。
スポーツにお金を使うことは本当に無駄なのでしょうか。北京オリンピックが終わった後の総括では諸外国との強化費の違いがクローズアップされ、日本はもっと強化費を増やすべきだという選手団長のコメントが今も記憶に残っています。
お金をかければ必ず強い選手が出せる訳ではありませんが、わずか数十分の議論でジュニア選手の将来が決まってしまうことが残念で仕方ありません。科学技術分野の事業でも同じようなことがあり、当初は歓迎ムードだった事業仕分けも徐々に批判的な声が大きくなっているような気がします。
日本の将来を決める大きな問題です。もう少し時間をかけて正しい判断をして欲しいと思います。
Advertisements
コメント
「出来るだけ無駄使いはしないように心がけています。」という部分が気になります。この文からは無駄遣いをしているところもあるというふうに取れますがどうでしょうか。
いつも興味深くブログ拝見しております。日本は当然の如く借金大国ですから未来の子供達につけを回さない為にも、今は一刀両断的な削減があえて必要なのではないでしょうか。お金をかけず、いかにして世界に通じるジュニアに強化するか(難しいと思いますが)といった課題がコーチ達に与えられていると解釈すべきでは。
通りすがりさん
コメントありがとうございます。
読み返してみると確かに曖昧でそのようにとらえられてしまう文になっています。
私としてはAとB選択が出来る場合はもちろん節約して安い方を選ぶようにしていすので、無駄な使い方をしていないことには自信はあります。
しかし、自分では完璧と思っていても人間誰しも完璧ではないなと思うと言い切る文には出来ず、もう少し柔らかい書き方にしたために逆に誤解を招いてしまいました。今度は気を付けたいと思います。
くびきりあささん
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、国に頼らない強化策をこれからは考えていかなければなりません。今日もNTCでそのことについてみんなから色々な意見が出ました。コーチにとっても現場でコーチングをすること以外の活動にも目を向けることが必要になってきます。まずはJTA自体の財源をしっかり確保出来るような対策を考えていければと思います。
私の乱暴なコメントに答えていただき誠にありがとうございました。日本のテニス界が盛り上がるように応援していますので頑張ってください。