予想通りの厳しい試合になりましたが、台湾を2-1で下し、4月に行われるワールドグループⅡのプレーオフに進出することが出来ました。
まずは結果から
シングルス2
森田あゆみ 67(2)、46 KAI-CHEN CHANG
ファーストは0-3と良いスタートが出来ませんでしたが、その後追い付いて3-3そこからはシーソーゲームでタイブレークまでリードするカイチェンにあゆみちゃんが追いかける展開でタイブレークへ。一度もリード出来るゲームがなかったので、セットを取るチャンスがあればタイブレークだとは思いましたが、タイブレークでも先にリードされてしまい、ファーストを落とすと、セカンドも同じような展開で0-2→2-2→2-4→4-4→4-6と追い付きはしますが、リードを奪うところまではいかず、相手を苦しめますが取り切るところまではいけませんでした。しかし、足にテーピングを巻くような状態の中、リードされても諦めず最後までファイトしたことはチームに勇気を与えてくれました。ここでの悔しさがダブルスでのプレーにつながったと思います。
シングルス1
クルム伊達公子 75、75 YUNG-JAN CHAN
ファーストゲームに足を捻挫してしまい、いきなりメディカルタイムアウトでテーピングをするアクシデントから試合が始まります。すぐにテープが出来たのが良かったのか、プレーは出来る状態ですが、コーナーにボールが行くと見送る場面もあり心配しましたが、伊達さんが先に相手を振ることで自分は動かなくても済むようなことは考えていたと思います。2-0→2-2→5-3→5-5とあゆみちゃんの試合とは逆に先行する伊達さんに対しユンジャンが追いかけるという展開で、5-3のセットポイントが取れず、嫌なムードでしたが、最後の2ゲームは伊達さんの低く滑るボールをユンジャンが持ち上げることが出来ず、ネットを連発し、ファーストセットを取ると、セカンドセットも全く同じような展開で5-3(40-0)のトリプルマッチポイントを取れず追い付かれ、またもや嫌なムードになりますが、今回も勝負どころでは先に展開し、相手のネットを誘い、6-5からのマッチポイントで勝負を決めました。
しかし、長時間の試合で体力的な消耗が激しく、ダブルスの出場は断念するしかありません。ここは伊達さんも日本のエースと認めるあゆみちゃんに託し、里華ちゃんとのダブルスにかけました。
ダブルス
藤原里華、森田あゆみ 63、63 CHIA-JUNG CHUANG、SU-WEI HSIEH
この2人がやってくれました。世界でもトップレベルダブルスプレイヤーを2人揃え、ダブルスには絶対の自信を持つ台湾チームにストレートで勝利です。足に不安を抱えながらもシングルスのリベンジにかけるあゆみちゃんの気迫のこもったプレーと、素早く動き回る里華ちゃんのプレーで逆に相手を翻弄しました。それにはしっかりとした伏線があり、これまで合宿から通して行ってきた戦術面の意思の疎通がきちんと出来ていたので、今回のような急なペアチェンジにも対応出来ました。パターン別に練習してきた通りの展開になることも何度もあり、ポジションの入れ替えや相手の打つコースを塞ぐ動作など、完璧にハマったプレーが本当に多く、
怖いくらいに上手くハマりました。初日から台湾と当たることを想定し、研究していたことも大きかったです。
ファーストを完璧に取り、セカンドに入っても要所を押さえ一気に5-1。出来すぎてしまったからこそ相手が開き直ったことと、こちらが勝利を急いだことが重なり2ゲームを返されます。それでもあゆみちゃんの好調なサーブと里華ちゃんのポーチで悪い流れを断ち切り40-0のトリプルマッチポイントを握りますが、後一本を取ることが出来ず、デュース。正直、このゲームを落としたら追い付かれると思いました。そんな悪い予感がする場面の中、日本チームの2人は最後まで自分たちのテニスを信じ、ナイスサーブとボレーで取り切ってくれました。
今日の勝利はまず、素晴らしいプレーをしてくれた選手に感謝です。怪我をしながらも戦った伊達さん、エースとして最後まで踏ん張ったあゆみちゃん。ダブルスで4勝したムードメーカーの里華ちゃん。代表初選出で初勝利を挙げ、今回の大会の中で成長していった友里加ちゃん。本当にありがとうございました。そしてそれを支えたスタッフ。相手を研究し、ダブルスに重点を絞りって強化した村上監督の手腕は素晴らしいと改めて感じました。それ以外にもみんなそれぞれがプロとしての仕事をやり切った集大成が今日の勝利だったと思います。
それから会場で応援してくださった多くの皆様。本当にありがとうございました。里華ちゃんも言っていましたが、まるでホームのような声援はどの国よりも大きく、選手に力を与えてくれました。まだまだ書きたいことはたくさんありますが、とりあえず今日はゆっくりします。とにかく最高の一日でした!
→村上ジャパン
コメント
チーム日本の皆様、御疲れ様でした。
そして、勝利・・・おめでとうございます。
体を休めて次の戦いもさらに厳しいと思いますが
チーム一丸となり頑張って下さい。
本当に御疲れ様でした。
ワールドグループⅡのプレーオフ進出^^おめでとうございます!!
選手たちの活躍はもちろんのこと、チーム全員がなすべき事を遂行して掴んだ勝利は大きな価値があると思います。監督・コーチ陣の先見の明による戦略立案はお見事でした。
連日のレポート、ありがとうございました。
試合内容もさることながら臨場感もとても伝わってきて、存分に楽しませて頂きました!
韓国戦は苦労しましたが勝ちましたね
おめでとうございます
FEDCUP2010村上JAPAN傷だらけの勝利!
お気に召して頂けましたらワンクリックお願い申し上げます。 テニスナビテニスニュースより引用日本 2-1 台湾●森田あゆみ 6-7(2) 4-6 ○カイ…
谷澤英彦様
初めてコメントさせて頂きます。
また、拙ブログのトラックバックを受け入れて
くださり心から感謝申し上げます。
このフェドカップのエントリーの写真。
よくよく見て見ると、伊達さん、テニスシューズ
履いていませんね。
左脚はテーピングでぐるぐる巻き。
試合が如何に壮絶であったかを物語っています。
それでもこの満面の笑みなのですから
always smile の真の実践者だなと感銘を受けました。
それもスタッフとの信頼が築けているからですね。
伊達さんは、そういう信頼関係をとっても大切にする
方とお聞きしています。
村上JAPAN。今度は、クレイで決戦ですね!
毎日、動向、注目、応援しています。
頑張れ!村上JAPAN!