今日は試合に出場するのではなく大会を運営する側に立ってみたいと思います。
試合に出場している選手よりもはるかに大変ですよ。
まずは大会を開催するにあたって必要な準備。
この場合の大会は賞金付きの大会ということにします。
最初に大会を開催するには日本テニス協会の認可を受ける必要があります。
大会の規模(賞金総額)や、時期などです。
それらを既存の大会スケジュールなどを参照になるべく同じ時期に同じレベルの大会が重ならないようにしたり、日程を決めるのはものすごく大変な作業です。
それをクリアしたら賞金を出すための資金を調達しなければなりません。
エントリーフィーだけで賄えるものではないのでスポンサーに協賛金という形で少しでもお金を出してもらう必要があります。
主催者が赤字でもかまわないのなら、特に大きなスポンサーはつけずに開催することも可能ですが、かなりのリスクが伴います。
しかしながら、賞金総額20万円の大会ならば運営をうまくすることで経費を抑え、エントリーフィーだけでも黒字にできるようです。
必ずではないと思いますが・・・
なのでいかにスポンサーにお金を出してもらうか、ということを考えます。
出場する選手がたくさんいるならば大口のスポンサーはいらないのでしょうが、今ある賞金総額300万円のいわゆるJTT大会ではそうもいきません。
その大会自体を存続させることだけでもすごいことだと思います。
関係者の努力の賜物です。頭が下がります。
と、だいたいそのような過程を経て、要項を作成し、募集、出場選手のリスト作成など・・・
いくつかの下準備を経ていざ開催にこぎつけます。
それまでもかなりの時間を準備に要しますが、開催してからもこれがまた大変なのです。
エントリーフィーの回収、ドロー抽選(詳しく抽選方法が決まっているのでそれに従い)、オーダーオブプレーの作成、途中経過や試合終了後の結果など様々なことがいつやってくるかわからない状況でそれらを着実に処理していかなければなりません。
さらに、試合を見ているロービングアンパイアや、レフェリーなどもルールをしっかり把握していないと勤まらないので自分でできない場合は依頼をすることになりますが、ほぼボランティアに近いような形で働いてもらいます。
大会本部を空けるわけにはいかないので最低でも3人くらいは必要ですが、3人でやるには・・・
ものすごく厳しいですね。
そして朝一番で準備を始め、その日の一番最後の試合が終わるまで本部に缶詰めもたいな状態になります。
全試合終了後次の日の対戦やコートを決めていかなければならないのでさらに一苦労。
今はインターネットが普及していてその日の結果などをホームページなどにアップする場合はそれも行います。
その日一日の反省や修正点などを理解してその日は終了です。
それを予選から決勝まで長ければ10日くらいですね。
大変です。
それでも一般の大会はある程度お金が発生するので多少はスタッフも仕事として取り組むことも多いようですから、選手はその苦労をコートでいいプレーをすることで恩返しできればいいかな、と思います。
次にジュニア大会です。
僕がジュニアのときから大きな大会の本部にいらっしゃる方々・・・
その大会を支えてくれている方々・・・
みなさん他にちゃんと職がありながらジュニア大会の運営もしてくださっています。
完全にボランティアです。
本当にすごいことです。
少しでもジュニア選手が試合で勉強して強くなってほしい、頑張ってほしい、という思いがなければできません。
時には厳しく、時には優しく接してくれる本当に素晴らしい方々です。
そういう方達が大会を運営してくださっているからジュニアの試合が成り立っているのです。
お金なんてほとんど動かないですよ。
ジュニアのエントリーフィーは一般に比べて格段に安いです。
それはボールやコートの使用料などでほぼ消えます。
スタッフの方の交通費、食費なんて出ないんですよ。少しくらいです。
大会にもよりますがジュニア選手達はこの現状をしっかり理解する必要があると思って書きました。
何気なく出場している試合にはそのジュニアのために何人もの大人が動いてくれていて、その人達は見返りを求めず、ただジュニアが一生懸命テニスに取り組む手助けをしてくれているのです。
とても文句なんて言える状況ではない、と思いませんか???
朝、会場に行ったら本部に行き「おはようございます!」・・・
一生懸命試合をして、終わったら帰りに「ありがとうございました!!」
それだけは必ず守りましょう。
それだけで明日も頑張れ、と思ってくれています。
そんなこと言わないですけどそういう気持ちでジュニアに関わる大人がいる、ということだけはどうしても覚えておいてほしいと思います。
そして、先に述べたように大会を作ったり、運営することもものすごく大変なことだということを理解してください。
なぜ、そんなことを・・・と言うと
僕は自分が今のような立場で色々な人と接したり見ることによって気づいたことです。
残念ながら自分がジュニア時代にはそこまでわからなかった。
今更ながらものすごく自分に腹が立つし、できることならジュニア時代に戻って関わってきた全ての人たちに一人づつ「ありがとうございました!」
と言いたいです。
それがかなわないのでせめて感謝の気持ちを最大限に持ちながら、今のジュニア達にも気づいてほしいと思いました。
ものすごい久しぶりに会った人が優しいし、「昔のお前はこんな悪ガキだったんだぞ」と笑って言ってくださることが純粋に嬉しかったのです。
僕はこういう人たちに助けられて今まだこうやってテニスに関わっていられるんだ、と強く思いました。
感謝、という言葉では表現できないくらいの感謝を持って・・・
気合い!!!!!!!!!!!!!!!!!!