ホームコーチ、ナショナルコーチ

昨日、遠征でお世話になった方々へお礼を述べる中で大切な人が抜けていました。ホームコーチの皆さんです。

私はナショナルコーチの一員として、各クラブの大切な選手を一時的にお預かって遠征したに過ぎません。大会の視察などで選手の成長ぶりは見ていますが、直接的に関わっているのは合宿を含めてもせいぜい2~3週間です。日頃、選手と共に汗を流し、同じ時間を共有しているのはホームコーチです。同じことを繰り返し地道に指導することで選手は自信を掴み成長します。時には厳しく、時には褒め、それでも手応えすら感じず逆戻りしているのではと思う瞬間もあるほどに悩み、苦労して一生懸命に育てた選手です。それをたかが少し関わっただけのナショナルのコーチにあれこれ言われたくはないという気持ちはあると思います。

というよりも私自身がそう思っていたのかもしれません。コーチを始めた最初の頃は自分が育てた選手は自分が一番理解して、自分が強くするから余計なことは言われたくないと思っていました。今思えばそれだけ視野が狭く他人の意見を積極的に取り入れる度量の大きさがなかった気がします。そういう意味ではナショナルコーチになり、選手を預かる逆の立場になって初めて、自分の心の狭さに気がつきました。でもそれが今はホームコーチとナショナルコーチ、両方の立場で物事を考えられるのが大きなアドバンテージだと思っています。

最終的には選手を成功させたいという気持ちにホームコーチもナショナルコーチもありません。選手を通じて同じ時間、経験、情報を共有していくことが大切で、お互いにサポートし合えることが理想ではないでしょうか。敵は世界です。世界的選手を育てることがテニス界全体の願いです。一人で出来ないことはみんなで助け合えるような関係を続けていければと思います。

今回快く選手を派遣していただいたFテニス(喜多選手の所属)の藤井コーチ始め大西コーチ、氏家コーチ、志津TC(蜂谷選手の所属)の木本コーチ、コスパ三国が丘(栗林のホームコート)の重家コーチ、皆様ありがとうございました。皆さんの日頃の指導の成果を生かすことは出来ませんでしたが、選手が頑張り5位に入ってくれました。感謝致します。そしてこれからも選手たちをよろしくお願い致します。


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