愛好家や選手に向けて、また、トレーナー同士の交流の場として、テニスのトレーニング合宿という形式で交流を図る「テニストレーニングツアー（T3）」。2022年9月には、神奈川県相模原市にて第１回目を行い、充実した時間を過ごしました。
これは、有名プロやコーチが指導する一般的な合宿とは違い、指導するのは全員トレーナーという初めての試みでした。
講師は東京・神奈川・千葉・大阪・岩手など、日本各地のトレーナーが集いました。日本国内・国外で活躍しているテニスを専門としたトップトレーナーが集結し、皆様のレベルアップを身体からのアプローチで手助けするスペシャル合宿です。
テニスに精通するトレーナーたちが今まで培ってきた知識と経験をもとに、皆様に伝えたいテーマを一緒に汗を流しながら、2日間たっぷりとお伝えしました。
この2日間は、WTA最高11位のワン・チャン（中国）のトレーナーである田中歩、かつて鈴木貴男選手に帯同していた「東テニス整骨院」院長の東裕之をはじめ、計5名のトレーナーが各々の得意とする内容の指導や、施術を行いました。
日中はテニスの基礎であるパワーポジションや、目や脳、体幹についてのトレーニング、座学では正しいテーピングの貼り方やストレッチ講習と、テニスのトレーニングや身体について正しい知識を学ぶ内容のセッション、また、鍼治療体験会も行い、身体についてじっくり考え、学ぶ時間を過ごしていただきました。
本来であればオンコートでのトレーニングセッションの後に、実際にコートでボールを打ってみるという内容でしたが、当日はあいにくの台風により室内トレーニングのみでの開催となりました。参加者は小学生から60代までの幅広い年齢層、かつ硬式テニスだけではなくソフトテニス経験者にもご参加いただきました。
参加する前は、「トレーニング＝きつい」というイメージをぬぐい切れていなかった参加者の皆さんですが、全てのセッションが終わった後は「この感覚で早くボールを打ってみたい」とワクワクしていました。雨でコートが使えなかったことが本当に悔やまれますが、こちらは次回のお楽しみです。
プロテニストレーナーがどんな知識を持っているのか、プロテニスプレーヤーにどんなことを教えているのか。ほとんどの方が知り得なかった現場の知識を、丁寧にかみ砕いて、一般レベルに落とし込みお伝えしました。参加者の皆さんは、経験したことのない動きや感覚に戸惑いながらも、たくさんの新しい発見をしていただけたのではないでしょうか。
次回からは、第１回テニストレーニングツアーで各トレーナーが実際にどのようなことを行ったのかを詳しくご紹介していきます。
文：阿部なな子（東テニス整骨院） 写真：T3
