５月９日（木）スペイン、マドリードで開催されている Mutua マドリード オープンにおいて錦織圭がロジャー・フェデラーに勝った。後々、日本のテニス史に残るであろう歴史的瞬間の詳細をお届けしよう。
＜３回戦＞
○14)錦織圭 6-4 1-6 6-2 ●2)R.Federer(SUI)
フェデラーのサーブで始まる。
フォアのワイドにきたセカンドサーブをリターンする錦織、押えがきかずロングに。
ラリー戦、バックをロングにする。
フェデラーはＴへファーストサーブ、錦織は反応しバックハンドで手を伸ばすしだが、はじかれてしまう。
錦織のバックサイド深くへのノー・タッチ・サービス・エースを決めラブでフェデラーがキープする。
世界のトッププレイヤーの球質は違うのだろうか？錦織はフェデラーのボールに合っていない。
第２ゲーム、錦織のサーブ、１５－０後のポイント。
１５回目のショット、錦織はバックをフレーム・ショットしてしまう。（１５－１５）
セカンドサーブをドロップ・ショットで決められてしまった。（３０－３０）
それでもナイス・サーブで錦織はキープする。手ごわい相手だが、よしよし、１－１だ。
フェデラーはナイス・サーブ連発、ラブでキープ。（フェデラー２－１）
錦織も段々とフェデラーのテニスに慣れてきたようだ。１５でキープ、２－２。
フェデラーのサーブで０－３０とするが。フェデラー、サービス・エース級を連発３０－３０。
１３回のラリー戦、フェデラーのバックはロングに、３０－４０と錦織がブレーク・ポイントを掴む。
Ｔへのファーストサーブを返し、ラリー戦後、フォアの逆クロスを決めた！錦織がブレークに成功する。
錦織３－２とブレーク・アップ。錦織 凄い！
第６ゲーム、錦織のサーブ、最初のポイント、セカンドサーブをフォアに回り込まれ、鋭角にリターン・エースを決められてしまう。怖ろし、フェデラー！
３０－３０からＴへファーストサーブ、甘くなったリターンを錦織は思い切り叩いて４０－３０。
今度はボディーへファーストサーブ、甘いリターンをフォアの逆クロスで決めた。
ナイス・キープの錦織は４－２とする。錦織のストロークがフェデラーを押し始めている。
何か勝てそうな気配がする。（そう思うと自分がプレーしている訳でもないのに、落ち着かなくなる、錦織はどんな気持ちでこの場面を戦っているのだろうか？）
フェデラーはラブでキープする。（錦織４－３）
エアーＫを決め、３０－０。フェデラーもたじたじだ。
４０－３０、ラリー戦、先に錦織がフォアで回り込みストレート、そのボールはサイドライン上にいく、フェデラーはやっと返す、錦織は今度はフォアの逆クロス、フェデラーのバックはネットにはじかれ高く飛びロングに。
錦織キープ、５－３だ。凄いな～ぁ！錦織落ち着いてプレーしている。
５－４、錦織のサービィング・フォア・ザ・セット、
フォアのクロスを決め１５－０、
ラリー戦、フェデラーはバックをフレーム・ショット、３０－０、
錦織バックをワイド、３０－１５、
フォアの逆クロスを深く放つ、フェデラーはバックで返球しようとするがネットまでも届かず、４０－１５とセットポイント
ラリー戦、フェデラーのバックはフレーム・ショットに。
錦織がファースト・セットを堂々と戦い抜き、６－４で取った。凄い！
風が強いのか？コートに砂ぼこりが。第２セットが始まる前に乾いたコートに水をまく。
水をまきすぎたのか？日影になっている錦織サイドのコートは水が乾かずプレーが始まらない。
ちょっと嫌な中断だ。
第２セット
４連続ナイス・サーブとナイス・サーブからの攻撃でフェデラーはラブでキープする。
第２ゲーム、錦織のサーブ３０－３０、フォアをダウン・ザ・ラインに決めて４０－３０とゲームポイントを掴む。
ほとんど完璧にプレーし、スライスのアプローチショットでネットに出た錦織だが、フェデラーに綺麗なクロスパスを決められ、ジュースになる。
錦織のフォアのクロスがロングに。フェデラーが初めてブレーク・ポイントを握るが、錦織はフォアのクロスを決め、２度目のジュースに。
さっきはバックのスライスで前に出たが、今度はバックのトップスピンで前に出る錦織、フェデラーは今度も落ち着いてフォアのクロスパスを決めた。２度目のブレーク・ポイントを握られる。
ブレーク・ポイントだったが、フェデラーのショットはわずかにロングになり救われる。
３度目のジュース、ラリー戦、フェデラーはバックをネットに。
錦織のアドバンテージ、ここで錦織はＴへサービス・エースを決めた。ナイス・キープ。１－１だ。
フェデラーは簡単にラブでキープする。
１－２、錦織のサーブ、フェデラーのストロークに押され、０－４０と大ピンチ！
そこをナイス・サーブでジュースに持ち込んだ。
フェデラーの攻撃に耐えた錦織だったが、バックをネット、このゲーム４度目のブレーク・ポイントを握られる。
フォアのショットをネット、錦織はサーブを落とす。錦織１－３となってしまった。
サーブ＆ボレーを決めるなど、３０－０とフェデラーはする。
セカンドサーブ＆ボレーで４０－１５、セカンドサーブは凄くスピンがかかり変化していたサーブだった。
フェデラーがゲームを支配しているが、ここから錦織は耐え、カウンターを放ち逆転、ジュースに持ち込む。
フェデラーはドロップ・ショットでアドバンテージを掴み、Ｔへサービス・エース級のサーブでキープ、４－１とする。
錦織１５－０、フェデラーはバックのドロップ・ショット、前におびきだしロブ、錦織はそれを追い、股抜きロブを放つがアウト。
クレーでの試合なのにラリー戦だけでなく、見ていて楽しく変化のある凄い展開に観客は大喜び。
これぞプロの試合だ。
フェデラーはバックのドロップ・ショットを決めてジュースにする。
錦織のフォアのクロスはワイド、フェデラーがブレーク・ポイントを握る。
錦織のフォアはロングに。フェデラーが第２セットは５－１とする。
フェデラーはドロップ・ボレーを決めるなどテクニックの多彩さを発揮しだす。
４０－１５のセットポイントはフォアの超逆クロスを決め６－１で締めくくった。
ファイナル・セット
錦織はフェデラーと２０１１年、バーゼル決勝で対戦している。準決勝でジョコビッチを破って勢いのあった錦織だったが、フェデラーにストレートで敗れた。自分のテニスをさせてもらえなかったのはショックだったようだ。２０１１バーゼル決勝ハイライトビデオ
ファイナル・セットの最初のサーブを３０で錦織はキープした。
オンラインのサービス・エースを２発、フェデラーは１５でキープ、１－１。
フォアのドロップ・ショットからネットにつめボレーを決めるフェデラー、テクニック的にはまだフェデラーが上のようだ。
錦織はまだ１度もドロップ・ショットを使っていない。ドロップ・ショットがうまいのに。使うチャンスを作らせてくれないのだろう。
ラリー戦、フェデラーはバックのダウン・ザ・ラインを決めた。（０－３０）
しかし錦織はジュースの末にしっかりとキープした。（錦織２－１）
フェデラーのサーブ、第４ゲーム、１５－４０と錦織にブレーク・チャンスがきた。
３０－４０、バックへのファーストサーブをしっかりとリターンする錦織、そのボールをフェデラーはクロスに打ち返すがワイド、錦織がブレークに成功した。（錦織３－１）
錦織、フェデラーの攻撃に耐え、切り返してキープする。凄い４－１とリードだ。
４－２、錦織のサーブ、勝負を左右する大事な第７ゲーム。（ここから良く松岡修造は勝ちかけていたのに、苦戦したり、挽回されていた。修造ゴメンナサイ！）
なぜプレッシャーのかかるこんな場面で普段どおりのプレーがたやすくできてしまうのだろう。修造の場合はここで自分自身にプレッシャーをかけすぎていたのだろう。
錦織は勝てるかな？とか、ここは大事！と思った局面で、力んでしまったりしないのだろうか？
なんとなんとこのゲームを錦織はラブでキープする。
５－２、あと１ゲームで偉大なプレイヤーに勝利だ。
２－５、フェデラーのサーブ、０－１５、フェデラーのセカンドサーブ、錦織は思い切りフォアに回り込みリターンを叩くが、アウト。（１５－１５）
フェデラーのフォアのクロスはワイド、１５－３０。あと２ポイントで勝利、フェデラーが負けてしまうのではと観客もザワザワしてきた。
バックにきたファーストサーブをダウン・ザ・ラインに強打する錦織、フェデラーのフォアはネット！
錦織がマッチ・ポイントを握った！
Ｔへのファーストサーブはフォルト！
フェデラーはセカンドサーブを錦織のボディーに、
それを錦織はフォアでリターン、
フェデラーはフォアでバックサイドへ、
錦織はそれをフォアで回り込み、逆クロスでフェデラーのバックへ、
そのボールをフェデラーはバックのトップスピンでクロスに返す、
錦織はそれもフォアで回り込みサイドラインに沿って強打、
フェデラーはそれを追いスライデングしながらフォアのストレートを放つがそのボールはネットを越えない！
なんと、なんと 錦織圭が世界のプレイヤーに勝ってしまった！
笑顔で祝福、握手するフェデラー！
両者共にかっこ良い！
錦織圭はテニスを始めてからの夢の一つ、子供の頃からのアイドルである、世界一のフェデラーに勝つ事を実現した。
錦織圭インタビュー
錦織圭試合後のインタビュー
フェデラー試合後インタビュー
錦織 圭 ブログ
錦織 圭 データー １９８９年１２月２９日生まれ ２３歳
フェデラー データー １９８１年８月８日生れ ３１歳 １８５ｃｍ ８５ｋｇ
フェデラー オフィシャルサイト
大会名：Mutua Madrid Open
ＡＴＰ、ＷＴＡ共催大会、男女ともにグランドスラム大会に次ぐ格の大会でトッププレイヤー達が全員参戦
ＡＴＰカテゴリー：€4,300,000 ATP Tour Masters 1000 Madrid Open
ＷＴＡカテゴリー：€4,100,000 WTA Tour Premier Madrid Open
会場：La Caja Mágica マドリード
マドリード現地時間（時差－７時間）
期間：05/05-5/12, 2013
＜準々決勝＞
7)J.Tsonga(FRA) vs 15)S.Wawrinka(SUI)
3)A.Murray(GBR) vs 6)T.Berdych(CZE)
5)R.Nadal(ESP) vs 4)D.Ferrer(ESP)
14)錦織圭 vs P.ANDUJAR(ESP)
錦織の準々決勝は現地１０日（金）の１７時ごろ、日本時間だと１０日の真夜中だろう。オーダー・オブ・プレーＰＤＦ版
オーダー・オブ・プレー
ライブスコア
錦織の準々決勝での対戦相手は１１３位（最高ランキング３３位）、２７歳、ツアー２回優勝
＜３回戦＞
○14)錦織圭 64 16 62 ●2)R.Federer(SUI)
３回戦ビデオハイライト
＜２回戦＞
○14)錦織圭 75 62 ●V.Troicki(SRB)
＜１回戦＞
○14)錦織圭 63 62 ●J.MELZER(AUT)
シングルスドローＰＤＦ版
シングルスドローネット版
＜女子準々決勝＞
1)S.Williams(USA) vs W)MedinaGarrigues(ESP)
7)S.Errani(ITA) vs E.Makarova(RUS)
6)A.Kerber(GER) vs 16)A.Ivanovic(SRB)
2)M.Sharapova(RUS) vs K.Kanepi(EST)
＜１回戦＞
○S. CIRSTEA(ROU) 3-0ret. ●森田あゆみ
女子ドロー
森田あゆみ ブログ
森田あゆみ データー １９９０年３月１１日生まれ ２３歳
(記事 テニスジャパン 塚越 亘 photo/Mutua Madrid Open)
