
ジャパンオープンで現役最後の公式戦を終えた錦織圭(ユニクロ)の功績をたたえるイベント「UNIQLO LifeWear Day Tokyo 2026 with Kei Nishikori」が11日、東京・有明コロシアムで開催された。
同イベントは、2011年より錦織を支え続けてきた株式会社ユニクロが主催。会場にはテニス界のレジェンドであるロジャー・フェデラー氏をはじめ、車いすテニス元世界王者の国枝慎吾氏、ゴードン・リードら豪華なゲストが集結した。アンバサダー4名によるクロストークで幕を開けたイベントは、国枝氏とリードによる車いすシングルスマッチや、ジュニアへのプラクティスセッションを実施。さらに、錦織&フェデラーペアvs岩渕聡&添田豪ペアによる特別ダブルスマッチが行われ、集まったファンを大いに沸かせた。



イベント終了後に開催された合同記者会見では、長年テニス界の第一線で戦ってきた4名が登壇し、それぞれの思いを語った。
イベントを振り返った錦織選手は、「サポートしてくださった方々、そしてこの仲間に囲まれて一緒に楽しい時間を過ごせたことは本当に幸せでした。一週間前に引退したばかりなので照れもありましたが、最高の時間でした」と穏やかな表情で感謝を口にした。
また、共に登壇したメンバーについて、「国枝さんは日本のテニス界を引っ張る存在で、メンタルの強さや練習姿勢から多くを学んだ。ロジャーは僕が最初に好きになった憧れの選手で、大きな壁となって試練を与えてくれた。遠くから駆けつけてくれた皆さんとこの時間を分かち合えて、本当に幸せです」と思いを明かした。
自身の引退については「正直やりきれてはいないが、最後は体も気持ちももたなかった。少しテニスから離れて、今後やりたいことを模索していきたい」と現在の素直な心境を明かした。
これに対しフェデラー氏は、「彼の引退を悲しむのではなく、祝福するイベントとしてここにいられることがとても嬉しい。ツアー中にダブルスを組まなかったのは心残りだったが、今日初めて同じサイドに立てて最高だった。相変わらず美しいストロークを間近で見られて楽しかった」と笑顔を見せた。さらに錦織選手の残した偉業を称え、「素晴らしい結果だけでなく、コート上で見せた情熱やフェアプレー精神、プロ意識が素晴らしかった。ケイは日本において存在しなかった『壁』を打ち破り、男子テニス界の基準を信じられないほど引き上げてくれた」と熱いメッセージを贈った。

また、車いすテニスの国枝慎吾氏は「錦織くんの節目に参加できたことを光栄に思う。ロジャーが来日してくれたこと、そして長年戦ってきたゴードンと再びシングルスで試合ができたことに感激しています」と感慨深そうに語った。同じく車いすテニスのゴードン・リード選手も「日本のテニス界のレジェンドを祝う大切な日に、ロジャーや慎吾と共に招かれて本当に特別な思い。錦織選手は日本だけでなく世界中の若者にインスピレーションを与え、テニスを愛するきっかけを作った。これはトロフィー以上の素晴らしい功績だ」と錦織選手のキャリアに心からの敬意を表した。

取材:保坂明美 写真:伊藤功巳

