ITFジュニアイタリアGA⑧

今日のミラノは暑いくらいでした。生活のペースにも慣れ、充実した毎日が送れています。特に選手が少なくなってきたことで練習コートに余裕が出てきたことが一番のストレス軽減になります。

ではまず今日の結果から。

ダブルスSF

小和瀬・加藤 36、64、【10-4】 VASILYEVA・VAVULINA(RUS・BLR)

相手はスピードはそれほどないものの、前衛が届きそうで届かないゾーンにボールを打つのが上手く、無理にポーチに出ればミスになり、出なければ先にアタックされ思うようにゲームを進めることが出来ずイライラが溜まりプレー内容は悪くなるばかりでファーストを落とすと、セカンドも色々なことを試すもののどれも上手くいかず0-3。万事休すかと思いましたが、ここから逆転劇が始まりました。

何をやっても上手くいかないのであればひたすら我慢し、何もしない。クロスラリーを延々と続け、1本1本を大事にプレーして相手が焦れるのを待ちました。最初のうちはミスに何の感情も持っていなかった相手も少しずつ挽回される中で焦りを感じ無理をするというこれまでとは全く逆の展開になりゲームが取れるようになると、今度はことちらもリズムに乗ってくるので今まで決まらなかったポーチやストレートへのショットが決まり出し4-4から2ゲームを連取してファイナルにもつれ込みます。

こうなると気性の荒い相手ペアは精神的に崩れ出し、じっくり粘る日本チームの前にミスを重ね勝手にポイントを進めてくれました。

これまでは合宿や試合を通して色々な戦術を積極的に「使うこと」をテーマにやってきましたが今日のような展開では動けば動くほど裏目に出る展開になってしまうので、流れが悪い場合は無理せず「何もしない」ということを選択することも大切になってきます。そういう意味ではセカンド0-3ともう後が無くなってラストチャンスのゲームで覚悟を決めて粘ることを始めたのが今日の勝利につながりましたし、その選択は結果論ではなく正しかったと思います。

ゲームの局面の中では時に弱気の攻めほど不安定なものは無く、強気の守りの方が相手に与えるプレッシャーは数倍にもなります。戦術を少しずつ「使うこと」が出来るようになってきた次はゲームによって「使うこと」をして良い場面、「何もしない」方が良い場面の使い分けが出来るようになると勝てる確率を上げることが出来るでしょう。

明日の決勝は予想通り昨日穂積・尾崎ペアに完勝した第一シードのKHROMACHEVA・KOVINIC(RUS・SRB)です。強いですが、どこかに隙はあると思うので今日のように最後までチャンスを伺って戦って欲しいと思います。


コメント

  1. TEDDY さん : 2011.05.21

    お久しぶりです。

    遠征お疲れさまです。
    「何もしない」選択について、とても勉強になりました。
    弱気な攻めより強気な守り。。。確かに!!と思います。

    決勝頑張って欲しいですね♪♪
    楽しみにしています。

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