今日からトヨタジュニア全国大会のスタートです。16歳以下の日本一を決めるだけではなく、上位に進出すればスポンサーであるトヨタ様のバックアップで海外遠征に行くことが出来ます。私はナショナルとして大会の視察と共に、海外派遣のメンバーを選ぶ選考委員でもありますので、開会式からラストマッチ終了まで一日会場で選手の様子を見てきました。
全国大会初出場で緊張している選手
優勝へ向け順調なスタートを切った選手
シードダウンしてしまった選手
全力を出し切り晴々としている選手
敗れて悔し泣きをしている選手
みな個性があり、その選手の立場に立ってイメージを膨らませてみると、どれも一度は経験したことがあるようなことで、私もテニスを通じて色々な人生経験をさせてもらったなと改めて思います。
今日、会場で何度か「選手のどんなところを見ますか?スピードですか?フィジカルですか?」というようなことを聞かれましたが、正直、答えに困りました。聞いてくださった方は明確な「コレ」という私なりの答え(ものさし)を期待されてたと思いますが、私は特にそういう意識(ものさし)で選手を見ることはなく、「この選手はここをもっと良くすればいい」、「この選手はここが苦手だ」という感じでその選手に合わせた見方をしていきます。
理由はそうしないとまだまだ完璧ではない私のものさしで選手の技量を測ってしまえば、そこに満たない選手の可能性を奪ってしまうことになるからです。
欲を言えばキリがありませんし、全てを兼ね備えた理想的な選手はいないでしょう。体の大きさやパワーのあるなしでテニスの実力は決まるものではありません。誰にでも可能性はありますし、その可能性を探していくことがコーチの役目ではないかと思います。
最後に今日、色々な選手を見る中で非常に嬉しかったことがありました。
それは悔しい負けをした選手が試合後にその悔しさを抑え、数分後には一人で黙々とクールダウンを始めたことです。今日会場を見渡した感じでは勝った選手は気分が良いですし、前向きな状態にあるので自分の勝ちを誇示するかのようにクールダウンをします。逆に勝ったことに満足してやるべきルーティーンをしない場合もあります。負けてしまった選手はもうどうでもよくなってクールダウンなどする気にならないのでしょう。全員ではありませんが、そんな選手が多かった気がします。しかし、その選手は負けてもなお、自分の体ケアや未来へ向けての準備をしっかりしていたことです。その時の気分に流されやすいジュニア選手の中ではここまでしっかりと自分を保つことは簡単なことではありません。勝っても負けてもやるべきことをきちんとやる。この姿勢に驚きと感動をしました。こういった取り組み方をする選手が一人でも多く出てくれることを期待したいです。
明日は3Rとコンソレーション。好ゲームが見れることを楽しみにしています。
コメント
谷沢君
「ものさし」・・・グッときました。
私も自分の小さな「ものさし」で選手を計って
しまわないように注意します。
ジュニアデビスカップ頑張ってください。
谷沢君
「ものさし」・・・グッときました。
私も自分の小さな「ものさし」で選手を計って
しまわないように注意します。
ジュニアデビスカップ頑張ってください。
濱ちゃんへ
コメントありがとう。
逆に言えば自分がまだないのかも。。。
まだまだ勉強です。
濱ちゃんの「ものさし」はワールドクラス
ですから自信持ってください。
カサブランカ頑張ってください!