勝負師、クルム伊達が本領を発揮した。
「普通にやって勝てる相手ではないので、一か八かのリスクを背負いプレーする。
負けるときは潔く負ける。」と言っていたがその通りの先制攻撃で相手を沈めた。

17年ぶりの笑顔、オーストラリアン・オープン本戦での勝利だった。

こう書いてしまうと簡単に聞こえるが、この結果を出すまでの昨年のツアーでの努力の積み重ねが凄い。
その努力もうまくいっていた訳ではなく、どちらかと言うと1回戦負けと怪我が続き、悪戦苦闘の連続だったのだから。

「もしうまくツアーを回れていたら満足して引退を考えたかもしれない。
思うようにいかなく、結果がついてこなかったので、このままでは終わらせたくない」
と言うクルム伊達公子の気持ちと志の強さが勝利を導いた。

終わってみればストレート勝利だったが、自分と戦いながらの勝利だった。

1/15(火)オーストラリアン・オープン DAY02

第12シード30歳のペトロワと100位42歳のクルム伊達公子の勝負。
対戦成績は1勝1敗。

昨日と同じように南風(南半球なので、南風は冷たい)がある。

<女子1回戦>
○クルム伊達公子 6-2 6-0 ●12)N. PETROVA(RUS)

トスに勝った伊達はレシーブを選んだ。ペトロワのサーブで始まる。

伊達のファーストサービスに対する反応がいい。
ライジングでとらえ、バッチリ全て合っている。先制攻撃だ。
ペトロワはゆっくり様子を見ながら長期戦にもっていけば大丈夫と思っているのだろう、伊達の早いペースにストロークミスがでる。

15-40から1-0と幸先のいいブレークスタート。

伊達のサーブ、第2ゲーム、
伊達はフォアクロスのハードヒットからバッククロスすくい上げるような感じでウィナー。
なんと!サービスワイドエースまでついてキープ、2-0。

ペトロワのダブルフォルトで0-40、
ペトロワはジュースにするが、ここも伊達がブレーク、3-0。

伊達の第4ゲーム、
伊達、フォアダウンザラインにドロップ・ショットを決めた!
状況判断が優れているな~あ!

伊達は難しいショットだが、勇気を持って先にフォアダウンザラインへアプローチを打ち込んでいく。
これが「一か八かのリスクを覚悟のプレー」なのだろう。

先に先にと攻める。4-0キープ。

ペトロワの第5ゲームも30-40、(5-0になる)ブレークチャンスがあった。
がペトロワはここを181キロのサービスセンターエースなどでキープ。(伊達4-1)
このサーブが入りだすと怖いぞ。

伊達の第6ゲーム、40-30とゲームポイントがあったがジュースに持ち込まれる。
ジュース後は5回続けてブレーク・ポイントを握られる。
5つ目のブレーク・ポイントで伊達はサーブ&ボレーを試みるがリターンエースを食らう。
簡単には落とさず、色々な事を試していく伊達。
だが、ブレークバックされて、4-2となる。

「3年前のラドワンスカ戦、ファイナル・セット4-1から負けた試合など思い出した。
ここは重要なポイント、そうならないようにファイトした。」と伊達。

続くペトロワの第7ゲーム、
伊達はランニングフォアアングルパスウィナー。スーパーショットだ!

また、今日一番いいフォアアングルウィナー。
また、5-2とブレーク。
このゲームが大きかった

最後はバックリターンアウトで6-2と先取。

第2セット

ここでほっとしてしまいがちだが、油断しない伊達。
手を抜かないのが、経験上知っているのだろう。

昨年の東レPPOの優勝者、世界のトッププレイヤー(最高ランキング3位)のペトロワでもテニスがおかしくなってきた。
話は変るが東レPPOは今年を最後に終わりになってしまう。
2014年はこの大会の権利は中国に買われてしまった。
約30年、前身の東レシルックトーナメントを数えたら40年続いた日本最大のトーナメントがなくなる。
寂しい限りだ。

話は戻るが、ペトロワはフォアをガシャする。足もついていかなくなっている。
足を動かせとテニススクールでは口をすっぱくして言うが、まさにこれがそうだ。
世界のプレイヤーでも気持ちがせいて基本を忘れてしまう。

ペトロワは調子が良くないのか?
いや、伊達の先制攻撃に良くないようにさせられてしまったのだろう。
サービス・エース1本取っただけでブレークされてしまう。(伊達1-0)

伊達の第2ゲーム、
伊達のバックダウンザラインドロップショットウィナー。
まさにペトロワの打ち気をそぐショットを決めた。

伊達のフォアアングルには追いかけない。いや追いかけられない。
ペトロワはあっけにとられている感じだ!(キープ、2-0)

自分に負けずに!振り切らなくては!

「これまでリードしながら負けてきた試合もたくさんあった。
このオーストラリアン・オープンではカネピー戦やラドワンスカ戦をリードすればするほど思い出した。
だから、最後の最後まで油断する事なく、やるべき事を明確にしてやり、1ポイント1ポイントを積み重ねた。」
と伊達。

攻められどんな態勢になっても拾う

ナント一気に5-0とリード。

伊達の第6ゲーム、40-30のマッチポイント。
伊達は回り込みフォアダウンザラインが大きくアウト。力が入った。

ジュース後、2つ目のマッチポイント、
最後はペトロワのフォアダウンザラインがサイドアウト。

ナント6-0、1時間4分、完勝の伊達!
さすがクルム伊達公子!
大金星!

オーストラリアン・オープンでの42歳の勝ち星はオープン化以降の最年長記録。
名称
これまでは1985年に40歳で1回戦を突破したバージニア・ウェード(英国)だった。
伊達インタビュー

クルム伊達、2回戦は Shahar Peer(ISR)、90位、25歳と対戦する。
二人の対戦成績は1勝1敗

クルム伊達公子 ブログ
クルム伊達公子 データー 1970年(昭45年)9月28日生まれ、42歳

大会データー:
2013オーストラリアン・オープン
会場:メルボルンパーク
メルボルン現地時刻(時差は+2時間)
本戦:1/14 – 1/27, 2013
予選:1/09 – 1/12, 2013

オーダー・オブ・プレー
ライブスコア
メルボルン現地時刻(時差は+2時間)

<女子1回戦>
○クルム伊達公子 6-2 6-0 ●12)N. PETROVA(RUS)
○森田あゆみ 6-3 6-3 ●A. TATISHVILI(GEO)
○土居美咲 6-3 6-4 ●P. MARTIC(CRO)
女子ドロー
女子予選ドロー

<男子1回戦>
○16)錦織圭 6-7(5) 6-3 6-1 6-3 ●V. HANESCU(ROU)
○伊藤竜馬 6-4 6-4 3-6 0-6 7-5 ●J. MILLMAN(AUS)
○添田豪 6-7(4) 6-3 6-2 6-3 ●L. SAVILLE(AUS)
男子ドロー
男子予選ドロー

(テニスジャパン 森下 泰 & 塚越 亘 CanonEos7D)