テニスを愛する皆さんこんにちは
年末30日、31日はフィレンチェに行って来ました。
フィレンチェといっても観光ではなく、一人の女子選手(16歳)に
会いに行く為の出張でした。彼女と出会ったのは彼女が13歳の
時でしたが、ITFアジアチームの一員として欧州ヤングスターに
参加している時でした。(生まれは中央アジアです)
翌年のヤングスターでも再会して、その頃からサポートを続けて
いる関係です。欧州に住んでいるわけではないので、試合参加数は
少ないものの出場した大会には、殆ど優勝か準優勝でしたので、
それなりに前途は洋々・・・とは、行きませんでした。
経済的にも難しい状況だったのですが、何より遠征する為のビザの
取得が難しいのです。ITFのチームのような場合は、ビザは発給され
ますが、個人のジュニア選手では中々発給されません。
自国の才能の海外流出を快く思わないテニス協会も、ビザの発給には
積極的になってはくれません。
試合に中々参加できない・・・・。
様々な障害があり、昨年は殆ど試合に出る事が出来ませんでした。
今回はドイツ経由で観光ビザを発給して、イタリアで練習を始めました。
なぜイタリアか・・・?この国では昔からお金持ちの人達が、芸術家や
料理人達を、パトロンとして育ててきた風習が今も残っています。
私が練習を見学していた時も、何人かのパトロン候補が練習を見学
しに来ていました。いくつかの契約がまとまったようでした。
提供された資金は、プロとして賞金を稼ぎ出したら返済していくと言う
仕組みです。活躍できなかったら・・・返しません(パトロンのリスク)。
資金の調達は出来そうですので、次の問題はやはりビザです。
実力があっても、資金があっても・・・ビザが無くては、動きようが無い。
遠征に行く為のビザもそうですが、欧州を拠点にする為の滞在ビザが
必要なのです。
こういう時は、本当に日本人で良かったなと思います。
もう一つ私が悩んでいるのは、彼女が小学校以来学校に通っていない
事です。賢い子ですが、「テニスと学校の両方は出来ない(通えない)
ので、テニスを選びました」と言っていました。ビザの目処がつけば
次は、勉強の事も考えなくてはいけません。
どんな選手であっても、最低限の常識や教養は身につけておいた方が
良いに決まっています。これからの長い人生においても必要です。
次回会いに行くときは、どっさりとテキストを持っていく事にしましょう。
この事も、日本人で良かったな・・・と、思う瞬間・・・ですね・・・。