テニスを愛する皆さんこんにちは
前回の投稿では、日本での小さな経験を書きましたが、
ドイツに来てからのコンプレックスは更に大きな障害が
ありました。
最初にドイツに来た時は、あるテニスファミリーの住み込み
コーチとしてやってきたのですが、お母さんは全てのグランド
スラム大会にBest8以上の戦績で、息子と娘さんはオレンジ
ボウルでBest4の実力でした。
練習をするヒッティングパートナーはATPで300位くらい、
トレーナーは元オリンピックのメダリスト、有名なショーン
ボーンさんもスタッフでした。正直に言って話題について
行く事も困難で苦痛でした。(3ヶ月で解雇)
その後、ブンデスリーグのチームでコーチをする事に
なりましたが、前任者はATPで100位に入っていた
経験のあるコーチでした。
日本人が新しくコーチになるという事で、多くのの選手は
チームを去っていきました・・・何をするにも前任者と比べ
られている様な気がして焦っていました。日本人なんて
テニスできるのか?しかも、コーチングなんて出来るのか?
そういう雰囲気でした。
その時に、ある方からメールを頂きました。
私がコーチならば・・・と前置きして、「自分が絶対に正しいと
思える状況で厳しく自分の意見を伝える事から始めてみては
如何でしょうか?」と書いてありました。効果は絶大でした。
それ以降、初めて仕事をする相手とのコミニュケーションでは
最初はある程度我慢をして、自分が絶対に間違っていない
という状況でアドバイスをするようにしています。
信頼関係が出来上がったら、色々な事へのチャレンジも
スムーズにトライできる様になりました。
去っていた選手がチームに戻ってきたり、若い選手が
育った事で更に選手が増えたりしながら、徐々に
チームの実力を上げる事ができたと思います。
私のチームの後任のコーチもATPで100位に入っていた
コーチです、良い形でバトンを渡せた事は小さな誇りです。
崩れかけていた私のコーチ生活を救ってくれたメールを
送ってくださったのは、松岡修造さんです。
本当に感謝しています。