テニスを愛する皆さんこんにちは
凛とした空気という表現があります。旨いと言われる鮨屋や
レストランで良く使われる表現ですね。職人さんやお店で
働く人々の所作、そしてお客さんの美味しい物を食べよう!
という心構えがそのような空気を生むのでしょう。
テニスの試合や練習風景でも”それ”はあると思います。
私がジュニア時代を過ごした桜田倶楽部でも、選手間の
競争意識に加えて飯田藍先生の存在感が、凛とした空気
を作っていたと思います。
先日、スペイン・バルセロナを訪問した際に訪れたアカデミー
にも素晴らしい空気が流れていました。
バルセロナ郊外の山の中にある、探すのも一苦労のアカデミーでした
が、約20人の男子選手に対してコーチが約10人、「女子供は
お断り」の看板でも出していそうな雰囲気でした。
小雨の降りしきる中、場違いな東洋人の訪問にも集中を乱すことなく
一心不乱にラリーを続ける選手とそれを見守るコーチ達・・・ナダルも
出資しているというアカデミーは、お金だけではなく精神も見事に
受け与えられているという印象を受けました。
オリンピックの期間中に訪問した東京都北区にあるNTC(ナショナル
トレーニングセンター)にも、凛とした空気は漂っていました。
玄関にいるガードマンから受付のおばさんまで、気持ちの良い挨拶で
迎えてくれました。各競技団体の選手やコーチ達の挨拶や立ち居
振る舞いを観ているとこちらまで背筋が「シャキッ!」っとする思いが
しました。
その日NTCにいた各競技の選手達は、惜しくも北京に行く事の
出来なかった選手達なのだと思います。至るところに張られた
出場選手の名前やメダルの報告、生中継で現地から送られてくる
映像・・・どのような胸中でそれを受け止め、ロンドンへの決意を
新たにしていたのでしょうか。
このような環境・空気に可能な限りジュニア選手やコーチが触れる
機会を作らなければいけないと思います。その空気を地元に持ち
帰る事が、日本のテニス(スポーツ)の草の根レベルを高くしていく
のだと私は思います。