★WTA女子テニスツアー(WTA International)
■HP Open, Osaka, Japan(Hard/Outdoors)
10月17日、大阪の靱テニスセンターで開催されているWTA女子インターナショナル大会、HPジャパン女子オープン(賞金総額$220,000、ハード)の女子シングルス決勝戦が行われ、第6シードのクルム伊達公子(40歳)が、ノーシードから勝ち上がってきたタマリネ・タナスガーン(33歳、タイ)と対戦。5-7 7-6(4) 1-6 のフルセットの末に敗れ、ツアー史上初となる40歳代での優勝はならなかった。
準々決勝では、第1シードで世界ランク8位のサマンサ・ストーサー(26歳、オーストラリア)を、準決勝では第3シードで世界ランク13位のシャハー・ピアー(23歳、イスラエル)を下し勝ち上がってきたクルム伊達、そして決勝では、同じアジア勢のベテラン、タナスガーンと対戦した。
この試合は第1セット、クルム伊達が第4ゲームでタナスガーンに先にブレークを許すも、続く第5ゲームで直ぐにブレークバックに成功すると、両者譲らず終盤戦に。クルム伊達5-6で迎えた第12ゲームに再びブレークを許すと5-7でセットを失った。2度のブレークを許したものの、クルム伊達はファーストサーブを77%の確率で成功させ、70%の確率で得点に結び付けた。
第2セット、第1セット同様に第4ゲームでタナスガーンに先にブレークを許す苦しい展開も、続く第5ゲームで直ぐにブレークバックに成功。第7ゲームでもブレークに成功すると、この試合初めてリードを奪った。しかし、クルム伊達5-4で迎えたサービス・フォー・ザ・セットをタナスガーンにブレークされてしまい5-5のイーブンにされると、それ以降はお互いのサービスをブレークし合い、タイブレークに突入した。タイブレークではミニブレーク合戦になり、5-4で迎えたクルム伊達が自身のサービスを2つキープに成功し7-4で勝負を振り出しに戻した。この時点で試合時間は2時間を超え、2時間13分を経過した。
第3セット、クルム伊達は、立ち上がりの第1ゲームをブレークされると、そこから4ゲームを連取される苦しいスタートに。第5ゲームでサービスキープをするものの、1-5で迎えたクルム伊達のサーブをブレークされ、3時間7分の試合に幕が下ろされた。第1、第2セットに比べ連戦の疲れからか、サーブの精彩を欠き、セカンドサーブでは14%しか得点に結びつけることができなかった。
タナスガーンはツアー4勝目となり、この優勝により、ランキングポイント280を獲得した。一方のクルム伊達は準優勝により、ランキングポイント200を獲得した。
クルム伊達は、1983年に39歳7カ月でバーミンガムで優勝を果したビリー・ジーン・キング(米国)を超える、40歳0ヶ月での優勝を狙ったが、次戦以降にお預けとなった。
なお、この後、ダブルスの決勝が行われる予定で、ノーシードから勝ち上がってきた青山修子(22歳)/藤原里華(29歳)組が、第3シードのカイチェン・チャン(19歳、台湾)/OSTERLOH, Lilia(32歳、米国)組と対戦を予定している。
ライブスコア⇒こちら(大会公式サイト)
試合経過
第1セット | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | TB | |
クルム伊達公子 | ○ | ◎ | ○ | ○ | ○ | 5 | ||||||||
タマリネ・タナスガーン | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | ○ | ◎ | 7 |
第2セット | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | TB | |
クルム伊達公子 | ○ | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ◎ | 7 | 7 | ||||||
タマリネ・タナスガーン | ○ | ○ | ◎ | ○ | ◎ | ◎ | 4 | 6 |
第3セット | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | TB | |
クルム伊達公子 | ○ | 1 | ||||||||||||
タマリネ・タナスガーン | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | 6 |
試合時間:3時間7分
※表の見方
○:サービスキープ
◎:サービスブレーク
WTA International: $220,000 HP Open
シングルス
決勝
○タマリネ・タナスガーン(タイ) 7-5 6-7(4) 6-1 ●クルム伊達公子[6]
準決勝
○クルム伊達公子[6] 3-6 7-6(5) 7-5 ●シャハー・ピアー(イスラエル)[3]
○タマリネ・タナスガーン(タイ) 6-2 7-5 ●マリオン・バルトリ(フランス)[2]
準々決勝
【トップハーフ】
○クルム伊達公子[6] 5-7 6-3 7-6(4) ●サマンサ・ストーサー(オーストラリア)[1]
○シャハー・ピアー(イスラエル)[3] 6-2 6-0 ●イベタ・ベネソバ(チェコ)[7]
【ボトムハーフ】
○タマリネ・タナスガーン(タイ) 6-3 2-6 6-4 ●カイチェン・チャン(台湾)
○マリオン・バルトリ(フランス)[2] 6-1 6-2 ●ジル・クレイバス(米国)
2回戦
【トップハーフ】
○サマンサ・ストーサー(オーストラリア)[1] 6-0 6-3 ●波形純理
○クルム伊達公子[6] 6-2 6-0 ●中村藍子(WC)