ジュニア時代に身につけておきたいスライス(戦術編)

スライスという技術と一緒に、このショットをどのように利用するのかという戦術はセットで身につけておきたいものです。

こちらはナダル。相手のグッドサーブをブロックリターンで確実に返球し、ベースラインよりも後ろのポジションからペースをコントロールしたスライスをコートの真ん中に深く返球しようとしています。ジョコビッチのアプローチに対してもナダルのポジショニングが良いので、コートを良くみてパッシングショットをスライスで打つ事が出来ています。


パッシングショットのスライスで相手が動けない場面がいくつかあります。相手の予測の裏をかいているということもありますが、体重がのる方向と逆をついているので動きたくても相手は動くことが出来ません。特に相手のフォアハンドダウンザラインアプローチで、相手が前に出てセンターをカバーしようとして体重が左足にのろうとした時に、ダウンザラインへのパッシングショットが抜けています。
よく見ると相手のスプリットステップのタイミングをずらしているようにも思えます。
また動画3分のシモンとの対戦での最後のディンクショットも身につけておきたい戦術です。
動画3分45分からのダウンザラインスライスは、ラケットをあれだけスイングして距離を短くコントロールされては相手も短くくることが予想できません。

ここまでサイドに走らされた時には、ナダルのように先に相手に背中を見せるように肩を入れることによって、通常よりも遠いボールまで届くことが出来ます。普通ならノータッチエースになるボールもこのようにボールを返球されることによって、その試合を通じて相手にプレッシャーを与えることになります。

男子選手はもちろん、女子も体の小さな選手は特に、ジャスティンエナンのようにスライスをうまく使用する必要があると思います。ぜひとも男女ともに、ジュニア時代にスライスの正しい技術と戦術を学んでほしいものです。

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