最近は新しい知識を得ようと、女子のプロ選手の試合を動画で良く見ています。
ツアーを回っているコーチから、世界の女子選手のフィジカル、テクニック、戦術ともに現代ではパワーアップしているという話しを聞いていたので、どう変わって来ているのかを注意深く見ています。
それらの女子選手の中でも、特に良く見ているのがAgnieszka Radwanska選手です。
色々な対戦相手との試合を見ましたが、相手によって戦い方を変える事の出来る、引き出しの多い選手だなと思います。
状況に応じてボールを打つタイミングや球種、高さを変えることで「時間」をコントロールし、相手のタイミングや予測を外すショットを意図的に打っています。
このRadwanska選手はマルチナ・ヒンギス選手と似て頭の良い選手だと言われる意味が、良くわかります。
その中でも、Radwanska選手の用いる戦術の上で優れていると感じている技術が、3つあります。
1つ目は、スライス。追い込まれた中のスライスだけではなく、意図的に戦術の1つとしてスライスを使用しています。パンチの強い速いスライスだけでなく、遅く、低く、短く打てる事で攻撃の起点に使用したり、ディフェンスから状況をイーブンに戻す事に成功しています。
2つ目は、コートの中に入って、チャンスを見逃さずにラットショットを打つ事が出来る事。
相手のボールが短くなったのを逃さずに、正しい球種で打っています。
3つ目は、アプローチショットからボレーでフィニッシュが出来る事。
ドライブボレーではなく、きちんとネットに詰めてボレーでポイントを取りきる事が出来ることで、競った場面でもポイントをフィニッシュしています。
パワーだけに頼らず、組み立てや戦術でポイントを積み重ねる事の出来るRadwanska選手。
見ていてとても面白い女子選手のうちの1人です。