東レパンパシフィックオープンは、Radwanska選手の優勝でしたね。
その決勝の相手のBelinda Bencic選手は、準決勝でWozniacki選手と戦いました。
2015年、Bencic選手は、Wozniaki選手と4度対戦していて、これで4連勝だそうです。
なぜBencic選手がWozniaki選手に対してそれだけ優位に立てるのか。
Wozniaki選手が勝っても良さそうなのにどうして?
という疑問があったので、じっくり試合を見てみました。
タイミングの変化と球種の違い
Bencic選手はボールを捉えるタイミングがとても早いです。また常にチャンスをうかがっている様子も見られます。
実際にコートの中でボールを打っている確率が高いのが、スタッツをみていもよく分かります。
Wozniaki選手が時間を掛けようとしているボールをBencic選手は高い打点で捉え、球種も外に逃げるボールを選択しているので、走る事に長けているWozniack選手が追いつけない場面が多かったです。
またWozniaki選手が無理をしたバックハンドダウンザラインでのミスショットをするケースがみられました。
先に展開される事が多いので、精神的なプレッシャーもあるのかもしれません。
加えてBencic選手はボールへの力の加え方がとても上手いように思います。
その為、ボールが落ちた後の伸びや、重さを対戦相手は感じるのではないでしょうか。
このあたりはマルチナ・ヒンギス選手とよく似ているのでは、と思います。
《Bencic選手はボールを捉えるタイミングがとても早いです。》
とはいっても、ディフェンスの時はベースライン後方からきちんとディフェンスをして相手にミスをさせたり、自分が攻撃出来る展開まで我慢も出来ます。
コースを読まれている
こちらの写真は見にくいのですが、奥のWozniack選手がアプローチショットを打って前に来ている場面。
既にBencic選手は、打つコースを読み先回りして、十分な構えでボールに追いついています。
Wozniack選手は、前に出ればパッシングショットで(ロブも)難しい体勢でボレーをさせられるので、ゲームが進むにつれて段々と迷いが、ボレーでのポジションニングに出ていました。
恐らくBencic選手は、相手の癖やパターンから打つコースを読む事に長けているのでしょう。
これって能力なのだと思います。
この能力を向上させるトレーニングはジュニアプレーヤーにも必要かもしれません。
Wozniacki選手がBencic選手に勝利するには
相手よりも先に展開をする
決勝戦で勝利したRadwanska選手は、Bencic選手に同じ場所で何度もボールを打たせるのではなく、よく相手を動かしていました。
また、セカンドサーブに対してもプレッシャーを掛ける事で、相手から焦りを生み出していたように思えます。
ペースの変化、球種の変化を入れる
先に展開をしようとペースを上げ過ぎるのは、得策ではありません。
どうしてもミスが増えてしまう可能性があるからです。
高さや球種の変化でペースを変え、次のボールで中に入って打つような戦術が有効だと思います。
コースを隠して効果的なアプローチショットを打ち、ポイントをフィニッシュする
ここでポイントが取れれば、ストロークでもより積極的にプレーが出来ることでしょう。
Bencic選手は目に見えて分かるような武器がある選手ではないのですが、なぜか勝っている。
こういう選手から学べる事は沢山ありますね。
コメント
速いタイミングで打つには相手の球に先回りしないといけないので、ライジングが得意な人は読みもいいですよね。