成長かそれとも…

先週のJOP予選のため、
しばらくワンバウンドでプレーすることを意識していたのですが、
そのせいか感覚が狂ってきました。

その感覚とはツーバウンドでの処理です。

すべてのボールに対しワンバウンドで処理しようとして、
ツーバウンドでなら簡単に打てるショットを、
難しいところで捉えてしまう場面が増えています。
ただし、この傾向は一概に悪いものとは言えないと思っています。

ワンバウンドで処理するということは、
それだけ相手に速く返球できるというメリットがあります。
我々車いすプレーヤーが健常者とプレーして難しく感じる点、
まさにこの部分なのです。
普段の相手であればツーバウンドで打ってくるのを、
ワンバウンドで返されることによって、
次の態勢が整わない。
よって、たいしてコースを突かれてなくても追い付くことができない。

実は健常者の大会に出る最大の目的はココにありました。
(もちろん純粋にどこまでできるのかというチャレンジでもあります。)
ワンバウンドでの処理に慣れ、
100%に近い率でワンバウンド返球できるようになる。
これが裏テーマでした。
もともと現在の私のプレーは、
ツーバウンドで返す割合は全体の3割未満だと思いますが、
さらに攻撃的なものを追及するには、
ライジングやドライブボレーといったプレーの比重を高める必要があります。
すべてワンバウンドを取り入れることによって、
後ろに下がることは許されない。
強制的にライジングショットを増やす状況を作ったわけです。

それが現在は自分のプレーを狂わせる結果になってしまっています。
なにかを変えるとき、自分のレベルというのは一時は下がるものです。
そこから今までの自分よりも上に行くためには、
とにかく成果を信じてハードに取り組むしかない。
…とレベルが落ち気味の自分に言い聞かせています(笑)


コメント

  1. tarojun さん : 2007.10.25

    もちろん成長だと思います!現状に満足せず、更なる飛躍をしようとされている国枝さん、応援しています。

    返信

  2. sakupon さん : 2007.10.25

    いつもブログ楽しみに拝見させて頂いています。
    『何かを変えるとき自分のレベルは一時下がる、、、だけど取り組むしかない』
    とても共感です!!

    返信

  3. piazza さん : 2007.10.25

    「後退することは発達の過程の一部
    ——-複雑なしくみを発達させる戦略」
    私の好きな言葉です。不安もあるけれど自分を信じてガッツです!

    返信

  4. saki さん : 2007.10.25

    選手にとって,プレースタイルを変えることは想像以上に大変なことだと思います.
    現状を受け止め,前に進もうとする姿に,元気をもらいました.
    きっとここを乗り越えると,さらに強くなった国枝さんがいらっしゃるんでしょうね.
    応援しています☆

    返信

  5. 都のおうな さん : 2007.10.26

    最近すごく仕事で胃潰瘍になるほど悩んでいたのですが、国枝さんの自分の仕事(テニス)に取り組む冷静な分析と努力を読むと、どのような哲学書よりも、分かりやすく、元気になれます。

    返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。全て必須項目となります。