オンコートコーチング、、、

テニスを愛する皆さんこんにちは

本日ドイツは東西ドイツ統一記念日の祝日でした。

今朝は朝からウォズニアッキとHradeckaの試合を
テレビで観戦。全豪から春先の試合と比べて、ウォ
ズニアッキの最大の変化はポジショニングです。
全豪の頃まではポジションも後ろ気味、お父さんの
アドバイスも「もっとムーンボールを使う」「もっと
センターにボールを集める」が多かったです。今では
より攻撃的なポジション(ベースライン近く)で、
出来る限り(エースは取れなくても)自ら主導権を
握る展開を意識しているように思います。

今日の試合も「ただ勝つだけ」ならば、前述の相手の
ミスを誘うスタイルでもっと簡単に崩せたでしょう。

WTAにはオンコートコーチングがありますが、ツアー
選手の中で最もこのシステムの恩恵を受けているのが
ウォズニアッキと言っても良いでしょう。多くの選手
は自分が必要と思った時(殆どはパニックの時?)に
コーチを呼びますが、彼女の試合ではオンコートコー
チングのタイミングを決めるのは殆どの場合、お父さん
(ピトール氏)です。ピトール氏は本当に良く他の選手
の試合を観ていて、多くの選手の癖や配球パターン、
コンディションを熟知しています。

もちろん一緒に生活している娘の事も熟知しています
ので非常に「具体的な戦術」を試合中にアドバイスし
ています。(今女子ツアーを回っているコーチは是非
参考にして欲しいと思います)そのアドバイスを直ぐ
にコート上で体現出来るキャロラインも戦術理解とい
う意味では非常に優れた選手だと思います。

彼女達の世界一位を守りながら、同時にタイトル獲得
へ向けてスタイルを変化させて行こうとしている姿勢
はテニスに関わる人間として非常に参考になります。
ウォズニアッキ自身は時折「あれれ?」というプレー
をしてしまう事がありますので、ピトール氏が上手く
コントロールしています。ただし、最終目標の一つで
あるグランドスラムでは現在、オンコートコーチング
はありません。

現在、ピトール氏がもたらしているアドバンテージを、
彼女自身がコート上で自ら体現する事が出来るように
なった時が、タイトル獲得の時だと考えています。

それは決して「打つボールが速くなった」という
次元の話ではないのです。


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