6月3日(月)、パリ、フレンチオープン。錦織圭がフレンチオープン7度優勝、クレーコートの王者、ナダルに挑戦した。何しろフレンチオープンではデビューから9年間でたった1敗しかしていない。その王者に「自分のプレーを貫き、リスクを覚悟で勝ちにく」と言い戦い抜いた。ストレート負けの完敗だったが錦織圭の才能と可能性を感じさせる一戦だった。

<全仏4回戦>
○3)R.ナダル 64 61 63 ●13)錦織圭

ナダルは1986年6月3日生まれ、今日が27歳の誕生日だ。ナダル オフィシャルサイト
ツアー優勝56回、そのうちグランドスラム大会優勝は11回、そのうち7回はこのフレンチオープン。フレンチオープンは2005年18歳で初出場、それから9年連続で出場しているが、負けたのは1回だけ。(その1敗は2009年の4回戦ソーダリング)、56試合し、55勝1敗だ。
参考までに、錦織のフレンチオープンでの成績は3回目の出場で、ここまで5勝2敗。一桁違う。

現地時間15時45分に二人が登場。
しかし、寒い。今大会で一番寒いかもしれない。
センターコートはものすごい盛り上がりだ!
ナダルがコールされ登場するとすごい歓声だ!人気がある!

錦織のサーブではじまる。
最初のポイントはラリー戦に、11回目のショットで先にフォアのダウン・ザ・ライン、短く返ってきたボールを今度はフォアでクロス、そして15回目のショットを錦織はボレーでオープンに決めた。
ナダルのフォア逆クロスウィナー。これもすごい!
錦織のフォアダウンザラインからフォアダウンザラインウィナー。錦織のボールが伸びていくのがわかる。
錦織はすごく落ち着いている!キープだ。

ナダルの第2ゲーム、
跳ねるサービスに苦しんで、錦織はバックリターン2つアウト。(1-1)

錦織の第3ゲーム、
長いラリーから錦織のバッククロスウィナー。すごい!
そして、リターンミスは助かる。ファーストのコースを工夫しているからだと思うが。
錦織のバッククロスをナダルはフォアアウト。普通にキープするのがすごい!錦織2-1、調子は良さそうだ。
今日は本当にチャンスありだ!今大会のナダルなら。

ナダルの第4ゲーム、
跳ねるナダルのボールをベースラインから下がらずライジングで打つ錦織。それをミスしないスピードをわかっているのだ。
ナダルは逆に意識してフォアのミスが出る。
錦織のフォア逆クロスウィナーで15-40!、ブレーク・チャンスを錦織は握る。
その超逆クロスのフォアウィナーに驚く観客。まだまだこんなのは序の口だよ錦織のショットは!

このピンチをナダルはバックダウンザラインウィナーとサービス・エースで逃れる。
錦織のバックスライスがネット。キープされてしまう。惜しかったあ~!(2-2)
また、必ずチャンスはくる!

錦織の第5ゲーム、錦織はフォア2つミスで15-40のピンチ
錦織のバックアングルウィナー。このライジングショットに皆またビックリ!
また、中に入ってバッククロスウィナー。すごい!ジュース。

2人とも繋ぐのと打つのを完璧に分けている。
ナダルのフォア逆クロスを錦織のフォアスライスがネット。あ~れ!先にブレークされてしまった。(錦織2-3)
ナダルがヒットしてきたとき、カウンターパンチで一発食らわすといいのだが。言うのは簡単だが。

ナダルの第6ゲーム、
ナダルのバックダウンザラインパスが足元。追い込んでもここに打ってくるか?
ナダルのボールがアウトと思ったら、オンラインに落ちる。ナダンル、ラブゲームキープで2-4。

錦織の第7ゲーム、
ファーストから錦織のフォア逆クロスウィナー。これだよ!このパターンで行こうよ!
キープし錦織3-4。

ナダルの第8ゲーム、
セカンドを錦織のフォアダウンザラインリターンエース。
錦織の回り込みフォアダウンザラインがオンラインで15-30とするが、ファーストのコースが読めず、3連続リターンミス。
というよりナダルのファーストサーブが良いのか?ナダルがキープで3-5、段々ナダルのディフェンスのボールが深くなってきた。

錦織の第9ゲーム、
リターンミスを3本。これはスピードがなくてタイミングが合わないのかな?
それは失礼か。とにかくキープで4-5、次だ。

ナダルの第10ゲーム、
錦織のフォアドロップが珍しく全然届かず。
ナダルのバックアングルウィナーで40-15とセットポイント。バックに集めすぎたか?少し。

40-30でサービスセンター。フォアリターンがサイドアウト。
6-4でナダルが取る。45分。

まだ、チャンスはある。一方的にやられていないので。
ナダルも相当意識しているのがわかる。まだ、ナダルのミスもあるので希望がある。
錦織のテニスはただ待っていない、危険を承知で自分から仕掛けていっている。

第2セット

錦織の第1ゲーム、
30-30、錦織のフォアのドロップ・ショットをナダルはバックのドロップ・ショット返しでウィナーを取る。
30-40となるが、バックのクロスを決めジュース。
キープ。いいぞ!最初は大事だ!

ナダルの第2ゲーム、30-0から、
錦織はバック逆クロスボレーを、うまい!決まった!と思ったが、ナダルはそれを拾いロブ、
それにしてもナダルはよく走り拾う、触るだけでなく返してきた。わずかにアウトになったが、このひつこさが相手に「決めなくては」と言うプレッシャーを与えるてくるのだろう。
エアーKなどで攻め、錦織はネットにつきフォアボレー、ナダルはそれをフォアでパスするがネットで30-30。
錦織のフォアへのサービス・エース級のサーブを錦織はフォアのクロスへナイス・リターン、30-40とブレーク・チャンスを掴む。
ブレーク・チャンスだったが、錦織はフォアクロスをネット。もっとナダルを焦らせろ!

ナダルのバッククロスに錦織のフォアをガシャミス。足がついていかない。ナダルが主導権を握るときつい!
ナダルキープ、1-1。

錦織の第3ゲーム、
浅いとナダルのフォア逆クロスウィナー。一発だ!
ナダルのフォアクロスが強烈だ!良く返すが、次にナダルのバッククロスウィナー。
次の予測もできている。ナダルが攻め始めるとやばい!15-40とピンチ!
錦織のバックハイボレーアウト。
ナダルの足を警戒して錦織は少々無理して打つことになる。サーブをダウン、1-2、厳しいなあ。

今年のナダルは完璧でなと言われているが、ナダルはナダル。ボールの伸びや跳ね方やスピンが全然他の選手と違う!

ナダルの第4ゲーム、
錦織は攻めネットにつき、ナダルのフォアクロスパスをロングになるだろうとウオッチするが、ストンと落ちて入る。ナダルキープ。(錦織1-3)

1-3、錦織の第5ゲーム、ナダルが主導権を握る。ラブでブレークされた。(錦織1-4)
やはりナダルのショットは強い!攻めさせないようなボールを打ってくる。

ナダルの第6ゲーム、
錦織の回り込みフォアダウンザラインがわずかにサイドアウト。
少しずつ狂ってくる。セカンドを打ち込めないかなあ?
それだけナダルのディフェンス力があるのだろう!
錦織はバックのアングルウィナーを決め30-30とする。久しぶりの錦織らしいウィナーだ。
しかしナダルはキープ。(錦織1-5)

錦織の第7ゲーム、
40-30とゲームポイントを掴むが、ナダルのストロークが深くて、返すのがやっと。
フォアをロングにし、セットポイントを掴まれる。
風が強いし、寒いなあ~!
錦織の回り込みフォアダウンザラインアプローチを打つが、ナダルはバックのアングルパスウィナーを決めた。
完璧と思われる攻めでもポイントが取れないのかよ。1-6でセカンドセットを落とす。参りました!

ここまで1時間23分。
ガンバレ!錦織!会場が静まり返っている。

第3セット

ナダルの第1ゲーム、
ナダルが自分のペースにしてきた。
ナダルのフォア逆クロスは読んでもパスは打てない。ナダルはラブでキープ。

錦織の第2ゲーム、15でキープすると大きな拍手が起こる。「ケイ!まだまだできるぞ!」と言う応援だ。

ナダルの第3ゲーム、
錦織のバックアングルリターンエースで0-30とすると、大きな拍手と声援、さあ、ここがラストチャンスだぞ。
しかし、3連続リターンミス。ガンバレ!「アレー!」声援が飛ぶ。
フォアの逆クロスをナダルに決められてしまった。(錦織1-2)

錦織の第4ゲーム、
ナダルのフォアダウンザラインパスウィナー。攻めていた錦織だったが、簡単に抜かれた。
15-40から錦織のフォアダウンザラインが大きくアウト。サービス・ダウンで1-3となってしまった。元気出せ~!

ナダルの第5ゲーム、
ナダルのサーブも良くなってきた。ファーストが入るとリターンが返せない。(錦織1-4)

錦織の第6ゲーム、
錦織のバックダウンザラインウィナーで30-0。ラインを消しに行くナダル。
15でキープした錦織、2-4。

ナダルの第7ゲーム、30-30、
18回のラリー、錦織が押していた展開、やっと返すナダルだったが、錦織の深く強打したフォアの逆クロスがロング!
もったいない~!押していたのでネットにつめる事もできたのでは?
思わずラケットを(叩き壊わさないように)クルクルとコートにたたきつけた錦織。
次のポイントも錦織が攻めていたがフォアのショートショットをネット。(錦織2-5)

錦織の第8ゲーム、
15-15から錦織はサーブ&フォアボレー。これが一番の盛り上がりだ!
キープし、錦織は3-5と踏ん張る。

5-3、ナダルのサービィング・フォア・ザ・マッチ、
錦織はフォアクロスヒットでウィナーを決める。0-15、センターコートが盛り上がる!
ナダルもフォアを決め30-15とし、ガッツポーズ!

30-30、ナダルのセカンドサーブを錦織はフォア逆クロス、リターン・エース!強烈だ!30-40だ!

ブレーク・ポイント、ラリー戦、錦織のフォアクロスがアウト。力が入ったか?

錦織のフォアのクロスリターンがラインギリギリのワイドになり、マッチ・ポイントを握られる。
ナダルは錦織のバックにファーストサーブ、錦織はバッククロスにリターン、それをナダルはフォアでダウン・ザ・ラインにウィナーを決めた。

ボールの伸び方、跳ね方、フットワーク、ファーストのコースと確率など、やはりナダルはナダルだった。2時間2分。
残念ながら、1933年の佐藤次郎(準々決勝で世界ランク2位の英国ペリーを破り4強になった)以来80年ぶりの全仏8強はならなかったがベスト16は立派!
グランドスラム大会ではこのクレーコートのフレンチが一番勝つのが大変なのだから。

コート上でのナダルの勝利者インタビュー後、でかいバースデーケーキが運ばれてきた。
この日はナダルの27歳の誕生日、ハッピーバースデーを歌う。
しかし、錦織が勝ったらどうしたのだろう?
その可能性を感じさせる錦織圭の挑戦だった。

錦織圭 インタビュー
「ナダルの重いボールと、どんなボールも拾い返してくる執念にクレーでの強さを感じた。そこを崩せなかった。
いやらしく深いスピンのボールがさらに風に乗ってくるので、よりタフな試合になった。
もう少しできたと思うけど、ナダルのクレーでのプレーは隙がなかった。
深いディフェンスのボールで来るので、精神面でもっとタフにならないといけない。
出し切れたが、少し悔いは残る。」

「第1セット、ナダルの得意なフォア側にあえてドンドンと攻めていった。
出足は作戦通り行けていたが、決まらないので、続けてできず、逆に段々と押された。
第2セットは少し様子を見すぎた。
第1セットのようにドンドン打っていくべきだったと思う。」

「第1セット、第4ゲームの2つのブレーク・ポイント取れなかったことよりも、次の自分のサーブをブレークされたのが悪かった。
その1ゲームが全てを変えるのに、ミスが続きそこでの集中力、タフさが足りないと思った。」

「トレーニングの成果は出ていると思う。
試合中は影響ないが、膝と脇腹はまだ痛みをかかえている。
それでもクレーの3,4試合は耐えられるようになっている。
まだまだ体も強くないし、怪我もあるので、できるだけ大会を減らして、結果は残せるようにしたい。」

「サービスはいつもより強めに思い切り打ったが、ただ、あれだけ後ろに下がって打たれるとあまり効果がなかったのはしょうがない。」

「ナダルはやはりクレーではタフで一番強いと感じた。芝やハードなら攻められるチャンスがあるが。」

「フレンチオープンでのベスト16は悪くない。初めてここまで来られた。
全豪に続きベスト16まで来られたので、全体的にはいい大会だった。
センターコートは大きく、観客もいっぱいで少し緊張したがいい経験になった。」

「ナダルとは年齢も近く、自分がテニスをやっているうちは何度も対戦する思うので、早く突破口を見つけ勝ちたい。」

錦織 圭 ブログ
錦織 圭 データー 1989年12月29日生まれ 23歳

オーダー・オブ・プレー
ライブスコア
パリ現地時刻(時差は-7時間)

大会データー:2013フレンチオープン
男子:€10,104,000 Grand Slam Roland Garros
女子:$12,957,474 Grand Slam Roland Garros
会場:ローランギャロ、パリ
本戦:5/26 – 6/09,2013
予選:5/21 – 5/24,2013
大会スケデュール

<男子準々決勝>
1)N.Djokovic(SRB) vs 12)T.Haas(GER)
3)R.Nadal(ESP) vs 9)S.Wawrinka(SUI)
4)D.Ferrer(ESP) vs 32)T.Robredo(ESP)
2)R.Federer(SUI) vs 6)J.Tsonga(FRA)

<4回戦>
○1)N.Djokovic(SRB) 46 63 64 64 ●17)P.Kohlschreiber(GER)
○12)T.Haas(GER) 61 61 63 ●29)M.Youzhny(RUS)
○3)R.Nadal(ESP) 64 61 63 ●13)錦織圭
○9)S.Wawrinka(SUI) 67(5) 46 64 75 8-6 ●7)R.Gasquet(FRA)

○32)T.Robredo(ESP) 67(5) 36 64 64 64 ●11)N.Almagro(ESP)
○4)D.Ferrer(ESP) 63 61 61 ●23)K.Anderson(RSA)
○6)J.Tsonga(FRA) 63 63 63 ●V.Troicki(SRB)
○2)R.Federer(SUI) 61 46 26 62 63 ●15)G.Simon(FRA)

<3回戦>
○1)N.Djokovic(SRB) 62 62 63 ●26)G.Dimitrov(BUL)
○17)P.Kohlschreiber(GER) 60 76(0) 61 ●V.Hanescu(ROU)
○12)T.Haas(GER) 75 76(4) 46 67(10) 10-8 ●19)J.Isner(USA)
○29)M.Youzhny(RUS) 64 64 63 ●8)J.Tipsarevic(SRB)

○3)R.Nadal(ESP) 76(5) 64 64 ●27)F.Fognini(ITA)
○13)錦織圭 63 67(3) 64 61 ●24)B.PAIRE(FRA)
○9)S.Wawrinka(SUI) 63 67(2) 63 63 ●21)J.Janowicz(POL)
○7)R.Gasquet(FRA) 64 64 63 ●N.Davydenko(RUS)

○32)T.Robredo(ESP) 26 67(5) 62 76(3) 62 ●G.Monfils(FRA)
○11)N.Almagro(ESP) 76(1) 60 64 ●20)A.Seppi(ITA)
○23)K.Anderson(RSA) 75 76(4) 63 ●14)M.Raonic(CAN)
○4)D.Ferrer(ESP) 61 75 64 ●F.Lopez(ESP)

○6)J.Tsonga(FRA) 61 62 75 ●25)J.Chardy(FRA)
○V.Troicki(SRB) 76(12) 64 75 ●10)M.Cilic(CRO)
○15)G.Simon(FRA) 26 63 26 76(2) 62 ●18)S.Querrey(USA)
○2)R.Federer(SUI) 63 64 75 ●30)J.Benneteau(FRA)

<2回戦>
○13)錦織圭 61 57 61 64 ●G.ZEMLJA(SLO)

<1回戦>
○13)錦織圭 63 62 60 ●J.LEVINE(CAN)
J.SOUSA(POR) 61 63 62 ●添田豪
男子ドロー
男子予選ドロー

(レポート 森下 泰 記事 テニスジャパン 塚越 亘 photo Hiroshi Sato/TennisJapan)