26日、男子テニスツアーのマスターズ1000シリーズであるソニー・オープンはシングルス準々決勝が行われ、第20シードの錦織圭(24歳)は第5シードのロジャー・フェデラー(32歳、スイス)と対戦。第1セットを落としたものの、3-6、7-5、6-4の逆転で勝利、ベスト4に進出した。
第1セット、緩急をつけたストロークで相手を崩しにかかる錦織に対し、今大会好調を維持しているフェデラーは隙のないプレーで第4ゲームをブレークする。何とか追いつきたい錦織は、第7ゲームでブレークに成功したものの、続く第8ゲームで再びブレークを許してしまう。勝負所で再度リードに成功したフェデラーは、このチャンスを逃すことなく続くサービスゲームをキープ。6-3でセットを先取する。
錦織のサーブで始まった第2セット、最初の2ゲームはお互いにサービスキープという静かな立ち上がりだったが、第3ゲームから試合が動き出す。まずはフェデラーがブレークすると、すぐさま錦織がブレークバック。そして第5ゲーム、フェデラーが再びリードを奪おうと仕掛けたものの、錦織は持ち前のクイックネスでフェデラーの攻撃を跳ね返し、サービスゲームをキープする。
ゲームカウント3-3で迎えた第7ゲーム、両者ともに一歩も譲らない白熱したラリーが展開されたこのゲーム、最後の最後にフェデラーがブレークに成功する。このまま逃げ切りたいフェデラーだったが、続く第8ゲームで0-40と錦織にブレークバックのチャンスが訪れる。最初の2本はフェデラーがしのぐが、30-40から錦織のリターンがコースに決まると、フェデラーのフォアはネットにかかりブレークバックとなる。
こうなると試合の流れは徐々に錦織に傾いていき、あっさりとサービスキープして6-5とすると、続く第12ゲームでこのセット3度目のブレークをフェデラーから奪うとともに、セットオールに追いつく。
第3セットはサービスキープが続く展開となるが、ゲームカウント5-4で迎えた第10ゲーム。錦織が0-40とマッチポイント3本のチャンス。追い詰められたフェデラーが、サーブを軸に2本を取り返し30-40としたが、続くポイントで錦織がバックハンドを振り抜くと、ボールはアングルに鋭く決まりゲームセットとなった。
2011年の上海マスターズ以来となるマスターズ1000大会での4強入りを果たした錦織は、準決勝で第2シードのノバク・ジョコビッチ(26歳、セルビア)と対戦する。ジョコビッチはこの日、第6シードのアンディ・マリー(26歳、英国)を7-5、6-3で破り、準決勝進出を決めている。
錦織とフェデラーが公式戦で対戦するのは今回で3回目。初対戦となって2011年のスイス・インドア決勝ではフェデラーが錦織を破り優勝、2度目の対戦となった昨年のマドリッド・マスターズでは錦織がリベンジとなる1勝を挙げている。