くるみちゃんUSオープン3回戦敗退、残念でしたね。ちまたではくるみちゃんのプレーが見違えるほど良くなった。以前と安定感がまったく異なる。ウィンドミル炸裂!などとても良い噂を聞くので、100位内にひとまず入ったので、ここでひとつ”当時”を振り返ってみたいと思います。
くるみちゃんに対して、どちらかというとお父さんさん的な視点で接してしまう自分なので、
” 夜遅くに素振りして偉いなぁ、(しかも原始的!)早く寝て身体を休めてね。
” iPad Miniなんてそんな高価なものいらないよ。そんなところ夏希君の言うことなんて聞かなくていいんだよ。(そんなハイテクでなくてもファックスがあるじゃない)
” Boseのイヤフォン、そんなに悩んでいるのなら僕が買ってあげる。(自分も欲しいので)
なんて心に思いながらくるみちゃん、と接していました。
実は僕自身も年始めにあったパタヤオープンを観てて、このUSオープンの結果はすでにわかっており、そう「その結果は必然であった!」と思っています。 というのはウソで、本当はとてもとても心配をしていたのです。
当時のパタヤオープンでの試合を観てて思ったのは、もしかすると良くて100位代、このまま、その他大勢で終わってしまうのかな?なんてうっすら思ってしまいました。
年間の中でのたかが1試合でそのような判断はとても軽率ですが、入れ替わりの激しいこの世界、まわりが注目してくれ、自分が”ホット”である時などほんの一瞬です。その呪縛からとけずに終わってしまう才能ある選手を沢山見てきました。
コーチである夏希君のことも心配していました。トップ100に入ること自体が尋常ではないことは僕自身も理解しているので、最初から選手がそこまでいけるレベルではなかったのではないのか?さすがに夏希君でも今回は無理なのではないか?なんて。そんな思いは良い意味で裏切られました。
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今思えばバンコク、日本町のなぎやさんで鍋をつっつきながら食事した時に、(日本の方も是非ここのもつ鍋を食べに来て下さい)今後どのようにくるみちゃんのテニスを展開をしていくか、そのビジョンを話していました。それを聞いててより一層に心配していた自分でした。
あの状況からどのようにしてトップ100をきれたのか?という???(クエスチョン)マークです。 もちろん人の想像を絶する努力をしてきたくるみちゃんは当然に称賛に値するほど凄いです。それ同等に、いやそれ以上に、そこまでのモティベーションをもっていく夏希君には、あらためてさすがだなと思ってしまいます。しかも五ヶ月弱で5万ドルのチャレンジャーを優勝させてUSオープンにピークを持っていく。ビジョンを上回るスピードで成し遂げてしまいました。もうこれはコーチの才能ですね。
ひとつだけ、トップ100をきれた理由をここにあげるならば、くるみちゃんは 「ジュニアトップだったから」「全日本優勝したから」「期待されているから」 なんていう「満足」をしているようには感じませんでした。反対になぜ自分がこのクラスで戦っているか?という悔しささえ感じてるように伺えました。
行動はトップクラス、戦績はその他大勢という、満足してしまった、いや勘違いしてしまった選手がどれくらいいるのでしょう。そこには言い訳させない、コートに引っ張り出してやらせるぐらいのコーチの存在というのはとても大きいのですね。
くるみちゃんが、そして夏希君が100位に入ってくれて本当に嬉しく思います。もちろん満足などこれっぽっちもしていないと思います。もう心配はしていません、トップ50、30と目指して頑張って下さい。
ps 夏希君、写真のダブルハンドは、片手バックハンドの人が強引に「俺も両手バックハンドにしようかな」といって素振りした時の打ち方ですね。グリップの持ち方ですぐにわかってしまいますよ。