テニスファンにはご存知、国内最高峰である全日本選手権も今年は幕を閉じました。試合終了後は休む間もなく、選手各々がまた遠征へ旅立ち、激戦を繰り広げているのではないでしょうか。
今回私は福田創楽選手(三菱電機)の帯同でした。10月初めから共に取り組んできた内容をどのように試合に落とし込むかが今大会の最大の焦点でしたが、シングルスでは同じ三菱電機所属の仁木選手の一貫した粘り強いプレーに厳しい2回戦負け喫し、山崎純平選手(日清紡ホールディングス)と組んだダブルスでは、中島選手・飯野選手(伊予銀行)のテクニックある見事なプレーに翻弄され、1回戦敗退となりました。
負けてしまった以上、「次につながる試合」は一切ないと改めて感じます。
しかしながら全日本選手権のような独特な雰囲気の中で与えてくれる緊張感、そしてライバルの存在に感謝しなければなりません。また、若い選手にとってベテラン選手の存在は大きな励みになるとも感じました。選手同士の絆は、コーチ、トレーナーとの選手の結びつきより強く、素晴らしい関係です。
若手選手というのは野心に満ち溢れており、勝利への渇望も大きいものです。そこには強いエゴも兼ね備えています。勝負の世界に限らず、彼らのようなメンタリティーはどの世界でも歓迎されるべきでしょう。
その反面、感情に大きく左右されるケースも多く見かけます。例えばボールが入った、入らなかったなどで一喜一憂してしまい、周囲の誘惑に負けやすい傾向にあります。目標を見失わない為にも、そこには一貫した規律を保つことが重要になり、野心に満ち溢れた勝利への欲望と規律のバランスが保たれた選手こそが次のステップが用意されていると私自身感じました。
福田選手はこれからギリシャのフューチャーズへ3週間遠征します。一貫した規律を保ち、やるべきことを淡々と積み重ねていくことに期待したいと思います。私も日々勉強です。
最後になりましたが、特別協賛の三菱グループ各社様、協賛各社様、そして運営スタッフの皆様、また選手所属先の三菱電機様の多大なるサポートのお陰で素晴らしい経験をさせて頂きましたことをお礼申し上げます。