14日、男子テニスの国別対抗戦であるデビスカップ決勝、セルビア対チェコの対戦組み合わせ抽選が行われ、金曜日に行われるオープニングマッチは世界ランク2位のノバク・ジョコビッチ(27歳、セルビア)とラデク・ステパネク(34歳、チェコ)に決まった。第2試合では、ドゥサン・ラヨビッチ(23歳、セルビア)とトマーシュ・ベルディハ(28歳、チェコ)が対戦する。

ディフェンディング・チャンピオンであるチェコと、2010年のチャンピオンであるセルビア。主力であるベルディハ、ステパネクが揃ったチェコに対し、セルビアは元世界ランク8位のヤンコ・ティプサレビッチ(29歳、セルビア)を怪我で欠く布陣となった。

大舞台に抜擢された世界ランク117位のラヨビッチは、昨年のデビスカップ対ロシア戦に出場しているが、それは消化試合であり3セットマッチだった。今回が5セットマッチの初体験となる。「トマスは僕が今まで対戦してきた選手で、最もタフな相手になる。だけど彼は僕のことを知らないだろうから、彼を驚かせたい」と、大役への意気込みを語った。

対して、絶対に落とせない試合を任されるベルディハは「少し偵察をするでしょう。彼のプレーは見たことがありません。だけど、チームや周りの人たちが助けてくれるでしょう。自分のすることは、集中して、ベストを尽くすだけ」と、チーム戦ならではのコメント。

今週の月曜日にATPツアー・ファイナルで3度目の優勝を果たしたばかりのジョコビッチは、火曜日の早朝に対戦が行われるベオグラードに到着したばかり。疲れが残っていることも認めているが、ホームで行われる大一番で、ファンたちからのサポートが助けになるとしている。

「ファンのサポートはとても重要さ。僕の試合だけでなく、ラヨビッチの試合でもね。こういった試合でのキープレイヤーはファンの皆です。彼らのサポートがあってこそ、なんでも実現できる」

USオープン決勝でラファエル・ナダル(28歳、スペイン)に敗退後、デビスカップ準決勝、北京、上海マスターズ、BNPパリバ・マスターズ、そしてATPツアー・ファイナルと22連勝中のジョコビッチ。疲労の蓄積が心配されるが、セルビアの監督であるボグダン・オブラドビッチは、ジョコビッチを土曜日のダブルスでも起用するプランがあることを明らかにしている。

「ノバクは世界で最高のテニスをしている。彼こそがこの対戦で3勝することができる選手。我々は彼が精神的にも肉体的にも万全であれば、ダブルスにも出場することを話し合ってきた。もし彼をコートに送り出せれば、それはチェコにとって大きなプレッシャーになる」と、オブラドビッチはエースへの絶大な信頼を述べている。

国同士の威信をかけた最後の戦いは、セルビアの首都ベオグラードで行われ、セルビア最大の屋内競技場であるベオグラードアリーナが会場となる。