<2017全仏オープンテニス 男子決勝>(通称:ローランギャロス)
男子シングルス決勝が行われ約1週間前の6月3日に31歳になったばかりのラファエル・ナダル(スペイン)が32歳のスタン・ワウリンカ(スイス)を6-2、6-3、6-1で破り、3年ぶり10度目の優勝を飾った。
3年ぶりと書いたが、2005年の初出場初優勝から13年連続で出場し、そのうち10回優勝しているのだから、驚くべき記録だ。
今年のフレンチ・オープンでは1回戦から1セットも落とすことなく、通算15度目のグランドスラム大会制覇、優勝賞金210万ユーロ、約3億円近い大金を獲得した。
この優勝でATPランキングでは2位になることが確定した。
強かったクレーの王者ナダル
レッドクレー(赤土)の王者が圧倒的な強さを発揮した。
錦織圭を破ったマレーを2日前に4時間半を越える大激戦の末に破ったワウリンカ。
その疲れがまだ取れていないのか?
あるいはナダルのテニスが凄すぎるのか?
マレー戦ではスーパーショットを大事な時に連発していたワウリンカの動きが鈍く、重く見える。
ワウリンカは最初のセット、1-1、ナダルのサーブで30-40とブレーク・チャンスがあったが、
そのチャンスを逃すとその後は一度もブレーク・ポイントを掴めなかった。
掴めなかったと言うより、ナダルがワウリンカの好きなショットを打たせなかった。
1回戦から1セットも落とさずに優勝したのは2008年、2010年。3度目の完璧優勝だ。
ナダル、2015年は準々決勝でジョコビッチに5-7,3-6,1-6で敗れた。
2016年は左手首の故障で3回戦を棄権、10月からツアーを離れ、手首のリハビリに専念する。
ツアー復帰した今年の1月、全豪オープンではフェデラーに大接戦の末に準優勝。
今年はクレーシーズンに入り、モンテカルロ(ATP1000)、バルセロナ(ATP500)、マドリード(ATP1000)と3大会連続優勝を飾り、全仏オープンに準備万端で入ってきた。
「スコアではすごく簡単な試合に思えるかもしれないが、そうではない。
ローランギャロスは、何度も言ってるように、大切な大会。
パリに着いた時からナーバスになる。」
「年を追うごとに大変になる。自分も年を取るから。
(2005年決勝は6/5、19歳と2日で)初めて優勝した時は今ごろ(2017年)は故郷のマジョルカ島でのんびり釣りでもしていると思っていた。」
「秘訣は健康!
健康ならモチベーションも上がってくる。」とナダル
13年間で10回優勝。
フレンチ・オープンの勝敗は驚異の79勝3敗だ。
(ちなみに錦織圭の全仏は16勝7敗 松岡修造は2勝4敗)
ナダル、グランドスラム大会15度目の優勝
グランドスラム大会優勝回数
Roger Federer 18
Rafael Nadal 15
Pete Sampras 14
Novak Djokovic 12
Roy Emerson 12
Bjorn Borg 11
Rod Laver 11
ナダル全仏優勝年と決勝の対戦相手
2005(Puerta)
2006(フェデラー)
2007(フェデラー)
2008(フェデラー)
2010(ソーダリング)
2011(フェデラー)
2012(ジョコビッチ)
2013(フェレール)
2014(ジョコビッチ)
2017(ワウリンカ)
優勝を逃した年の優勝者とナダルが負けた対戦相手
2009フェデラー優勝 4回戦ソーダリングに2-6 7-6(2) 4-6 6-7(2)敗れる
2015ワウリンカ優勝 準々決勝ジョコビッチに5-7 3-6 1-6
2016ジョコビッチ優勝 3回戦GRANOLLERS(ESP)戦手首怪我で棄権
大会オフィシャルHP:ローランギャロス2017
賞金総額:€35,981,500, (45億円)
優勝賞金:€2,100,000(2億7千万円)
準優勝: €1,060,000(1億4千万円)
ベスト4: €530,000(7千万円)
ベスト8: €340,000(4千300万円)
4回戦: €200,000(2千500万円)
3回戦: €118,000(1千500万円)
2回戦: €70,000(900万円)
1回戦: €35,000(450万円)
本戦128ドロー、赤土クレー
会場:Rolandgarro s
期間:5/28-6/11,2017
パリ現地時刻(時差-7時間)
<<決勝>>
〇4]R.NADAL(ESP) 62 63 61 ●3]S.WAWRINKA(SWI)
<<準決勝>>
〇3]S.WAWRINKA(SWI) 67(6) 63 57 76(3) 61 ●1]A.MURRAY(GBR)
〇4]R.NADAL(ESP) 63 64 60 ●6]D.THIEM(AUT)
<<準々決勝>>
〇1]A.MURRAY(GBR) 26 61 76(0) 61 ●8]錦織圭
〇3]S.WAWRINKA(SWI) 63 63 61 ●7]M.CILIC(CRO)
〇4]R.NADAL(ESP) 62 2-0ret. ●20]CARRENO BUSTA(ESP)
〇6]D.THIEM(AUT) 76(5) 63 60 ●2]N.DJOKOVIC(SRB)
<<全4回戦>>
〇1]A.MURRAY(GBR) 63 64 64 ●KHACHANOV(RUS)
〇8]錦織圭 06 64 64 60 ●F.VERDASCO(ESP)
〇3]S.WAWRINKA(SWI) 75 76(7) 62 ●15]G.MONFILS(FRA)
〇7]M.CILIC(CRO) 63 3-0ret. ●K.ANDERSON(RSA)
〇20]CARRENO BUSTA(ESP) 46 76(2) 67(6) 64 86 ●5]M.Raonic(CAN)
〇4]R.NADAL(ESP) 61 62 62 ●17]BAUTISTA AGUT(ESP)
〇6]D.THIEM(AUT) 61 63 61 ●H.ZEBALLOS(ARG)
〇2]N.DJOKOVIC(SRB) 76(5) 61 63 ●19]RAMOS-VINOLAS(ESP)
<<3回戦>>
〇8]錦織圭 75 64 67(4) 06 64 ●鄭現(チョン・ヒヨン,韓国)
<<2回戦>>
〇8]錦織圭 63 60 76(5) ●J.CHARDY(74位FRA)
〇20]CARRENO BUSTA(21位ESP) 75 64 46 60 ●Q]ダニエル太郎
<<1回戦>>
〇8]錦織圭 46 61 64 64 ●T.KOKKINAKIS(元69位AUS)
〇Q]ダニエル太郎 64 64 64 ●J.JANOWICZ(元14位POL)
〇25]S.JOHNSON(26位USA) 63 63 67(4) 67(3) 63 ●杉田祐一
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男子予選ドロー
(記事塚越亘 協力内田暁,KYOKO,T.Terashima photo/H.sato)