パリのローランギャロスで開催中の全仏オープンは、現地時間2日に男女の3回戦を行い、男子ディフェンディングチャンピオンのラファエル・ナダルが、エドゥアルド・シュワンクを6-1、6-3、6-4で下して4回戦へ進出。女子前年優勝者の李娜(リー・ナ)は、アメリカの新鋭クリスティーナ・マケールに第1セットを奪われながらも、逆転で勝利を収めた。


男子第4シードのアンディ・マリーは、前の試合で痛めた腰の状態が心配されたものの、サンティアーゴ・ヒラルドに6-3、6-4、6-4で快勝。女子第2シードのマリア・シャラポワは危なげなく勝利したが、昨年準優勝のフランチェスカ・スキアボーネは敗退。元世界1位のキャロライン・ウォズニアッキも、カイア・カネピに1-6、7-6、3-6で敗れた。
2年連続で決勝に進出しているクレーの女王フランチェスカ・スキアボーネは、思わぬ伏兵に敗れた。勝者は、世界ランク68位のバーバラ・レプチェンコ。国籍こそアメリカだが、ウズベキスタンからの移民である。
「15歳の時にアメリカに来て、それ以来、国には戻らなかった。何故ならウズベキスタンには、私の未来は無かったから」
テニス選手としての成功を夢見て自由の国に移住した少女は、昨年9月にアメリカ国籍を取得。以降、アメリカテニス協会の傘下に入り、パトリック・マッケンローらの支援を受けてきた。そのようなバックアップを受けて磨かれた原石が、アメリカ人選手が最も苦手とするクレーで開花。26歳にしてキャリアのピークを迎える新生アメリカ人は、「パトリックらはつねに私を信じ、勇気づけてくれた」と、新たな母国に感謝の意を述べた。
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