tsuonga120704_01.jpgロンドン郊外で開催中のウィンブルドン選手権で、7月3日に未消化の男子4回戦が行われ、第4シードのアンディ・マリーマリン・チリッチにストレートで快勝。第5シードのジョーウィルフリード・ツォンガや第7シードのダビド・フェレールらの上位シード勢も、そろってベスト8進出を決めた。


※写真は8強入りを決めたツォンガ
地元の期待を一身に背負うマリーが、そのプレッシャーやスケジュールの乱れにも関わらず、快調なプレーを見せている。昨日は、第1セットを取り第2セットでもリードを奪ったところで、雨により試合は中断。日をまたいで再開された今日の試合では、「調子のいいところで中断になり、今日はまた最初の状態からやり直さなくてはならなかった」となげくように、マリーにとっては難しい入り方となった。
それでもマリーは、再開後最初のポイントを取りサービスゲームをキープすると、以降は得意のリターンで相手のセカンドサーブを叩き、ブレークで第2セットも奪取。第3セットでは「すごくいいプレーをしていた」とチリッチを褒めながらも、要所要所でエースを叩きこみ相手のチャンスを摘んでいく。第3セットだけで10本のエースを奪ったマリーが、おわってみれば7-5、6-2、6-3の快勝で、ウィンブルドン5年連続のベスト8進出を決めた。
そのマリーと準々決勝で対戦するのは、ファンマルティン・デルポトロを6-3、6-2、6-3で一蹴したフェレール。得意のカウンターでデルポトロのサーブを叩き、固い守りでストローク戦でも競り勝つなど、デルポトロに付け入るすきを与えなかった。
クレーのスペシャリストとして知られるフェレールだが、今大会ここまで落としたセットは、タイブレークでのひとつのみ。マリーとは、2週間前の全仏でやはり準々決勝で対戦し、このときはフェレールが勝っている。ウィンブルドンではマリーに大きな地の利があるが、「プレッシャーは、僕より相手の方が大きいはず。僕は1ポイントずつ集中し、ベストを尽くすだけ」と、静かに連勝への野心を燃やしていた。
ツォンガは昨日、マーディ・フィッシュにセットを奪われた状態で今日を迎えていた。その仕切り直しがツォンガ有利に働いたか、再開後はエースを量産。第2セットのタイブレークでも4本のエースを決めセットを奪い返すと、得意のサーブやネットプレーがますます切れを増す。第3と第4セットではブレークを一度も許さず、最後もエースで締めくくって8強の席を確保した。
そのほかでは、第31シードのフロリアン・マイヤーが第18シードのリシャール・ガスケを6-3、6-1、3-6、6-2で破り、自身初のグランドスラム準々決勝へ。フィリップ・コールシュライバーも予選上がりのブライアン・ベーカーを6-1、7-6、6-3で退け、初のグランドスラム準々決勝進出を決めた。