WTA Finalsの準決勝に残った4名。
男子は誰が勝ち上がるのか、とても楽しみですね。
さて、WTA Finalsの動画を見ながら、今後はより戦術に基づいた、正しいショットの選択が求めらるという事を再認識しました。
3つの動画をご覧ください。
Bouchard選手の短いスライスをHalep選手がウインドミルでクロスコートへアプローチした1場面。
短いボールに対して素早く入る判断、そして低いボールを縦のスイングを用いて、コートの外へ追い出すボールを選択。
これをベーシックスイングで打ってミスする又は、ボールが甘くなってパッシングショットを打たれてしまうというケースをよく見ます。
「今のはウインドミルで!」
こういった判断をその場その場でしてあげる事が大切です。
Serena選手の高く打ったストレートへのバックハンドを、Wozniackiがラットショットでエースを取った1場面。
ベースラインから大分離れていますが、球種の選択とタイミングを意識すれば、ここからでもエースが取れるというポイントです。
ボールをバウンス後、外に逃げています。
最後は、Serena選手がドロップボレーの選択をして、ボールが浮いてしまいパッシングショットを打たれてしまう場面。
ドロップボレーのミスは、練習の中でも選手がやっているケースをよく見ます。
まず、最初のリターンはラットショットで逃げるボールでの選択。
これは素晴らしく、ぜひ取り入れたい戦術、そしてショットの選択です。
同じようなミスを選手がした場合、「リターンでのラットショットの選択はとても良い。ただ、次のドロップボレーは、もっとネットに詰めて打てるようにすることと、コースはストレートへのドロップボレーではなく、相手の動きの逆をつくようにクロスに打つようにしてはどうか」というアドバイスを私はすると思います。
ミスだけを取り上げるのではなく、リターンの正しい選択については認め、ボレーについては正しい選択を提案してあげる。
こういった事の繰り返しが、選手の育成において非常に大切な部分ではないでしょうか。
今後、タイトルにもつけましたが、「戦術に基づいた、正しいショットの選択」の出来る選手が益々勝ち上がってくる、いや、そういった選手しか勝てなくなってくるのではないかと思っています。
その為には、選手の想像性だけではなく、コーチの的確なアドバイスが必要不可欠なことは間違いありません。