マリア・シャラポワ(テニス)

マリア・シャラポワ(テニス)有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コートで開催中の東レPPOテニスは、25日にシングルス2回戦とダブルス1回戦が行われ、トップシード8選手が全て登場。第1シードのビクトリア・アザレンカや、第3シードのアグニエシュカ・ラドワンスカらはストレートで勝利を収め、順当に3回戦へ進出した。

その一方で、昨年のウィンブルドン女王で今大会第4シードのペトラ・クビトワが、クロアチアの新鋭ペトラ・マルティッチに4-6、4-6で敗れる波乱。第2シードのマリア・シャラポワは、予選上がりのヘザー・ワトソンに大苦戦を強いられるも、6-7、6-3、6-4で逆転勝利を収めた。

今季の全仏女王が、世界78位を破るのに3時間9分を要した。この日のシャラポワはサーブが不調で、第1セットだけで犯したダブルフォルトは8本。第2セットでも、開始直後の2ゲームで2つのダブルフォルトを重ねた。

「今日はサーブのリズムがどうしても掴めなかった。相手はリターンが良いこともあり、自分で自分のサーブにプレッシャーをかけてしまった」

サーブでリズムを崩し、焦りからストロークでもミスがかさむ――典型的な、シャラポワの負けパターンだった。それでも逆転で勝利したのは、世界2位のプライドと、今季の好成績に裏打ちされた自信からだろう。ストロークの威力を少し抑えてラリーを続け、サーブも確実に入れていく。がまんのテニスは時間が掛かるが、意地で勝利をもぎ取った。

次の相手はルーシー・サファロバだが、サファロバは相手の棄権で2回戦を不戦勝。「ルーシーは休養。対する私は3時間の長丁場」と苦笑するも「明日は今日よりもっと良いプレーができるはず」。25歳の若きベテランは、トーナメントの戦い方を心得ている。

その他では、第11シードのアナ・イバノビッチウシュラ・ラドワンスカ(アグニエシュカ・ラドワンスカの妹)に敗退。2010年全仏オープン決勝の再現となったサマンサ・ストーサーフランチェスカ・スキアボーネ戦は、フルセットの大熱戦の末にストーサーが制した。また、クルム伊達公子が台湾の荘佳容と組んだダブルスは、ゴルゲス/ザフラボワ・ストリコワ組に1-6、7-5、5-10で敗れた。

写真は、東レPPOテニスで逆転勝利を収めた、第2シードのマリア・シャラポワ