10日、男子テニスツアーの最終戦であるATPツアー・ファイナルはロンドンのO2アリーナでシングルス準決勝2試合が行われ、第1シードのラファエル・ナダル(27歳、スペイン)が第6シードのロジャー・フェデラー(32歳、スイス)に7-5、6-3のストレートで勝利、2010年以来となる決勝進出を果たした。

通算32度目となった両者の対戦。試合を通じて両者が迎えたブレークポイントはともに4本。しかし、その全てでブレークに成功したナダルに対し、フェデラーがブレークに成功したのはわずかに1度と、勝負所でのポイントがまさに明暗を分けた。

まず最初にブレークチャンスを迎えたのはフェデラー。ゲームカウント2-3で迎えた第1セット第6ゲームで3本のチャンスがあったが、ここをナダルが踏みとどまり、フェデラーにリードを許さない。

そして迎えた第1セット第9ゲーム、4-4からナダルがこの試合初めてのブレークに成功すると、続く第10ゲームでフェデラーがブレークバック。さらに第11ゲームでブレークに成功したナダルが、第1セットを先取する。

「ロジャーはとてもアグレッシブにプレーをしていた。序盤は彼のサーブがとても良く、4-4までは彼の方がいいプレーをしていたと思う」とナダル。「何本かブレークポイントを逃れられたのが重要でした。5-5の場面が試合のカギになったね。あの場面で6-5にするブレークができたのが、とても大きかった」

フェデラーのサーブで始まった第2セット、第5ゲームで30-40とナダルがブレークチャンスを迎えると、ここでフェデラーのフォアが力なくネットにかかりナダルがブレーク。さらに第9ゲームで30-40とナダルがマッチポイントを迎えると、サーブ&ボレーにでたフェデラーのバックボレーベースラインを割りゲームセットとなった。

「フェデラーに勝つことよりも、決勝に進出できた方が大切なこと」とコメントしたナダルは、決勝で第2シードのノバク・ジョコビッチ(26歳、セルビア)と対戦する。ディフェンディング・チャンピオンでもあるジョコビッチは、第7シードのスタニスラス・ワウリンカ(28歳、スイス)を6-3、6-3で下し、2年連続となる決勝進出を決めた。

シーズン最終戦で世界ランク1位と2位の選手が決勝で対戦するのは、1973年にランキングシステムが始まってから今回で通算5度目のこととなる。トップ2の対戦は2年連続のことで、最近4年間で3度目となる。2010年にはフェデラーとナダル、2012年にジョコビッチとフェデラーが対戦している。また初めてトップ2が対戦したのは、1983年のジョン・マッケンローとイワン・レンドルの対戦となっている。

またジョコビッチとナダルが対戦するのは、これで通算39度目となり、これはオープン化以降で最多対戦記録となっている。