9月7日(月)、ニューヨーク、USオープン
日本選手初の4大大会シングルス制覇を狙った錦織圭だったが、マリン・チリッチ(クロアチア)に3-6,3-6,3-6のストレート負けし残念ながらUSオープン優勝を逃した。
「緊張し良く眠れなかった。最後まで自分のプレーができなかった。」と錦織。
2メートル(198cm)の長身からの弾丸サーブに苦しみ、打ち合いでも最後まで自分のリズムがつかめず、チリッチに4大大会初制覇を許した。
全米では熊谷一弥以来、96年ぶりに日本選手としてベスト4入り。準決勝では世界一のジョコビッチ(セルビア)を倒し、日本選手として初のグランドスラム大会シングルス決勝に進出したのだが。

「決勝の相手が、勝ち越しているチリッチに決まり、逆に緊張してしまった。
ここまで試合の最中に硬くなったのは初めての事で、この為なかなか感覚が掴めず、動きが悪かった。
動きの悪さが原因で、チリッチの速いゲーム展開について行くことが難しかった。」と錦織。

<USオープン決勝 詳細>
●10)錦織圭 3-6 3-6 3-6 〇14)M.CILIC(CRO)

決勝は現地9月8日(月)17時、日本時間では9日(火)朝の6時からはじまった。

対戦成績は錦織の5勝2敗と優位。優勝の可能性も多いにある。優勝したらトップ5入りだ。
NYヤンキースのイチローもマー君も来ている。
日本からは大勢の報道陣も急遽駆けつけている。

強い風がスタジアムのコート上を舞う中、チリッチのサーブで試合は始まった。

チリッチは世界ランク16位、身長2メートル(198cm)。
スピンを強くかけてミスを極力減らしながらの打ち合い。
30-40と錦織にブレーク・チャンスがあったが、チリッチは手堅くキープ。

次の錦織のサービスゲームは0-30までいくが、
好調を維持する錦織、5ポイント連取でしっかりサービスをキープして1-1。

チリッチがストレートでサービスゲームをキープした後の第6ゲーム、
風の影響か、30-40でチリッチのバックハンドから放たれた低く滑るスライスにタイミングを外された錦織はブレークを許してしまう。2-4

このまま両者選手のサービスキープが続き、錦織は3ー6で第1セットを落としてしまう。

第2セット

1-1、錦織のサーブ、0-40とピンチ!
錦織は思いきったダウン・ザ・ラインのカウンターや、ドロップ・ショットなどでデュースに持ち込む。

満員の観客で埋まったアーサーアッシュ・スタジアムから「ケイ、ケイ、ケイ」と錦織へ大きな声援がとぶ。
観客の7割以上は錦織を応援しているようだ。

しかし集中力を高めチリッチは、ライジングのストロークで錦織を押切りる。(錦織1-3)

大きな声援に後押しされ、錦織選手は踏ん張るが、この第2セットも3-6落としてしまう。

第3セット

チリッチのサーブで始まった第3セット、
「カモーン ケイ!」錦織に大きな声援が飛ぶ。
4回戦ラオニッチ戦、準々決勝ヴァブリンカ戦、4時間半のバトルに打ち勝ってきた錦織の逆転を期待する声援だ。

チリッチはダブルフォルトも出たりするが、それをきっかけに崩れる様子はない。
松岡修造は「チリッチは時々修造になる。」とチリッチのメンタルの弱さを自分の現役時代のプレーで説明していたが、
今日はここに修造はいない。

バトルしブレークを試みる錦織、
ブレーク・チャンスを掴むと大きな声援が飛ぶ。
チリッチは完全なアウェーの中でのプレーだがほとんど乱れないメンタルの強さを見せた。

チリッチは第4ゲーム、錦織のサーブを再びブレークした。(錦織1-3)

チリッチは身長2メートの長身を生かした速く角度あるファースト・サーブでポイントを支配し、
このまま逃げ切って6-3で自身初のグランドスラム優勝を決めた。

コートに大の字に寝そべり、自分のチームの待っている観客席まで駆け上がり、
コーチのイバニセビッチと抱き合い、喜びを表現した。

「長いラリー戦に持ち込んでも、なかなかポイントが取れなかった。
なかなか試合に集中する事が出来ずに、試合に入り込めなかった。」

「仮にフェデラーが相手だったら、リラックスして試合に臨めたかもしれない。」

「今までは、自分の体力をどれだけ作れば、グランドスラムの決勝に残れるのか分からなかった。
今回は手術の後に行ったリハビリやトレーニングのお陰で、2週間やって来れたことが大きな自信となった。」

「決勝までの試合は、常に攻撃的なテニスを維持して、一試合づつ勝ちきる事が出来た。」

「まだ「カイ」と自分を呼ぶ人もいるがUSオープンで「ケイ」とポピュラーになった事はとても嬉しい。」

「自分に奨学金を与えてくれて、IMGアカデミーに留学させてくれた森田会長は本当の恩人でとても感謝している。
次回は森田会長の目の前で優勝して恩返しをしたい。」

「残りのシーズンをしっかりトレーニグして結果を残し、11月、上位8人で競うATPファイナルに出る事を今年の最終目標としたい。」
時々笑顔を見せて答える錦織。落胆は計り知れないがその態度を見せずインタビューに答える錦織の姿は立派だった。

錦織 圭 ブログ
錦織 圭 データー1989年12月29日生まれ、24歳

大会データー:2014 USオープン
会場:Billie Jean King ナショナル テニスセンター、NY、アメリカ
賞金総額:$36,000,000(約40億円)
優勝賞金:(約3億円、男女同額)
128ドロー、ハード
予選8/19-8/23,2014
本戦8/25-9/08,2014
大会日程
現地時刻(時差-13時間)
オーダー・オブ・プレー
ライブ・スコア

<準決勝>
〇10)錦織圭 64 16 76(4) 63 ●1)N.DJOKOVIC(SRB)
〇14)M.CILIC(CRO) 63 64 64 ●2)R.FEDERER(SUI)

<準々決勝>
〇1)N.DJOKOVIC(SRB) 76(1) 67(1) 62 64 ●8)A.MURRAY(GBR)
〇10)錦織圭 36 75 76(7) 67(5) 64 ●3)S.WAWRINKA(SUI)
〇14)M.CILIC(CRO) 62 64 76(4) ●6)T.BERDYCH(CZE)
〇2)R.FEDERER(SUI) 46 36 64 75 62 ●20)G.MONFILS(FRA)

<男子4回戦>
〇1)N.DJOKOVIC(SRB) 61 75 64 ●22)KOHLSCHREIBER(GER)
〇8)A.MURRAY(GBR) 75 75 64 ●9)J.TSONGA(FRA)
〇3)S.WAWRINKA(SUI) 75 46 76(7) 62 ●16)T.ROBREDO(ESP)
〇10)錦織圭 46 76(4) 67(6) 75 64 ●5)M.RAONIC(CAN)

〇6)T.BERDYCH(CZE) 61 62 64 ●D.THIEM(AUT)
〇14)M.CILIC(CRO) 57 76(3) 64 36 63 ●26)G.SIMON
〇20)G.MONFILS(FRA) 75 76(6) 75 ●7)G.DIMITROV(BUL)
〇2)R.FEDERER(SUI) 64 63 62 ●17)BAUTISTA AGUT(ESP)

<男子3回戦>
〇1)N.DJOKOVIC(SRB) 63 62 62 ●S.QUERREY(USA)
〇22)KOHLSCHREIBER(GER) 76(4) 46 76(2) 76(4) ●13)J.ISNER(USA)
〇9)J.TSONGA(FRA) 64 64 64 ●CARRENO BUSTA(ESP)
〇8)A.MURRAY(GBR) 61 75 46 62 ●A.KUZNETSOV(RUS)

〇3)S.WAWRINKA(SUI) w/o ●B.KAVCIC(SLO)
〇16)T.ROBREDO(ESP) 36 63 76(4) 63 ●N.KYRGIOS(AUS)
〇10)錦織圭 64 62 63 ●23)L.MAYER(ARG)
〇5)M.RAONIC(CAN) 76(5) 76(5) 76(3) ●ESTRELLA BURGOS(DOM)

〇6)T.BERDYCH(CZE) 63 62 64 ●T.GABASHVILI(RUS)
〇D.THIEM(AUT) 64 62 63 ●19)F.LOPEZ(ESP)
〇14)M.CILIC(CRO) 63 36 63 64 ●18)K.ANDERSON(RSA)
〇26)G.SIMON 63 36 61 63 ●4)D.FERRER(ESP)

〇7)G.DIMITROV(BUL) 06 63 64 61 ●D.GOFFIN(BEL)
〇20)G.MONFILS(FRA) 64 62 62 ●12)R.GASQUET(FRA)
〇17)BAUTISTA AGUT(ESP) 75 62 63 ●A.MANNARINO(FRA)
〇2)R.FEDERER(SUI) 46 61 61 61 ●M.GRANOLLERS(ESP)

<男子2回戦>
〇10)錦織圭 64 61ret. ●P.ANDUJAR(ESP)
17)F.LOPEZ(ESP) 64 36 64 76(4) ●Q)伊藤竜馬

<男子1回戦>
〇10)錦織圭 62 64 62 ●W.ODESNIK
〇Q)伊藤竜馬 62 36 57 4-1ret. ●S.JOHNSON(USA)
〇5)M.RAONIC(CAN) 63 62 76(1) ●Q)ダニエル太郎
P.LORENZI(ITA) 61 62 21ret. ●Q)西岡良仁
男子ドロー
男子予選ドロー

女子ドロー
女子予選ドロー

(記事テニスジャパン 塚越亘 倉科篤志 photo/W.Tsukagoshi/CanonEos7D)