第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア、2位)が、全米オープン準々決勝で、第7シードのフアンマルティン・デルポトロ(アルゼンチン、8位)に、6-2、7-6(3)、6-4で破り、6年連続でベスト4に駒を進めた。
全米オープンの歴代優勝者同士の戦いとなったが、ディフェンディングチャンピオンのジョコビッチが、第1セットをツーブレークで先取。第2セットは、2009年チャンピオンのデルポトロが、先に第1ゲームをブレークするが、第10ゲームをジョコビッチがブレークバックして、流れを引き戻した。
ラリーをしている間に、スピードアップをしながら、コースや深さがめまぐるしく変わり、お互いの攻守も激しく入れ替わる。まさに世界最高峰の打ち合いとなった。第12ゲームには、3回あったジョコビッチのセットポイントをデルポトロが跳ね返して、タイブレークに突入した。
ジョコビッチが、フォアの逆クロスやバックのダウンザラインを決めて、タイブレークを制して2セットアップし、さらに、第3セットの第1ゲームをブレークすると、その後ジョコビッチが試合に流れを手放すことはなかった。
デルポトロの重く広角のストロークに対して、足をスライドさせ開脚しながら行うジョコビッチのディフェンスも光る試合だった。
「ノバクは、素晴らしい身体能力の持ち主だ。そんな相手と戦うのは容易なことではない。今夜、ノバクは僕よりいいプレーをした」(デルポトロ)
「簡単に勝利できるなんて期待していなかった。第2セットがターニングポイントになった」
こう振り返ったジョコビッチは、準決勝でダビド・フェレールと対戦する。ジョコビッチの全米オープン2連覇達成まで、あと2勝だ。
※写真は、全米オープン準々決勝で、デルポトロをストレートで下したジョコビッチ