23日、オーストラリアのメルボルンで開催されているテニスのグランドスラムである全豪オープンは男子シングルス準決勝が行われ、第8シードのスタニスラス・ワウリンカ(28歳、スイス)が第7シードのトマーシュ・ベルディハ(28歳、チェコ)に6-3.6-7(1)、7-6(3)、7-6(4)で勝利、自身初となるグランドスラム決勝進出を果たした。

準々決勝で第1シードのノバク・ジョコビッチ(26歳、セルビア)を下したワウリンカ、第3シードのダビド・フェレール(31歳、スペイン)を下したベルディハ。ともにトップ4シードを乗り越えてたどり着いた準決勝の舞台、まさしくお互いの意地がぶつかり合う内容となった。

第1セットこそ第8ゲームでブレークに成功したワウリンカが奪取したが、それ以降、両者ともに全てのサービスゲームをキープ。第2セットのタイブレークは一気に6ポイントを連取したベルディハが奪いセットオールに追いつくと、第3セットは4-3から3ポイントを連取したワウリンカがセットカウント2-1とリードを奪う。

両者一歩も譲らないまま突入した第4セット、お互いにブレークチャンスがないまま試合は進み、ついにこの試合3度目となるタイブレークに突入。序盤でミニブレークに成功したワウリンカが、ベルディハ痛恨のダブルフォルトもあり、6-3とマッチポイントを迎える。ここでワウリンカが、緊張からかダブルフォルトを犯し6-4になるも、次のポイントを決めてゲームセットとなった。

ともにベースラインからの強打を得意とする両者の対戦は、ノーガードの殴り合いともいうようなウィナー合戦となった。試合を通して決めたウィナーの数はワウリンカが57本、ベルディハが60本。サービスエースの数はワウリンカの18本に対し、ベルディハが21本。エラーの数は、ともに49本。また、試合を通して獲得したポイント数は、ワウリンカが143ポイントに対し、ベルディハが142ポイントと、わずか1ポイント差だった。

試合後のオンコートインタビューで「言葉にならない」と喜びを表現したワウリンカ。準々決勝で3時間59分、そしてこの試合で3時間31分と立て続けに死闘を制した「鉄人」は、第1シードのラファエル・ナダル(27歳、スペイン)と第6シードのロジャー・フェデラー(32歳、スイス)の勝者と決勝でタイトルを争う。