2025年最初のグランドスラム大会 「全豪オープン」が1月12日(日)に開幕した。大会初日には、4年ぶりに出場となる錦織圭(ユニクロ)が登場した。予選を勝ち上がってきた世界ランキング106位、ブラジルのチアゴ・モンテイと対戦。錦織は2本のマッチポイントを握られる苦しい展開に追い込まれながらも、4-6、6-7(4)、7-5、6-2、6-3のスコアで4時間6分にわたる激闘を制した。
この勝利で、錦織は2019年大会以来となる2回戦進出を果たした。

これこそ錦織圭
大逆転勝利

どう見ても劣勢な試合展開だった。
良いテニスをしながらも、相手のサーブをブレークする機会がなかなか訪れない。
第1セットは4-6、第2セットも競り合いながら6-7(4)で落とし、2セットダウンとなった。
第3セット最初のゲームでは、相手のサーブで30-40を含む7回ものブレークチャンスがあったが、結局ブレークすることができなかった。
その後、サービスキープが続いた第3セット。4-5、30-40でマッチポイントを握られる局面が訪れる。しかも30-30からのダブルフォルトで、という苦しい状況だった。
それでも錦織は踏みとどまる。デュース後に訪れた2度目のマッチポイントも凌ぎ、反撃のきっかけを掴んだ。
試合後、錦織本人はこう振り返る。
「どう考えても相手の方が勝つにふさわしい展開だった。ストローク戦では自分の方が若干優勢ではあったけれど、チャンスをものにできなかった。
サーブで凌がれたり、リターンが合わなかったりしたのが1、2セットを落とした原因。
でも、3セット目の中盤くらいから相手のファーストサーブの確率が下がり、セカンドサーブを攻められるようになった」。
相手にとっては、逃したマッチポイントが精神的な痛手となり、肉体的疲労も重なっていったのだろう。次第に、勝利の女神は錦織に微笑み始めた。
しかし、どんな逆境でも諦めず、執念で大ピンチを凌ぎ切る。そんな「これこそ錦織圭」がいたからこその大逆転劇だった。

素晴らしい攻防の4時間6分

2025全豪オープン
1回戦勝つと2000万円
賞金総額約100億円

本戦から出場する日本人プレーヤーは、男子は西岡良仁(63位)、錦織圭(74位)、ダニエル太郎(84位)。女子は大坂なおみ(50位)、内島萌夏(63位)、そして予選突破の日比野菜緒(ブラス)の計6人。

全豪オープン
予選:1/06 - 1/10 2025
本戦:1/12 - 1/27 2025
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【シングルス本戦賞金】(豪ドル)
優勝 $3,500,000
準優勝 $1,900,000
準決勝 $1,100,000
準々決勝 $665,250
4回戦 $4200,000
3回戦 $2900,000
2回戦 $200,000
1回戦 $132,000
賞金額 PDF

Match Schedule(オーダー・オブ・プレー)

【男子本戦1回戦】
◎錦織圭 46 67(4) 75 62 63 ●T・モンテーロ(ブラジル)

西岡良仁 vs A・ドーガズ(チュニジア)
ダニエル太郎 vs T・スクールケイト(オーストラリア)
男子ドロー
【女子本戦1回戦】
◎内島萌夏 46 62 76[10-8] ●M・リネッテ(ポーランド)

大坂なおみ vs C・ガルシア(フランス)
日比野菜緒 vs M・コスチュク(ウクライナ)
女子本戦ドロー
【予選】
日比野菜緒予選突破
女子予選ドロー
内山靖崇予選決勝惜敗
男子予選ドロー
その他ドロー

良いテニスをしていた錦織圭 photo Wataru TSUKAGOSHI/Canon EOS90D

錦織圭など出場 ATPツアー
U-NEXTで視聴可能

記事:塚越亘/塚越景子/S.Kobayashi/Y.Oyama Supported by HAT photo Wataru TSUKAGOSHI/Canon EOS90D