とても残念なこと

昨日Pクラスの練習内容があまりにもひどく、彼ら自身の問題であり、

今では怒りはしませんが、とてもがっかりさせられたソンクラン後

初日の練習でした。

既に選手達には伝えた事なのですが一応経過報告としてここに載せます。



先週タイのお正月ソンクランがありバンコクのクラブも1週間お休みをしました。

当然クラブは休みであっても選手が1週間休みなどということは断じてありませんし

ありえません。せいぜい休んでも2日間、それ以上休むのならば最低、他競技を行うこと。

ましてや学校は春休みで丸1日あるわけですから、塾などあろうとも時間を

費やせないわけがない。

本人のモティベーションしだいである。当然引き続き練習をしているものだと思って

ソンクラン前の皆のフィットした(この時は皆毎日やっていたので目玉が

テニスボールになっていた)

身体をイメージして練習をはじめてみると殆どの選手の身体が動いていない。

僕自身キョトンとした目で練習をみていました。我慢ならずにこの1週間で合計何時間練習した

という質問をしました。それに対しての答えはなんと平均2~3時間でした。

半日の練習時間でしょと思わず聞き直してみると1週間だとの事。

僕はここまで教えてきた事、情熱をもって教えてきた現場のコーチの心境も考え、

今回の彼達のテニスの内容から伺えるのは、我々はこんな適当にテニスに取り組む

無責任な選手達に情熱かけて教えていたのかと思うととても残念でしょうがない。

では今まで、コーチが言わなかったらソンクラン前の練習はなかったのか。

自分たちでは出来なかったのか。僕が思うに自分たちで率先して練習をしていたと

思うのだけど思い違いなのか。



身体が動かない、ボールが入らないこれはしょうがない。この時期、相当追い込んで身体が

動かないのだとも思ったし、体調の問題もあるし、実力的な問題もある。

皆が皆トップ選手ではないとその部分も織り込み済みであり考慮しているつもりである。

しかし見ていると明らかに目、目の筋肉そして脳みそがついていってないではないか。
これは怠慢以外なにものでもない。これ以上適当にやる選手たちに言うのも、エネルギーを

使うのも馬鹿らしくなってきたので、僕は彼ら達に三日以内に戻らなければ、Pクラスを

やめて貰うと。とても寂しい事だが最終通告をだしました。

正直こんなところで足踏みをしているようならば、この先もっと厳しい、難しい状況が来た時、
どんなに試行錯誤しても克服は出来ないだろうと判断しました。



当然、僕は皆がプロ選手を目指してやっているとは思っていないし、年齢的にもまだ早い選手
もいるので徹底した心構えなど全員が全員に求めているわけではないのですが

ここではそこがポイントではありません。僕がここで言いたいのは一度決めたことに対して、

全力で取り組むというコア姿勢はプロだろうアマだろうがジュニアだろうがテニスだろうが
サッカーだろうが算盤だろうがなんらかわらないという事。



皆さんもご承知の通り、我々は遊びでやっているわけではありませんし、

(遊びも中途半端は嫌いであります。)

特にこの育成というものはとびきりなものであり、その選手の人生の大きな部分に影響を与える

ものであると思っています。それは相当のエネルギーをつぎそそいでぶつからなくては

いけないしそのように取り組んでいます。

あまりに入り込みすぎて数ヶ月腑抜けにさえなる時もあります。



今の段階で中途半端にそして適当に行うならばこの先も必ず中途半端に、そして適当に。

結果裏切られることになるでしょう。これをスタディケースとし、今のうちに決断をして

次の世代、次の選手を育てる早い決断をするのが僕の役割であります。現場のコーチも

相当の情熱を注いでいると自負をしているのだけど結果通じていない。

選手の反省点もあるし我々の反省点もある。それは次の世代に選手に同じミスを

しないようにしていけば良い事。


最後に育成とは保護者のサポートも必ず必要であると言う事。僕自身小さい試合ながらも、

数々の戦績を出してきたけど、親のサポートがなければ半分以下であったと自分で思っている。

(それに以上に周りに思われている。というのが正しい表現かな)それぐらい大切であるものが、

このように平気で休ませられる保護者の適当なサポートにも正直疑わずにはいられない。

世界では既に人生をかけてやっている同年代の選手がごまんといるわけだし

一回のチャンスをものに出来なく泣く泣くやめさせられた才能ある選手もいる

内戦中で家に帰れないで遠征し続け勝つ以外残された道がないという選手もいる

そのような選手に対してなぜかとても申し訳なく思えてしまえた今回の件なのであります。

コメント

  1. 早川 さん : 2007.04.20

    親として大いに共感を覚え、このような思いで指導頂ける環境を光栄に思います。自らも親として反省し、子供らにコーチの思いを伝えます。

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  2. 伊藤龍平 さん : 2007.04.20

    大変勉強になりました。
    自らをさらに律して日々練習に挑もうと思います。

    返信

  3. 修登&泰悟 父母 さん : 2007.04.20

    胸が詰まる思いと納得する気持ちとで読みました。「子供が真剣になればコーチも親も真剣になれる。」と、我が家の例をとるとそんな感じです。1年前、息子たちは「伊東コーチが去ったのは、お前らがコーチを本気にさせられなかったんだ」ときつい言葉をあるコーチからいただきました。その時、親子でそうだったのかも?と思いました。しかし立場変わって彼らが本気な今、勝手かもしれませんが親としては、息子たちに三和のPクラスではPride、目標の高い選手として、常にモチベーションをあげてがんばってほしいと思います。

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  4. 金子英樹 さん : 2007.04.20

    早川さん・登&泰悟 父母さん
    選手達も
    フィジカル(身体が動かない)
    フィジオロジー(目、脳みそがついていかない)
    マインド(信用を失う事)
    すべてが低下すると言うことを今回の休みで学んでくれたと思います。
    結果良かったのではないでしょうか。
    これからの巻き返しが勝負ですね。

    タッペイ
    オーストラリアで頑張っているか?
    タッペイのようにやりたくても出来ない人たちもいるわけだから
    その代表として頑張るように。

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  5. ゆうし父母 さん : 2007.04.21

    今日はこの件につきまして 親子ともども遅くまで話し合いました。本人もかなり神妙な面持ちで考えていたようです。親子ともども反省しきりです。これを1つのきっかけとして明日からの生活にいかしていきたいと思っています。何か一番大切なことを教えてもらったような気がします。これからも宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。

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  6. 麻琴の母 さん : 2007.04.21

    正直な話、私は今回の件に反感を抱いていました。
    “日本でもテニスいっぱいしようね”って、ラケットと共に一時帰国したのですが、滞在先や兄弟・おじいちゃん・おばあちゃんとの予定、テニスをする環境や状況が作りづらいという現実があったからです。 こうした考えが甘えですね。
    pクラスの選手、親に求められるもの 見失っていました。
    金子コーチの情熱を響き返すことの出来ない子供の意識の薄さ それ以上にプレイヤーズの親としての自覚、認識の甘さに 今はとても恥かしく反省の念で胸が痛みます。コーチの厳しいお言葉 本当に感謝しております。ありがとうございました。

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  7. MIYA母 さん : 2007.04.22

    金子コーチ、ブログを読ませていただいてようやく状況がわかりました。これだけ熱い思いで、子ども達にぶつかってくださっている事、本当に感謝いたします。本人も親もこれだけ春、頑張ったんだから・・・気持ちを切り替えて1Wのお休みし、また気持ちを新に頑張るぞ・・と思っていたので、やはり、本人も最初はわけがわからず、最後通告にかなりショックを受けたようでした。しかし、今回の事で、1Wも休むと体がどうなるか、元に戻すのにどうしたらよいか、自分なりに考え、トレーニングを工夫しはじめたようです。今回の事は、本人以上に親の反省するところが大きかったです。三和の休みに合わせて、娘をバンコクに置いて、兄と二人で日本に帰国していたので、テニスのコートなど確保してやる事ができず、十分な環境を用意できませんでした。みや、ごめんね。と思っていたら、娘は、そうだ母のせいだ・・と開き直ったので、自分で出来る事もあったでしょ。と、母からも怒られていました。その後、反省したのかテニスの送り迎えのときに「今日は送ってくれてありがとう」と言うようになりました。また1歩成長です。ありがとうございました。

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  8. みなみ、果奈美の母 さん : 2007.04.22

    みなさんの仰るとおりと思います。一時帰国中、出来なくても仕方ないのではないかという甘い考えがあり、テニスができる環境を与えていませんでした。親として自覚のない自分、やる気のない子供たちそれぞれ、恥ずべきことでした。
    未熟なながらもPクラスに参加させていただき、貴重な経験をさせていただけることに日々感謝し、いつもあのスタートの日に立ち返って、気持ちを引き締めたいと思います。
    貴重な勉強の機会をくださり、本当にありがとうございました。

    返信

  9. 金子英樹 さん : 2007.04.22

    今回の問題になった練習はどのような傾向にあったかというと、
    それぞれ身体がなまっていてしかも目がついていかないものだから
    酔っぱらいみたいに目まわりながらテニスをしている、
    その為それぞれの選手が理由わからずミスを繰り返し、自分がうまくいかない
    ものだからそれぞれの選手のストレスがどんどんとたまっていく、
    最終的に全体の士気がさがります。
    この士気に関して実力はともかくシンガポール、バンコクのPクラスの練習の
    エネルギーは僕が選手だった時と比べまた、日本から来るプロ選手、
    トップコーチ、トップジュニア選手に対しても“うちのジュニア凄いだろ!”と
    僕は自信を持って言える部分であります。そのセールスポイントが全く
    失われてしまってはなんに対して自信、そして誇れる気持ちを持ったら
    いいのかがわからなくなりました。そういう意味での残念な気持ちになりました。

    いずれにしましても今現在、コーチの方達からはそれぞれの選手が危機感を
    感じて、試行錯誤しながら練習に取り組んでいると聞いていますし、
    日本から参加して頂いた中村コーチからは「とても元気のあるジュニアですね」と
    言って頂いたので、一歩後退、二歩前進で総合的には良かった事とプラスと
    とらえていきましょう。
    ですがやはり時間は無駄にしたくはありません。このような士気の上げ方は
    二度とないようにして貰いたいと思います。

    ご両親の皆様に対しても色々と書いてしまいましたが、悲観的にとらえず、
    肯定的にとらえて頂き、一つのスタディケースとして次に繋げられるようにしましょう。
    そして選手、ご両親、コーチ、そして私と皆で力を合わせて成長し
    それぞれが素晴らしい選手、人間に育つテニスクラブにしていければと思います。

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  10. O さん : 2007.04.23

    BKK P Teamの皆さんへ

    今回の件は大きなStudyとして受け止めそして頑張るしかありません。
    コーチも120%の愛情、情熱で指導してくれますのでそれに答えてあげてください。
    コーチとの大きな信頼関係が生まれて来るはずです。

    Singapore P Teamも毎日頑張っています。
    みんなそれぞれの目標に向かって泣きながらついて来てくれています。
    Fight each other

    返信

  11. 金子英樹 さん : 2007.04.25

    越智コーチのアドバイスからも伺えるように
    シンガポール、バンコクとお互い良い意味で刺激しあい
    シナジー効果が生まれればよいと思います。
    頑張りましょう。

    返信

  12. 大木翔太 さん : 2007.05.12

    大変刺激になりました。特に最後の4行は思わず口を開けてしまいました。自分は、やれることの半分もやってないかもしれない。もっと苦しんで、もっともがいて、できなくてもそれをやろうとすること。なんか上手くは表せませんが、頑張ります。

    返信

  13. 金子英樹 さん : 2007.05.15

    翔太
    テニスというのはね華やか、派手に見えるけど
    算盤、ピアノと一緒。
    地味な反復練習がとても大切なのよ。
    頑張れよ。

    返信

  14. 調布のいたずらっ子 さん : 2007.05.23

    なんと素晴らしい体験を皆さんしていましたね。
    これが一つのきっかけになりそうですね。本当に心からテニスが好きで好きで、誰にも言われなくとも、体がコートに向かう選手になるのか? お習い事の一つとしてやっていくのか?
    同じテニスをするならば、トコトン各自が追い求めてみれば後悔なんか決してしないよ。自分で自分をコントロールできる、素晴らしい器の人になれるよ。
    応援しています。

    返信

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