USopen2日目が終了し、男子は、斎田選手・国枝選手、女子は八筬(ヤオサ)選手が順当に勝利しベスト8に勝ち残りました。明日はそれぞれQFを行います。国枝選手と写っている方は、現地の車いすメーカーに働いている通称Yazさんです。USの時は、我々を毎回お世話してくれています。Yazさんがいなければ、今の我々の成績が残らないでは・・・と思うくらい、よく面倒を見てくれます。いつもありがとう。Yazさん!この後の追記には、「世界の車いすテニス界の現状」を皆さんにお知らせしたいと思います。
今日の試合で感じた世界の若手選手の活躍について記載します。国枝戦は、現在のNo1と、数年後(数十年後?国枝選手がこの記事を見ると思うので・・・(笑))の将来にはNo1になるであろう、オランダの新鋭15歳。「片足切断」と状態もよく、体格にも恵まれた選手。荒削りながら、全てのショットをこなし、オールラウンドなテニスをしている。一方、斎田選手もフランスの18歳。現状では、ジュニア2006ジュニアランキングNo1の実力を引っさげ、世界ランキングも19位と上昇している。すでに身体は、斎田選手と同格。コーチと共に世界のツアーを回っている。若い分テニスにムラもあり、なかなか安定している時を見ることはないが、2Rに勝ち進んでいるということは、それなりに実力がある証拠である。とにかく、今の車いすテニス界の日本にとって、厳しい現状をたたきつけられた1日だった。世界は着々と新たな選手を作り上げてきていることが、今日の私にとって脅威に思うポイントである。フランスは男子で、10代の選手が出場している。オランダは男女1名づつ、アメリカは女子2名(1名は20歳)、ドイツは女子1名、今回、イギリスの若手は来ていないが、今年7月に行われた先の国別対抗戦のジュニア部門で優勝している。また、ベルギーにも男子2名がいる。これだけの若手が育っているヨーロッパ。オランダやスウェーデンは、国を挙げて若手育成を行っている。国の歴史とともに、障害者スポーツをスポーツとして理解しているヨーロッパ。一方、日本ではというと、まだまだ、障害者スポーツは、リハビリスポーツとの評価がある。ここ最近になって、やっと新聞の社会面や福祉面ではなく、スポーツ面に選手達の活躍が記載されるようになってきたレベルである。選手育成に関しては、国枝選手に続く10代の選手は、ほんの数名。その数名が世界のトップが集うような大会に出場できるかという意味では、しばらく時間がかかると思われる。また、日本の現状。若手の育成、どうする日本。なんとかして、巻き返しを図りたい!