3時間35分の激戦の末に見事に 2012 USオープン 本戦入りを決めた守屋宏紀。

その激戦のレポートをお届けしよう:

初のグランドスラム大会本戦に出場を決めた守屋宏紀、1回戦の対戦相手はクロアチアのドディック 118位、27歳となった。

錦織圭の1回戦の対戦相手は予選勝者なので、錦織圭対守屋宏紀の対戦の可能性もあったのだが。

錦織圭の対戦相手は21歳、223位の G. ANDREOZZI となった。

錦織圭、添田豪、伊藤竜馬、守屋宏紀などの1回戦が8月27日(月)に入った。
USオープン初日 オーダー・オブ・プレー

<予選決勝ラウンド>
◎守屋宏紀 4-6 7-6(5) 6-3 ●KOSAKOWSKI, Daniel (USA)

対戦相手の Daniel Kosakowski は1学期のみUCLAのテニス部でナンバーワン、プレーヤーとして活躍後にプロに転向。
守屋より1歳年下の二十歳。カリフォルニア出身のATP373位の選手。
今回が初めてのUS OPEN出場。

第1セット
「ボディーに食い込みながら、わずかにスライスのかかった相手のサービスに苦しんだ」と守屋。
コサコワスキのサーブをなかなかブレーク出来ずに、4-6でこのセットを落としてしまう。

第2セット

「自分も苦しいが、相手も苦しいはず」と守屋は気持ちを立て直し戦う。

第4ゲーム、コサコワスキのサーブ、
初めてのネットでのポイントを守屋が奪うと、次にコサコワスキはロブ・エース。守屋はドロップショットで応酬、二人の間をアドバンテージが何度も行きかい気がつけば30分以上が経過。
ついに守屋がこのゲームをブレーク3-1とするが、すぐにコサコワスキがブレーク・バック、3-2となる。

ここからが、各ゲームでお互いのサービスを破れそうで破れない。
守屋のフラットなグランドストロークはベースラインの「真上」に何度も落ち、そのたびに観客のため息やうなり声が聞こえる。
3回連続のコードボール、インなど際どいポイントをお互い切り抜けながら6-6になり、タイブレークに突入する。

タイブレーク

それまでラインに吸い込まれるように入っていた守屋のストロークに2本のミスが出て、守屋は0-3となってしまう。

しかしここで守屋は守りに入ることを拒否するかのように果敢にネットを攻めファボレーのクロスでエース、
コサコワスキもネットに出るがボレーミス、(2-3)

守屋のファハンドが美しく直線に飛んで3-3と追いつく。

コサコワスキはサービス・エース、しかし続くポイント、バックハンドを強打したがミスで4-4。
守屋のフォアに1個のエース、1個のミスが出て5-5。

コサコワスキにとっては初めてのUSオープン本戦出場まであと2ポイントとなった。
ここで勝利を意識しすぎたのか?フォアを2本ミスする。
ついに守屋が第2セットのタイブレークを7-5で取った。

ファイナル・セット

第3セットを前にコサコワスキは長いトイレットブレークをとる。

コサコワスキは集中力が戻らないのか最初のサービスゲームを15で落とす。
守屋はラブでサービスゲームをキープ、2-0とする。

第3ゲーム、守屋のファハンドでのクロスコートリターンエース、クロスコートの応酬からダウン・ザ・ラインへのウイナーと続く。
コサコワスキのダブルフォルトもあり15-40、あと1ポイントで3-0となるところまでいく。

しかし、ここから展開は変る。
今までライン上では吸い付くように、ネットの上ギリギリのところを通っていたファハンドが、4本の連続のミス、ブレークできず、2-1。

それまで40-0や40-15でキープしていたサーブが、このゲームでは明らかにラインを大きく割り始めてダブルフォルトも含めブレークを許してしまい2-2に。
会場の日本人やその他の国の観客から、守屋に応援が飛ぶ。

「この状況で(2-2になって)、自分も苦しいが相手も苦しいと悟ることが出来た。プレッシャーも含めて、今の状況を全て受け入れることが出来た」と守屋。
続くコサコワスキのサービスゲームをドロップショットのウイナー、激しいクロスの打ち合いからストレートのエースやネットの一番低いところを通してのクロスのエースなど織り交ぜてブレーク、3-2とする。

4-2と守屋リード、コサコワスキのサービスゲーム、ジュースから4本のブレーク・ポイント、5-2とリードできそうな16ポイントをプレーして粘ったが、ブレーク出来ずに4-3。
両者とも精神的にギリギリのところでプレーしているようだ。
コサコワスキには、大学の元チームメートらしき応援団から「UCLA!」のコールがかかる。

守屋は第8ゲームを2本のダブルフォルトを犯しながらも、それを上回るストロークのエースで圧倒して5-3とサービスキープ。
守屋の応援も最高潮に達し、「「MORIYA! MORIYA!」のコール。

第9ゲーム、コサコワスキは開き直ったように力強いサーブを放ち、40-15とする。
ここで守屋は「絶対にこのリターンゲームで決める」と強い意志を見せて、果敢にネットを獲り、オーバーヘッドで40-30、ファボレーのクロスでジュースとする。

ここでプレシャーのかかったコサコワスキはダブルフォルト!守屋にマッチ・ポイントがきた!

気持ちが強すぎたか、守屋のダウンラインが長すぎてジュース。
しかしもう一度バックハンドでストレートにエースをとり守屋は2度目のマッチ・ポイントを握る。

守屋の強烈なバックハンドのクロスリターンをコサコワスキはワイドにミス!

3時間35分、終わりのないように思えた試合に終止符がうたれた。
守屋はこの激戦に敗れたコサコワスキを労わったのか、静かに、しかし最高の笑顔でガッツポーズを見せた。

コサコワスキがコートを去るときに、この素晴らしい戦いに酔いしれた観客から、惜しみない拍手が沸き起こる。

一人ひとりに丁寧に時間をかけてサイン&ツーショットのリクエストに応える守屋。
彼がコートを去るときには、大きな「MORIYA」 コールが起こっていた。

レポート 倉科篤志
NY在住テニスコーチ(1993-96年ハリーホップマン・テニスアカデミー勤務)
守屋宏紀ブログ
守屋宏紀 データー 北日本物産所属1990年10月16日生れ 21歳
守屋宏紀 ITFデーター

<男子予選2回戦>
◎守屋宏紀 3-6 6-1 7-5 ●20)ODESNIK, Wayne (USA)

<男子予選1回戦>
◎守屋宏紀 6-1 6-3 ●REIX, Clement (FRA)
男子予選ドロー

<男子1回戦>
17)錦織圭 vs Q)ANDREOZZI, Guido (ARG) 223位、21歳
添田豪 vs 23)FISH, Mardy (USA) 24位、30歳
伊藤竜馬 vs EBDEN, Matthew (AUS) 71位、24歳
Q)守屋宏紀 vs DODIG, Ivan (CRO) 118位、27歳
男子本戦ドロー
男子予選ドロー
日本人男子プレイヤー全ATPランキング

<女子1回戦>
クルム伊達公子 vs ARVIDSSON, Sofia (SWE) 51位、28歳
森田あゆみ vs 26)NICULESCU, Monica (ROU) 29位、24歳
女子本戦ドロー

女子予選ドロー
日本人女子プレイヤー全WTAランキング

大会データー:
2012 USオープン
Billie Jean King National ナショナル テニスセンター、NY、アメリカ
128ドロー、ハード
予選 8/21 – 8/24, 2012
本戦 8/27 – 9/09, 2012
大会日程

オーダー・オブ・プレー
現地時刻(時差-13時間)
ライブ・スコア
ドロー

錦織 圭 ブログ
錦織 圭 データー 1989年12月29日生まれ 22歳

添田 豪 ブログ
添田 豪 データー 1984年9月5日生れ 27歳

伊藤竜馬 ブログ
伊藤竜馬 ATPデーター 1988年5月18日生れ 24歳

森田あゆみブログ
森田あゆみ WTAデータ 1990年3月11日生まれ 22歳

クルム伊達公子ブログ
クルム伊達公子 WTAデータ 1970年(昭45年)9月28日生まれ 41歳

(記事 テニスジャパン 塚越 亘)